ばってん少女隊 インタビュー|異色のパワーを放つ新メンバー迎え、過去最多の8人体制に

スターダストプロモーションの女性アイドルセクション・STAR PLANETに所属する、九州発のグループ・ばってん少女隊。2024年後半、彼女たちは結成時からのメンバーである瀬田さくらの卒業に伴い、新メンバーを募集するオーディションを開催した。そしてオーディションを経て、浅井アヤネ、逢里みう、日南心那というフレッシュな面々が加わり、グループは過去最多の8人編成に。ばってん少女隊は、九州でのびのびと育ったメンバーが醸し出すおしとやかな空気感が1つの特徴だが、新メンバー3人がそこに異色のパワーをもたらしたことで人数以上に大きな変化が生まれているようだ。

また彼女たちはこの春、新体制での活動をスタートさせるのと同時に、活動拠点に東京を加えることを予告している。なお新メンバーのうち逢里と日南は九州出身ではなく、グループの本拠地である福岡に行ったこともまだないという。音楽ナタリーでは結成10周年という節目に大胆な改革に踏み切ったばってん少女隊にインタビューし、新メンバー3人のキャラクターを掘り下げつつ、今後の活動に対して抱く思いを聞いた。

取材・文 / 近藤隼人撮影 / 佐々木康太

先輩メンバーを見て「本物だー!」

──新メンバーから大変フレッシュな空気が漂っていて、8人が並んでいる光景がとても新鮮です。新メンバーが先輩メンバーと合流したのはいつ頃なんですか?

上田理子 11月29日にカルッツ川崎で開催した瀬田さくらの卒業公演を3人が観に来てくれて、そこが初対面でした。そのあと新体制での最初のお仕事として、12月に一緒に撮影をしました。それがクリスマス前あたりだったかな……。

上田理子

上田理子

上田理子

上田理子

逢里みう 12月23日です! 私たち新メンバーにとっての記念日。

希山愛 ふふふ。

上田 新メンバーオーディションの結果が出たのが11月頭で。その頃、私たちはイベント出演のためにカンボジアにいて、スタッフさんから新メンバーの情報を聞きました。当時スタプラ研究生だったみうちゃんとはそのあと「スタパ」(11月22、23日に神奈川・横浜BUNTAIで開催された、スターダストプロモーション所属の女性アイドルを中心としたショーケースライブ「STARDUST THE PARTY 2024」)で会っているんですけど、みうちゃんが新メンバーであることを周りに気付かれちゃいけないからドキドキしました(笑)。

逢里 え! 私が新メンバーであること、あのときすでに知ってたんですか!? 先輩たちが“知ってる”ってことを知らなかったです。どういう気持ちで一緒に写真を撮ってたんですか?

希山愛 「写真撮りましょう」と言ってくれて「いいんや! どうしよう、バレんかな」と思ってました(笑)。

逢里 そうだったんだ……。12月に初めて一緒にお仕事をしてからは、しばらく先輩たちと会っていなかったです。今年の2月に入ってやっと合流しました。

上田 それまでは新メンバー3人でレッスンしていたんだよね。私たち5人も合流に向けて準備していました。

浅井アヤネ 先輩たちと一緒にいるのが不思議な気持ちです。「本物だー!」って(笑)。

日南心那 先輩たちの姿をずっと画面内で見ていたので。

逢里 自分がばってん少女隊のメンバーであることにまだ慣れていないです。新メンバー3人だけでレッスンしているときと、お姉さん方と一緒にレッスンしているときでは雰囲気が全然違って。すごく温かみを感じます。

左から浅井アヤネ、日南心那、逢里みう。

左から浅井アヤネ、日南心那、逢里みう。

──新メンバー3人はもともとスターダストプロモーション所属ですが、オーディションを受けてばってん少女隊に加入したんですよね。

日南 はい! 私はマネージャーさんに「オーディション受けてみたらどう?」と言われて。アイドル活動の経験がなかったので迷いましたけど、ダンスや歌が好きなので“挑戦”という感覚で受けさせていただきました。オーディションに向けた練習で、踊りながら歌うということを初めて経験して、すごく楽しいなと感じました。

浅井 私もマネージャーさんからオーディションを勧められたんですけど、性格がアイドルに向いていないというか、かわいくないから自分には無理だと思っていました。でも、私も歌やダンス自体は好きだったので、挑戦させていただきました。小さい頃から見ていたばっしょーのオーディションじゃなかったら受けていなかったと思います。オーディションでは「ジャン!ジャン!ジャン!」を歌いながら踊ったんですけど、声がすごく震えちゃって……。「これじゃ絶対ダメだ!」と思っていたら、合格できてうれしかったです!

逢里 私はスタプラ研究生として活動していました。ばっしょーのことはもちろん知っていて、オーディションの存在も把握していたんですけど、去年の10月にスタプラ研究生に加わったばかりでしたし、実力的にオーディションを受ける資格があるのかと不安でした。それに、ばっしょーのメンバーって皆さんおしとやかじゃないですか。私はそれとは真逆の性格といいますか、自分が加わったばっしょーの姿が想像できなかったんですよね。でも、私も挑戦したいという気持ちがあってオーディションを受けることを決断して。グループのコンセプトには合わないかもしれないけど、自分の個性を表現しつつ、でもばっしょーの一員としてしっかり活動していけたらいいなと考えました。

──オーディションは歌やダンスなど実技の審査がメインだったんですか?

逢里 カメラテストもありました。

日南 自己PRの時間も。

──3人ともそれらをクリアし、しっかり実力でオーディションを勝ち抜いたと。

逢里 (ドヤ顔で)そうです!

上田 カッコいい(笑)。

すごいキャラの子がいると聞いていた

──先輩メンバーの5人は、スタッフからオーディションの進捗は聞いていたんですか?

上田 なんとなく話を耳にするくらいで。私たちの想像を超える数の応募があり、今何人にまで絞られていて……っていう情報は聞いていました。その時点では新メンバーが何人入るかも決まってなかったですし、ワクワクしていました。

逢里 私以外に合格したメンバーが2人もいると想像していなくて。自分では自分のことをキャラが濃いほうだと思っていたんですけど、(浅井のほうを見ながら)私より濃くてびっくりしました。「すごい子がいる!」って。

日南 私も新メンバーの数が3人だとは思っていなかったです。合格後に2人と会ったときは驚きました。でもオーディションのときから、2人のことはすごく印象に残ってました。

逢里 オーディションのときから仲がよかったよね。控え室の長い机に向かってみんなで座っていたとき、なんだか楽しくなってきちゃって、アヤネと目が合った瞬間にウインクをしたんです(笑)。

上田 最終審査が終わったあと、すごいキャラの子いるという話はマネージャーさんから聞いていたんですよ。「受かるかどうかはわかんないけど、すごい子がいる」って。どういう方向のすごいなんだろう?と疑問だったんですけど、それがアヤネちゃんのことでした。福岡の子だから前にばっしょーのライブを観に来てくれたことがあるんですけど、そのときはまだ小学生で、すごくおとなしかったんですよね。こんな元気に育っているとは思わなくて、「同一人物……?」と混乱しました(笑)。

浅井 当時は猫を被っていました。

──今の時点ではまだ浅井さんのキャラクターがそこまで見えていないですが、グループ内ではすでに大きなインパクトを残しているようですね。

逢里 普段のキャラをステージ上でも出すのか、乞うご期待です。

浅井 いや~、ふにゃふにゃしちゃうかも。

春乃きいな (笑)。ホントにいいキャラの3人が入ってきてくれました。ばっしょー史上最多人数の8人編成になったので、ライブの雰囲気はもちろん、普段のメンバー間の空気もこれからどんどん変わっていくのかなと思います。すごく楽しみです。

春乃きいな

春乃きいな

春乃きいな

春乃きいな

希山 初めて会ったときからグイグイ話しかけてくれますし、3人ともすごくかわいいです。隊員(ばってん少女隊ファンの呼称)さんにもたくさん愛されると思います。

──蒼井さんと柳さんは新メンバーの勢いに気圧されてないですか? 2021年にばってん少女隊に加入した2人にとって、浅井さん、逢里さん、日南さんは初めての後輩になります。

柳美舞 先輩の立場になることに緊張していましたし、新メンバーの子たちと仲よくなれるか不安だったんですけど、3人ともすごく親しみやすくて。これからがホントに楽しみです!

柳美舞

柳美舞

柳美舞

柳美舞

蒼井りるあ りるあがグループに入ったときは全然しゃべれなくて、最初のレッスンでは「お願いします……!」という感じでとにかく緊張していました。それに比べて新メンバー3人は勢いがすごすぎて、ずっとわちゃわちゃしているんですよ。びっくりしちゃうぐらい元気で、パワーをいっぱいもらっています。私はばっしょーの活動以外でも先輩の立場になった経験がなくて。ダンスを習っていたときはクラスの中で最年長でしたが、先輩という感じでもなかったし、どう振る舞ったらいいかな……?とまだ探り中です。

上田 新メンバー以外の5人でいるときは、りるあちゃんの元気さが目立っていたんですよ。今はその雰囲気に変化が起きていて、新メンバーとしゃべっているときのりるあちゃんがすごくお姉さんに見えます。

逢里 たまに戸惑ってますよね。こっちがガツガツいきすぎて。

蒼井 人見知りを発動しちゃって……。

 別人みたいになっちゃってます(笑)。