悔しいけど愛してるぜ！[Alexandros]、2度目の武道館公演完遂

[Alexandros]が7月17日に東京・日本武道館にて、単独公演「Premium V.I.P. Party」を開催した。

彼らが日本武道館でワンマンライブを行うのは[Champagne]から[Alexandros]への改名を発表した2014年3月の公演以来2度目のこと。会場には約1万1000人のファンが集結し、約2時間半の“Premium V.I.P. Party”を楽しんだ。

開演時刻を少し過ぎた頃、ステージ後方のビジョンに夜の街を飛ぶヘリコプターが現れ、そこから降り立つ形で[Alexandros]が舞台上へと登場。ジャケットを着込みドレスアップした彼らは「ワタリドリ」で勢いよくライブの口火を切り、1stアルバム「Where's My Potato?」より「For Freedom」「Yeah Yeah Yeah」「She's Very」、2ndアルバム「I Wanna Go To Hawaii.」より「Rocknrolla!」と5曲連続で披露する。この日のセットリストはリクエスト投票で上位だったナンバーを中心に構成。さらにはアルバムのリリース順にパフォーマンスしていくというもので、彼らの歴史を凝縮した内容となっていた。

2ndアルバム収録の楽曲の演奏が終わると、庄村聡泰（Dr）の鮮やかなドラムソロから「Waitress, Waitress!」へと突入。さらに彼らは同曲に続き、3rdアルバム「Schwarzenegger」より川上洋平（Vo, G）のラップが炸裂した「言え」、繊細なバラードナンバー「spy」を届ける。その後[Alexandros]はリクエスト投票でダントツ人気だったという、シングル「Adventure / Droshky!」のカップリングナンバー「Thunder」を初披露。続いてシングル「Kill Me If You Can」のカップリング曲「Waterdrop」も届けられ、予想外の選曲にオーディエンスは歓喜した。

ドラマチックな「Rise」で始まった後半戦では、複数のミラーボールが場内いっぱいに光を反射した「Starrrrrrr」やスモークがステージの至るところから噴出された「Stimulator」などさまざまな演出を取り入れたパフォーマンスが続く。キラーチューン「Kick&Spin」では磯部寛之（B, Cho）と白井眞輝（G）がステージのサイドに設けられた花道へと飛び出し、熱烈なプレイをスタンド席の目の前で見せつけてオーディエンスをさらに興奮させた。

川上は「超楽しい！ 武道館、いただいちゃってます」と話し始め、これまでの道のりを振り返る。そして「俺たちはこれからもっと大きいところでやるんだけど、ライブハウスがすごく好きなんです。東京ドームと下北沢SHELTERとかで2日連続でやれるような、そんなバンドになりたい。俺は大学生の頃、メンバーをバンドに誘ったときのように皆さんにも言います。最高のところにお連れします。だから最後までよろしくお願いします」と力強く宣言し、「クサいMC大嫌いなんだけど、今日はそんな気分になっちゃいました」と笑った。

ライブ本編は最新アルバム「ALXD」の収録曲「Famous Day」からクライマックスへと向かう。大量の銀テープが発射された「Run Away」が終わるとすぐに川上は「Adventure」の合唱パートをアカペラで歌い始め、そのまま同曲へとつなぐ。彼は最後に「悔しいけど愛してるぜ、武道館！」という言葉を残し、メンバーとともにステージを去った。

アンコールを受け、再び舞台に現れた4人はメタルナンバー「Dog 3」でライブを再開する。同曲を歌い終えた川上は10月から12月にかけて行う「ALXD」のリリースツアー「[Alexandros] TOUR 2015“ご馳走にありつかせて頂きます”」について言及し、その片鱗を見せるべく同アルバムより「Leaving Grapefruits」をお披露目。ダブルアンコールでは川上がその場でリクエストを募り、“ネコの曲”こと「Cat 2」がハイボルテージで届けられる。川上は再びオーディエンスに「愛してるぜ！武道館！」とメッセージを送り、バンドにとって2度目の日本武道館公演の幕を下ろした。

また日本武道館公演ではエンドロールで「[Alexandros] TOUR 2015“ご馳走にありつかせて頂きます”」の一環として12月に香港と台湾での公演が決定したことが発表された。これらの公演の詳細は後日アナウンスされる。