MeseMoa.が気まぐれプリンス、あおい、ノックソ、野崎弁当、とみたけの5人体制となってから初めてのフルアルバム「BooM!!」をリリースした。
リリース当日の9月26日に開催が発表された、MeseMoa.にとって2度目の47都道府県ツアーの“お供”となる本作。ツアーを彩るハートウォーミングなオープニングナンバー「スイートホーム」を筆頭に、同じDDに所属するわんちゃんわんわんねこにゃんにゃん提供のエモーショナルな楽曲「Re:Message」、気まぐれプリンスとノックソによる「モノクロの心」、あおい、野崎弁当、とみたけの3人が歌う「キミトヨムレター」など、今のMeseMoa.が抱く思い、ファンに聴かせたい歌が詰め込まれている。4年ぶりのアルバムを無事完成させ、2016年以来約10年ぶりの47都道府県ツアーに挑む5人の心境はいかに。メンバーに話を聞いた。
取材・文 / 小松香里撮影 / はぎひさこ
“MeseMoa.ブーム”を全国に
──5人体制初のアルバムを「BooM!!」と名付けた背景にはどんな思いがあったんですか?
とみたけ これまでの僕たちのアルバムタイトルには数字が入っていて。1枚目が「Wonder Dream」で1(ワン)。2ndアルバムは「2222」で、当時ワンマンライブとしてチャレンジした中野サンプラザのキャパ数の2222名と2枚目ということにかけました。続く「Thanks!」には3(サン)が入ってて……今回は8枚目のアルバムなので8をもじったものがいいという話になり、ぷんちゃん(気まぐれプリンス)が「Boom」を提案してくれました。
気まぐれプリンス AIにも相談しながら、末広がりで、僕らの存在が広がっていくようなタイトルをいくつかピックアップしていきました。「oo」が8に見えるし、ちょうど2度目の都道府県ツアーをやるタイミングでもあるので、全国に“MeseMoa.ブーム”を起こしたいという思いも込めてこのタイトルにしました。
──制作にあたってアルバムの具体的なイメージはありましたか?
気まぐれプリンス メンバー間で「どういうテーマにする?」っていうことも話したんですが、もともと僕らはコンセプトをあまり決めないグループで、いろんな楽曲を歌ってきたから、今回も特に決めないほうがMeseMoa.らしいんじゃないかということになりました。ざっくばらんに「こういう曲を歌いたい」とか「こういう曲が欲しい」という案を出し合って、作家の方たちにオーダーさせてもらいましたね。
──1曲目の「スイートホーム」をリード曲にしたのはどうしてですか?
とみたけ 詞曲を手がけてくれた阿久津健太郎さんに「47都道府県ツアーでお客さんに『ありがとう』を届けられるような曲にしたいです」ってお伝えしたんです。明確にお客さんに向けて書いてもらった曲だし、思い入れも強いのでリード曲にしました。9年前に初めて47都道府県ツアーをやったときのテーマ曲「むしゃむしょサンキュー」の歌詞に「ただいま おかえり」というフレーズがあって、「スイートホーム」にも「ただいま おかえり」という言葉が入っているんですよ。ライブでは自分たちが「ただいま」と歌って、各地のお客さんに「おかえり」と返してもらえたらいいなと。
あおい 僕はもともとあったかくて柔らかい雰囲気の曲が好きなんですが、「スイートホーム」はまさにそういう曲なので、初めてデモを聴いたときはうれしくなりましたね。ぷんちゃんが振付を作ってくれて。先日ライブで初披露したんですが、お客さんたちの雰囲気がすごくよかったです。キラキラしてました。
気まぐれプリンス 初披露ということもあって、みんなでワーッ!と盛り上がるのではなく、歌詞とかをしっかり聴き入って拍手してくれる感じでしたね。
とみたけ 僕らの思いがすごく詰まっている曲なので、長く応援してくれている人はちょっとウルッとくるんじゃないかな。でも、聴き込むとすごく明るい印象に変わる。
野崎弁当 ライブで初披露したとき、たまたま前が激重な曲で。緊張感でギュッとなったあとに温かい「スイートホーム」を歌ったので、緊張をうまく解きほぐせました。
──この曲を聴くと47都道府県ツアーに向けて気合いが入る?
とみたけ というより、一度経験してるので恐ろしい気持ちでいっぱいになります(笑)。
気まぐれプリンス 47都道府県ツアーは体が持つかどうか心配です(笑)。ノックソさん、どうですか?
ノックソ たぶん持たないと思う(笑)。がんばりたいです。
とみたけ 1回目の経験を踏まえて、「これをやったら動けなくなるぞ」みたいなポイントはもうわかってるんだよね。前回は同じ会場で1日2公演を2DAYSやったときもあったので、ツアーを通して100回ステージ以上あったんです。なんにしても、今回も楽しんで回り切れればベストですね。
野崎弁当 前回はまだまだライブ経験も少ない中でのツアーだったので、今回はこの9年間の経験を生かして、さらにいいものにしたいです。
あおい 9年前は協力してくれる人が今よりも少なかったですし、自分たちをケアするやり方もあまりわかってなかったんですよ。
とみたけ あと、ライブが終わったあとに、地方のおいしいものを食べてお酒を飲むことばかり続けてたらダメなんだなってわかりました(笑)。ちゃんと自分をケアしないとね。
ノックソ 最初に喉がやられたよね。4日連続のライブの4日目はみんなの声がガサガサで(笑)。2日目ぐらいからおかしくなっていって。
野崎弁当 「スイートホーム」の最後の決めゼリフの「ただいま おかえり」はノックソが担当してるけど、47都道府県ずっときれいな声で言ってほしい(笑)。
ノックソ ちゃんと喉のケアをしてね(笑)。一旦ガサガサになるとなかなか治らないから気を付けないと。せめてセリフがちゃんと聞こえるようにはしたい。
余計な道を切り拓いちゃった?
──同じ事務所のReLITが現在47都道府県ツアーの真っ最中ですが、先輩として何かアドバイスはしたんですか?
とみたけ メンバーみんな怖がってて、ツアーが始まる前に「MeseMoa.さんはどんなふうに回ったんですか?」って聞きにきたんですよ。「いやあ、思い出したくもないね」と言って脅かしておきました(笑)。その脅しが効いたのか、俺たちの1回目のときより元気に回ってるよね。
気まぐれプリンス ライブの中身を工夫して全員で回りきれるようにちゃんと意識してる。
とみたけ いつも地方でおいしそうなものを食べてるのでうらやましい(笑)。
気まぐれプリンス 僕たちが“47の2周目”という道を作ってしまったので、後輩たちも1周だけで終わらない可能性が生まれてしまったのが本当に申し訳ないです(笑)。
あおい 時期も入れ替わりだよね。
気まぐれプリンス ReLITが終わったら僕たちの2周目が始まって。
とみたけ じゃあ俺たちが終わる頃には今度はパンダドラゴンの2周目にバトンタッチ(笑)。そのあとはReLITの2周目にバトンタッチ……余計な道を切り拓いちゃったかもしれない。
気まぐれプリンス もう老害(笑)。