SMA40周年ファイナル！桜舞う代々木公園で22曲豪華メドレー披露

4月1日、東京・代々木公園イベント広場にてソニー・ミュージックアーティスツ（SMA）の設立40周年を記念したフリーライブイベント「SMA 40thファイナル フリーライブ みんなとうた」が開催された。昼12:00から7時間以上にわたって行われたこのイベントにはSMA所属のアーティストや俳優、お笑い芸人などが多数出演。フリーライブの域を超えた豪華ステージの数々で、集まったオーディエンスを楽しませた。

メインの「POPステージ」のMCを務めたのは上中丈弥（THEイナズマ戦隊）と田中美里。2人の紹介で最初にオープニングアクトの東京スカパラダイスオーケストラがステージに登場した。舞台前を埋め尽くして盛り上がる観客に向けて、谷中敦（B.Sax）は「今日はSMA40周年のお祭りです！ これからもSMAをよろしくお願いします」と挨拶。桜が満開に咲き誇る公園内に「5 days of TEQUILA」「花ふぶき ～愛だろ、愛っ。～」「DOWN BEAT STOMP」など7曲を響かせた。

13:30からのPOPステージにはSMA初の女性アイドルグループ、アイドルネッサンスが登場。SMAの先輩たちの楽曲を持ち曲としてカバーしている彼女たちは、この日も新旧さまざまな名曲をキュートな歌声と軽やかなダンスで披露し、幅広い層のオーディエンスを魅了する。ユニコーン「PTA～光のネットワーク～」、サンボマスター「ミラクルをキミとおこしたいんです」などに続き、ラストに披露したTHEイナズマ戦隊「手を打ち鳴らせ!!」のカバーではMCの上中がステージに飛び入り。観客を大いに沸かせた。

続く企画は「ネクスト・ジェネレーションズ」と銘打たれたコーナー。住岡梨奈、サンドクロック、片平里菜、nicotenの4組が、自身の楽曲を“一曲勝負”として順番に披露していく。SMAの次世代を担う若手たちの、真剣ながらもフレッシュなパフォーマンスに観客たちも楽しそうに聴き入る。最後は事務所の先輩、堂島孝平の「葛飾ラプソディー」を全員でセッションして終了した。

15:00からPOPステージで始まったのは「チャラン・ポ・ランタン presents『SMAのど自慢』」。チャラン・ポ・ランタンの小春がアコーディオンで伴奏を鳴らし、ももが司会と審査員を務める「のど自慢」形式の異色パフォーマンスだ。最初に登場したトミタ栞は、1980年代のアイドルさながらの髪型とドレスで松田聖子「あなたに逢いたくて ～Missing You～」を熱唱。続く蒼山幸子（ねごと）は、丸いサングラスをかけて井上陽水の「リバーサイドホテル」を情感たっぷりに歌う。その後はオカモトショウ（OKAMOTO'S）と渡辺大知（黒猫チェルシー）が揃いの衣装で現れ、KinKi Kidsの「硝子の少年」を振り付きでカバー。息の合ったパフォーマンスに、会場は大爆笑と喝采に包まれた。最後にももが坂本九「明日があるさ」をステージ狭しと歩き回りながら歌い、この企画を締めくくった。

そしてOKAMOTO'Sと黒猫チェルシー、日頃より親交の深い2組によるステージがスタート。ここでは2組がよく行っているカバーライブを、SMAアーティストの楽曲に絞ったスペシャル版で披露していく。久保田早紀「異邦人」から始まったステージは順調に進むが、あまりにも順調すぎて持ち時間が余ってしまう事態に。スタッフからの指示を受け、メンバーは「延ばせって!?」「30分でやれって言ったじゃん！」と焦りつつ、急遽“SMAしばり”から外れたTHE BLUE HEARTS「リンダリンダ」を披露し、観客を喜ばせる。ラストは2組のコラボ曲である「Family Song」で幕を閉じた。

こうしたPOPステージの企画と並行して、サブステージの「JAMステージ」でも幅広い企画が行われた。SMA所属お笑い芸人の響、バイキング、キャプテン渡辺、オテンキ、コウメ太夫、AMEMIYAがお笑いライブを行ったほか、「SMAガールズコレクション」では若手女優やタレント、アイドルたちによるトークイベントを実施。また、チャラン・ポ・ランタンが出演する映画「飛べないコトリとメリーゴーランド」に関する市川悠輔監督やチャラン・ポ・ランタンらによるトークショーも行われた。

中でも異彩を放ったのは、「打倒SMA！ ローディーケーブル早巻き選手権！」。桜井秀俊（真心ブラザーズ）が審査員長を務めたこの企画は、ステージ上の機材に付きもののケーブルをいかに美しく早く巻くことができるかを、SMAのスタッフや一般参加者が競い合うというもの。ステージ周辺には一般オーディエンスだけでなく、当日のイベントスタッフや音響業界関係者も多数集結していた。

イベントの最後を飾るのは、SMA所属アーティスト20名が次々とそれぞれの楽曲やカバー曲を披露していくメドレー。堂島孝平、澤竜次（黒猫チェルシー） 、沙田瑞紀（ねごと）、岡部晴彦、鈴木貴雄（UNISON SQUARE GARDEN）、渡辺シュンスケ、金澤ダイスケ（フジファブリック）、チャラン・ポ・ランタン、茂木淳一というメンバーによるスペシャルバンドが、合計22曲をノンストップで演奏した。

堂島が歌う「き、ぜ、つ、し、ちゃ、う」でメドレーが始まると、早くも2組目のボーカリストとしてPUFFYが登場し「アジアの純真」を歌う。その後も若手アーティストを中心に次々とボーカリストが入れ替わる。ミッツ・マングローブは久保田早紀の「異邦人」を歌い、後半戦では渡辺真知子「かもめが翔んだ日」を歌い終えて一度ステージを去り、すぐ戻ってきて村下孝蔵「初恋」を歌うというフェイントで笑いを呼んだ。

メドレー中盤、「この人がもう出てきてしまいます！ 『真ん中ぐらいで出たい』って言ったんだって！」という茂木の紹介の後、SMA名誉顧問・奥田民生が登場。急激に冷え込んできた野外ステージで寒そうな表情を見せつつ、「イージュー★ライダー」を堂々と歌い上げた。続いて登場の武田梨奈は、自身が出演しているセゾンカードのCMソング「1ポイントにアイがある」を可憐なウィスパーボイスで歌う。だが、歌の最中にステージ上には積み重ねた瓦が運び込まれ、武田は掛け声とともに瓦割りを披露。CMそのままのパフォーマンスで大喝采を浴びた。

その後もチャットモンチー、木村カエラ、小出祐介（Base Ball Bear）、斎藤宏介（UNISON SQUARE GARDEN）、山口隆＆近藤洋一（サンボマスター）、真心ブラザーズとそうそうたるメンバーが登場していく。トリを務めたのは綾小路翔、早乙女光（氣志團）。「今日はめざまし（テレビ）さんも入ってるのに、真心の後に俺たちだなんて絵的に大丈夫なのか！（笑）」と自虐しつつも、「One Night Carnival」で会場の一体感を高める。曲の最後にはこの日の出演者たちが次々とステージに登場し、全員の決めポーズでイベントを締めくくった。