スガシカオ「新たなスタート」切った“18才”記念日の1人舞台

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スガシカオが昨日2月26日に東京・EX THEATER ROPPONGIにてツアー「Suga Shikao Hitori Sugar Tour 2015」の最終公演を行った。

スガシカオ(撮影:中河原理英)

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スガシカオ(撮影:中河原理英)

スガシカオ(撮影:中河原理英)[拡大]

「Hitori Sugar」はスガが1人で舞台に立ち、ギター1本で弾き語ることをコンセプトにしたライブシリーズ。この日のライブは1月11日の東京公演を皮切りに13カ所を回った全国ツアーの追加公演で、スガのデビュー18周年の記念日ということもあり会場は開演前からにぎやかなムードが漂っていた。

さっそうとステージに現れたスガは観客に手拍子を求めると、やにわにアコースティックギターをかき鳴らし「コノユビトマレ」でライブをスタートさせる。続けて「黄金の月」を歌うと、彼は「今日は最初から最後までアコギ1本でやりきるよ! バンドツアーのときのように飲み終えたペットボトル客席に投げ入れたりしないから、自由に落ち着いて楽しんでいただけたらと思っております!」と笑って挨拶した。

スガシカオ「Suga Shikao Hitori Sugar Tour 2015」ファイナル公演の様子。(撮影:中河原理英)

スガシカオ「Suga Shikao Hitori Sugar Tour 2015」ファイナル公演の様子。(撮影:中河原理英)[拡大]

3曲目の「見る前に跳べ.com」ではスガの両脇にスクリーンが登場し、ギターを巧みに操る彼の手元がクローズアップで映される。ギターのボディを叩いてリズムを生み出したスガは、歌い終えると「強く叩いちゃったー。このギターこないだ“入院”から帰ってきたばっかなのに……」と茶目っ気たっぷりな言葉で愛器を労わった。

この日のライブでは彼のキャリアを振り返るように、デビュー当時から現在までのナンバーを満遍なくピックアップしたセットリストが組まれた。18年の活動を振り返ったスガは「デビュー当時はこんなに大きな場所でライブできるなんて思っていなかった。18年目の記念日にこうやってたくさんの人に集まってもらえて、グッときそうですね」と語る。そして彼は「去年メジャーに復帰したり、大きな動きがありまして。新たなスタッフとの出会いもあったし、今年はアルバムを作ろうと思っていますよ」と新作の制作を明言。この言葉にファンは喜びの声を上げた。

スガシカオ(撮影:中河原理英)

スガシカオ(撮影:中河原理英)[拡大]

スガはMCで語る話題とプレイする楽曲のテーマに親和性を持たせながらステージを進めていく。彼は先日ギターのコード進行についての教則本を購入したところ、その中に「スガシカオがよく使うコード進行」という説明書きがあったと明かして客席を笑わせ、「これは最近なくなりつつあるセブンスコードの音楽をもう一度やろうと思って作った曲です」と言って「航空灯」をしっとりと届ける。また「僕、8年前くらいからNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』っていう番組の主題歌を歌っていまして。番組をよく観るんですが、お医者さんの回で彼らが患者さんを救う姿とかにすごく感動しちゃうんですね」と切り出して始まったブロックではまず「LIFE」を情感たっぷりに歌い上げ、「傷口」「コーヒー」といったナンバーをじっくり聴かせたあとに「プロフェッショナル 仕事の流儀」の主題歌「Progress」を歌唱した。この曲でスガはエモーショナルなギタープレイを披露。スポットライトを一身に集めながらひたすらにギターと向き合う彼の姿にオーディエンスは惜しみない拍手を送った。

続く「モノラルセカイ」からは一転、ラストスパートとばかりにアップテンポナンバーを立て続けにプレイしたスガ。「ストーリー」ではループマシンを使用して自身のボイスパーカッションでリズムパートを作り出し、軽快なステップを踏みながら歌声を響かせる。「午後のパレード」の前にはファンにコーラスを指導。「キーはAマイナーでお願いしますね。それじゃ最後に1つアドバイス。……座ってると声出ねえぞ!」と彼が叫ぶと、イス席のオーディエンスはその言葉を待っていたかのように一斉に立ち上がった。ミラーボールの光が会場を照らし、ダンスフロアと化した客席は大合唱で一体となる。そして本編を締めくくったナンバーは「19才」。スガは8.6秒バズーカーのリズムネタに登場する「ちょっと待ってちょっと待ってお兄さん」というフレーズを歌ってループさせ、その上にクールなギター演奏を乗せるという遊び心に満ちた演出を展開し、最後までオーディエンスを楽しませた。

スガシカオ(撮影:中河原理英)

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アンコールはビビッドなファンクチューン「Re:you」で幕開け。スガは「すごいファイナルになったな。ありがとうみんな!」と感謝を伝え「今日からまた新たなスタートです。20周年のときはもっともっとすごい景色を一緒に見たいね。皆さんよろしくお願いします!」とファンに呼びかけた。次に披露されたのは彼のデビュー曲である「ヒットチャートをかけぬけろ」。オーディエンスと声を合わせこの曲を歌った彼は大きな拍手に送られ舞台をあとにする。しかし拍手は鳴りやまず、この喝采を受けてステージはダブルアンコールに突入した。マイクの前に立ったスガは「そんなにやる曲ないんだよ……盛り上がる曲ではないけど、やはりあれしかなかろう」とつぶやき「夜空ノムコウ」を歌いだす。冒頭のフレーズを聴き静かに歓声を上げた観客は彼のクリアな歌声にじっくりと耳を傾ける。曲を歌い終えたスガは「ありがとう、またみんなライブで会おうね!」とファンに約束し、千秋楽の幕を閉じた。

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スガシカオ「Suga Shikao Hitori Sugar Tour 2015」
2015年2月26日 EX THEATER ROPPONGI セットリスト

01. コノユビトマレ
02. 黄金の月
03. 見る前に跳べ.com
04. フォノスコープ
05. 航空灯
06. サナギ
07. アイタイ
08. 愛について
09. LIFE
10. アストライド
11. 傷口
12. コーヒー
13. Progress
14. モノラルセカイ
15. ストーリー
16. 午後のパレード
17. 19才
<アンコール>
18. Re:you
19. ヒットチャートをかけぬけろ
<ダブルアンコール>
20. 夜空ノムコウ

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