龍宮城はさらに高く深い場所へ、「0年0組」から“1年”の成長見せた初の単独ツアー

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龍宮城の初のライブツアー「龍宮城 FIRST LIVE TOUR - 2 MUCH -」が、9月23日に大阪・松下IMPホール、9月24日に東京・恵比寿ザ・ガーデンホールで開催された。

龍宮城(撮影:森好弘)

龍宮城(撮影:森好弘)

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アヴちゃん(女王蜂)プロデュースのオーディション番組「0年0組 -アヴちゃんの教室-」を経て結成され、今年5月に配信シングル「Mr.FORTUNE」でメジャーデビューした7人組グループ・龍宮城。グループ初となる今回のツアーでは、メジャーデビュー以降のアーティストとしての成長を印象付けるパフォーマンスをそれぞれが披露した。この記事では24日の東京公演第2部の模様をレポートする。

「0年0組」初収録日から1年、節目の東京公演

開演時刻直前、会場後方の2階席に“アヴちゃん先生”が登場するとフロアにどよめきが起こる。それに応えるように軽く手を上げたアヴちゃんはそのまままっすぐステージを指差し、観客の視線を前方に釘付けにした。場内が暗くなり、ステージの幕が開くと円形に向かい合った龍宮城の7人が姿を現す。オープニングナンバーは「RONDO」。大歓声が起こったフロアはすぐに龍宮城のパフォーマンスに惹き込まれ、固唾をのんでその世界に見入った。

龍宮城(撮影:森好弘)

龍宮城(撮影:森好弘)[拡大]

続いて7人は9月13日にリリースした初のCD作品のタイトル曲「2 MUCH」の激しいダンスパフォーマンスを披露し、その後の「Mr.FORTUNE」では笑顔も交えてハイテンションに歌う。MCではRayが、ちょうど1年前の9月24日に「0年0組」の初収録が行われたことを明かしつつ「1年前の僕たちとは別の人がこのステージに立っていると思います」と話し、KENTも「今までやってきたライブの伝説を確実に更新します」と意気込みを語った。

KEIGOは前日の大阪公演で、差し入れのたこ焼きを食べて火傷をして口内炎ができたというエピソードを話してファンの笑いを誘う。龍宮城のライブらしからぬ和やかな雰囲気が漂ったのもつかの間、サングラスをかけたKEIGOは「皆さんもこういった不満や怒り、ありますよね? 僕が代わりに吐いてやります!」と絶叫。同じくサングラスをかけた6人とともにここで披露されたのは、「2 MUCH」に収録されたKEIGOのソロ曲「JAPANESE PSYCHO」。フロアからは「領収書!」「請求書!」とコールが起こり、7人の華やかな振付とあいまってカオスな空間が展開された。

RayとKEIGOによる「BL」のパフォーマンス。(撮影:森好弘)

RayとKEIGOによる「BL」のパフォーマンス。(撮影:森好弘)[拡大]

曲が終わったタイミングで「ちょっと待った!」と叫んだのはRay。「龍宮城の“JAPANESE PSYCHO”って1人だけだっけ? 僕もなりたいんですけどセンター譲ってくれますか?」というRay、そしてKEIGOの「やれるもんならやってみろ!」という言葉に続いては、Rayがボーカルを務める2回目の「JAPANESE PSYCHO」が披露された。2人それぞれで異なる個性を発揮した歌唱にオーディエンスは大興奮するが、そのままステージに残ったKEIGOとRayが「BL」を歌い始めるとさらなる興奮が沸き起こる。2人は小道具を用いたシアトリカルなパフォーマンスで“歌謡舞踊集団”の本領を発揮した。

互いの絆を明かす手紙「これからも一緒にいてね」

「0年0組」の壮絶さの象徴とも言える「バイオレンス」に続くMCでは、冨田侑暉、S、齋木春空、ITARUが「0年0組」からの道のりを振り返る。冨田は「焦りから自暴自棄になることがありました。でも苦しみながらでも突き進んで新たな自分と出会いたい」、齋木は「音楽の楽しさを教えてくれた教室でした。これからも自分を磨いて成長して“伝える側”になっていきたい」と語る。Sは「アーティストとして、1人の人間としてたくさん成長することができました」と話し、ITARUはあのとき予想していた未来ではなくても、その道のりを龍宮城とともに進んでいきましょう」とファンに語りかける。そんな言葉に続き、7人は私立裏島音楽学院の校歌を丁寧に歌唱した。

「SENSUAL」を披露するKENT(左)とITARU(右)。(撮影:森好弘)

「SENSUAL」を披露するKENT(左)とITARU(右)。(撮影:森好弘)[拡大]

ライブ後半では「0年0組」で繰り広げられた“平成歌謡グループ試験”の課題曲の数々を、7人がさまざまな組み合わせでパフォーマンス。番組では緊張感とぎこちなさも感じさせたそれぞれの楽曲を、7人は同じデビューグループのメンバーとして時に余裕も見せるステージングで披露していった。絡み合う振付が印象的な「SENSUAL」でITARUとKENTがスリリングな世界観を届けたあとは、同じ楽曲をRayと冨田のコンビで披露。前述の2人とはまた異なる、温かみのあるパフォーマンスでファンを驚かせた。

その後背中合わせに立ったRayと冨田は、互いに書いてきた手紙を朗読する。冨田はRayとの付き合いが「0年0組」開始前、約3年前からになると振り返り、今こうして同じグループのメンバーとして表現を探求していることの感慨を語った。「7人で、龍宮城で、これからてっぺん取るぞ」という冨田の言葉に続き、Rayは年上の冨田がいろいろな場面で支えてくれたことへの感謝を述べる。デビューメンバーが決まったときには「厳しいコメントも多かった」と赤裸々に振り返ったRayの「でもこの7人で、侑暉くんでよかったと思っています。これからも一緒にいてね」というメッセージに、フロアからはすすり泣きが起こっていた。

僕らはもっと高くて深いところに

「RONDO」を弾き語りで歌うKEIGO。(撮影:森好弘)

「RONDO」を弾き語りで歌うKEIGO。(撮影:森好弘)[拡大]

ステージ中央のピンスポットに照らされたKEIGOは、アコースティックギターの弾き語りで「RONDO」を披露したあと「生きていく中で一番大きな壁は己の壁です。皆さんがその先も前を向いて強く歩んでいけますように。龍宮城とともに」と力強く語り、「2 MUCH」を7人で再びパフォーマンス。全員のメッセージを体現したあとは、KENTが10月6日から龍宮城主演のドラマ「秘密を持った少年たち」が放送されること、11月17日からこのドラマのスピンオフとなるオルタナティブステージ「音楽劇 秘密を持った少年たち」が上演されること、12月に新たなライブツアー「龍宮城 WINTER TOUR 2023 -SHORYU-」が行われることを改めてアナウンスした。

最後のMCでKENTは「僕らはもっと高くて深いところに昇っていきます。皆さんの予想を裏切って、期待を超えるグループでありたい」、齋木は「龍宮城はこんなもんじゃないです。まだまだ先へ行きます」とさらなる活躍を誓う。Sは「皆さんからもらった声援や期待をライブで返していきます」と次のツアーへの意気込みを明かし、ITARUはファンとの縁に感謝をしつつ「メンバー全員、先生と出会ってから人生が変わりました。これからも龍宮城と一緒に進んでください」とアヴちゃんへの思いを語った。

7人が披露したラストナンバーは、ドラマ「秘密を持った少年たち」の主題歌でこのツアーが初披露となった新曲「SHORYU(→↓↘+P)」。重厚なサウンド、観る者に挑みかかるようなアグレッシヴな振付でオーディエンスを圧倒し、龍宮城は初のツアーを締めくくった。

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セットリスト

01. RONDO
02. 2 MUCH
03. Mr.FORTUNE
04. JAPANESE PSYCHO(センター:KEIGO)
05. JAPANESE PSYCHO(センター:Ray)
06. BL(Ray、KEIGO)
07. バイオレンス
08. 私立裏島音楽学院校歌
09. BLOOD on FIRE(KENT、S、齋木春空)
10. if…(Ray、S、冨田侑暉)
11. ザ☆ピ~ス!(ITARU、KEIGO、冨田侑暉)
12. Forever Memories(ITARU、KENT、KEIGO)
13. Body & Soul(KENT、Ray、冨田侑暉、齋木春空)
14. レーザービーム(Ray、KEIGO、齋木春空)
15. SENSUAL(ITARU、KENT)
16. SENSUAL(Ray、冨田侑暉)
17. RONDO(KEIGO弾き語り)
18. 2 MUCH
19. SHORYU(→↓↘+P)

公演情報

龍宮城 WINTER TOUR 2023 -SHORYU-

2023年12月24日(日)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)
[1st]OPEN 13:00 / START 14:00
[2nd]OPEN 17:00 / START 18:00

2023年12月26日(火)大阪府 Zepp Namba(OSAKA)
[1st]OPEN 13:30 / START 14:30
[2nd]OPEN 17:30 / START 18:30

音楽劇 秘密を持った少年たち

2023年11月17日(金)~23日(木・祝)東京都 日本青年館ホール
<出演者>
佐藤海音 / 西田至 / 米尾賢人 / 冨田侑暉 / 竹内黎 / 伊藤圭吾 / 齋木春空 / 松本大輝 / 大東立樹

※記事初出時、曲名表記に誤りがありました。お詫びして訂正します。

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龍宮城 OFFICIAL / 0年0組 @RYUGUJOofficial

【龍宮城 FIRST LIVE TOUR - 2 MUCH -】


 音楽ナタリーにて、
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