「ミス・サイゴン」はキャメロン・マッキントッシュがプロデュースし、アラン・ブーブリルとクロード=ミッシェル・シェーンベルクが作劇を、シェーンベルクが音楽を手がけたミュージカル。ベトナム戦争末期のサイゴンを舞台に、エンジニアの経営するキャバレーで出会った、ベトナム人の少女キムと米兵クリスを取り巻く過酷な運命と愛が描かれる。日本では1992年に初演され、このたび新演出版で5度目の上演を迎える。
TOHO-ONE会員から抽選で200名のオーディエンスが招待された製作発表は、クラブオーナー役の土倉有貴による威勢の良い口上で幕開け。土倉が「今日はいつもの製作発表とはちょっと雰囲気が違います。さあみんな、乗った乗った舞台へ! これ一度やってみたかったんです。Welcome to Dreamland!」とシャウトすると、本編冒頭の流れと同様に「火がついたサイゴン」のイントロが鳴り響く。これを合図に約60名のプリンシパル・アンサンブルキャストがステージに登場し、ここからコンサート仕立ての劇中歌8曲メドレーがスタートした。
メドレーでは「火がついたサイゴン」に続き、トゥイ役の岡シモンと
その後の会見で、駒田は「2014年からエンジニアを演じて12年目になりますが、いつの間にか最年長になってしまいました。半分以上が新しいメンバーですが、稽古場では誰もが苦しみ、悩んで、大汗をかくことになると思います。一致団結して楽しく務めてまいりたい」と語った。2022年に続き、2度目の出演となる東山は「この作品の軸はキャラクターそれぞれの“生命賛歌”。新たな情熱を持って皆様にお届けしたい」と意気込んだ。初参加する桐山は「世界中の先輩方が作られたこの作品に参加できて光栄です。作品ファンの方にまた桐山を観たいなと思っていただけるよう、自分なりのエンジニアを150%の力で作り上げます」と力強く宣言した。
前回から続投する屋比久は、「沖縄出身である自分の核となっている特別な作品。美依紗とルミというとても頼もしい2人と共に、作品を深めていきたい」と述べた。初登場の清水は「ニューヨークにミュージカルを学ぶために留学した際、初めての授業で歌った課題曲が『命をあげよう』でした。その頃からキムはずっと特別な存在なので、今ここに立っているのが夢のようです」と語り、ルミーナは「10数年前の自分のSNSを見返したら、『いつか絶対にやりたい役』と書いてありました。キムとして大切に、全力で生き抜きます」と決意を語った。
甲斐は「この歴史ある作品に参加できることが光栄です。誰よりも深く作品を理解するために、役柄や作者のメッセージを徹底的に分析したいと思っています。昨年は実際にベトナムへ渡り、現地の空気を吸ってきました」と熱意を明かし、小林は「初めて観たときからずっと憧れていた作品かつ役柄でした。今こそ上演する意義があると思いますので、僕も心して臨みます」と述べる。
チェは「韓国から来ましたチェ・ウヒョクです。日本語で歌うことは本当に難しいですが、一生懸命勉強を続けています。皆様、ご期待ください」とあいさつした。金本は「2024年に劇団四季を退団し、今ここにいるのがうれしくも不思議な気持ちです。Wキャストのヒョッくん(チェ)とは互いに初参加ということで、先ほども舞台袖で肩を揉み合って緊張をほぐしていました。僕が日本語をサポートする代わりに、兵隊については経験のある彼に教えてもらいながら、二人三脚でがんばります」と意気込んだ。
エリアンナは「この作品を客席で観ていたとき、どんな時代でも揺るがないものは愛だと思いました。エレンなりの愛を届けたい」と誓い、加藤は「大学3年生のときのゼミ発表で『ミス・サイゴン』をテーマに選んだ。当時の資料を引っ張り出して、また一から向き合っていこうと思います」と思い入れを語る。岡は「高校生のときに本作の虜になり、受験勉強の合間をぬって曲を聞いたり、音楽室で歌ったりしていたので、こうして出演できることは光栄です」とコメント。仕事の都合で歌唱披露のみの参加となった吉田は、MCによる代読で「実直に作品と向き合い、トゥイとしてただただ全力で生きていけたら」と決意を寄せた。
ジジ役の
質疑応答では、記者から本作のオーディションに挑んだ経緯を問われた桐山が、「ミュージカルの共演者から時々『ミス・サイゴン』が似合うと言われていたので興味を持って観劇したところ、純粋に『面白い、楽しかった』と思う作品もある中で、この作品に関しては『自分はなぜあそこに立てていないんだ』と悔しさが湧き出た」と回想。その思いを所属事務所に相談したところ背中を押され、オーディションへの挑戦が決まったという。
続いて、記者から経験者の駒田、東山へ、桐山に対するアドバイスを求められると、東山は具体的な助言に代えて、日本初演から30年にわたりエンジニア役を演じ続けてきた市村正親から授かった言葉を披露した。東山は、2022年公演で市村が歌う「アメリカン・ドリーム」に感動してその思いを伝えたところ、市村から「すごいだろ?(笑) でも、俺のまねをしちゃダメだぞ」と釘を刺されたことを明かし、「その言葉のおかげで、俺も選ばれた1人なんだから、俺自身のエンジニアを演じようと思えた。僕も今回はまた『初めまして』の気持ちで臨むので、桐山くんと一緒に作品を作っていきたい」と桐山の背中を押した。
駒田も、同じく市村から「俺のまねをしたら俺の方が上手いに決まってるんだから、こま(駒田)はこまのエンジニアをやればいい。逆にこまの真似をしたらこまが上手いに決まっている」と励まされたことを紹介。そのうえで、「『アメリカン・ドリーム』は装置がまったくない状態で、広い空間を自分1人で背負わなければならない重圧がある。生き延びるためにうそをついてでものし上がっていく、綺麗事だけではないたくましさを自分なりに心がけている」と明かし、「三者三様のエンジニアでいいと思うので安心してほしい。御大(市村)も『みんな任せたよ』と言っていた」と力強い言葉で締めくくった。
公演は10・11月に東京・東急シアターオーブ、12月に大阪・梅田芸術劇場 メインホール、福岡・福岡市民ホール 大ホール、来年1月に静岡・アクトシティ浜松 大ホール、北海道・札幌文化芸術劇場 hitaruで行われる。
ミュージカル「ミス・サイゴン」
開催日程・会場
2026年10・11月
東京都 東急シアターオーブ
2026年12月~
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール、福岡県 福岡市民ホール 大ホール
2027年1月~
静岡県 アクトシティ浜松 大ホール、北海道 札幌文化芸術劇場 hitaru
スタッフ
オリジナルプロデューサー:キャメロン・マッキントッシュ
作:アラン・ブーブリル / クロード=ミッシェル・シェーンベルク
音楽:クロード=ミッシェル・シェーンベルク
演出:ローレンス・コナー
出演
エンジニア:
キム:
クリス:
ジョン:
エレン:
トゥイ:岡シモン /
ジジ:
伊藤広祥 / 伊藤稚菜 / 岩﨑巧馬 / 植木達 / 江口颯人 / 大久保徹哉 / 小形さくら / 柿内アリマ / 笠行眞綺 / 河本佳佑 / 木村つかさ / 工藤彩 / 小林遼介 / 小林良輔 / 近藤真行 / 今野晶乃 / 齋藤信吾 / 坂本皓 / 佐渡海斗 / 鈴木大菜 / 鈴木満梨奈 / 仙名立宗 / 高瀬育海 / 髙田実那 / 田中奏 / 田中啓介 / 茶谷健太 / 土屋神威 / 常川藍里 / 中嶋尚哉 / 早川一矢 / 深堀景介 / 古川隼大 / 三浦優水香 / 光由 / 森田茉希 / 安井聡 / 横田剛基 / 蘆川晶祥
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▼メインキャスト16名あり
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