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40周年の矢野顕子、石川さゆりと観客圧倒した「ふたりでジャンボリー」初日

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左から矢野顕子、石川さゆり。(撮影:五十嵐一晴)

左から矢野顕子、石川さゆり。(撮影:五十嵐一晴)

矢野顕子が3月28日に東京・東京グローブ座で5日間にわたるライブ「矢野顕子 40th Anniversary 第1弾“ふたりでジャンボリー”」の初日公演を開催した。

これは矢野が今年ソロデビュー40周年を迎えることを記念したアニバーサリー企画の第1弾として行われているもの。初日公演にはスペシャルゲストとして石川さゆりが登場した。

この日矢野はピアノの弾き語りで2曲を披露したのち大きな喝采を浴びると、「初日ということで、初日に付きもののいろんなことがありまして……その中の1つに私が風邪を引いたっていうことも」と話し、「私も人間だったということで」とにっこり微笑んでオーディエンスの笑いを誘う。「もしかしたら途中、いろんなノイズが入るかもしれませんが、現実には何も問題ございません!」と声を上げた彼女はその後も表現力豊かな歌とピアノで観客を魅了した。

「サッちゃん」の曲中、矢野は「今日の『ふたりでジャンボリー』はこの“サッちゃん”がやってくれます!」とゲストの石川さゆりをステージに招く。淡い水色の着物をまとった石川は、ピンク色の愛らしい花束を矢野に渡し、彼女のソロデビュー40周年を祝福した。長年にわたり親交があるという2人がライブで共演するのはこの日が初めて。石川は「いつもはすっぴんで猫を抱いてるときですもんね。アッコさんのピアノで歌えるのうれしい」と顔をほころばせた。

ライブ初披露となったテレビアニメ「ルパン三世」のエンディングテーマ「ちゃんと言わなきゃ愛さない」では、矢野によるジャジーなピアノサウンドに石川が色気のある歌声を乗せる。矢野はつんく♂の書いた詞について「これ、プロの詞って感じがしますよ!」と感動した様子を見せた。歌い終わると石川は「ピアノ1つで歌えるって、すごく贅沢ですね。アッコさんのピアノは特に会話のようで。1対1っていいものだなあ」と満足げに語った。

その後も2人と親交のある椎名林檎がプロデュースを手がけた石川の楽曲「名うての泥棒猫」や、「ほぼ日刊イトイ新聞」の企画がきっかけで矢野が書き下ろしたナンバー「ほめられた」の完全版など、さまざまな楽曲が届けられる。ライブ終盤で彼女たちは三味線奏者の上妻宏光を演奏に迎え、絶妙なアンサンブルを生み出してオーディエンスを釘付けにした。上妻がはけたのち、ラストナンバーについて矢野は「この曲をやると決まったときからずーっと毎日、どういうふうに弾こうか考えてたんです」と明かす。そして本編ラストに届けられたのは「飢餓海峡」。石川は演じるように朗読したのち、矢野による深いピアノサウンドとともに激情的な歌声でオーディエンスを圧倒した。

アンコールでは矢野、石川、上妻が再びステージにそろう。「最後は縦ノリではなく、ぜひ手もみの拍手でお願いします」という上妻の言葉を受け、矢野は「ハンドクリームがひっ付いてる感じでお願いします」と観客に呼びかける。そしてオーディエンスによる手もみが鳴り響く中、3人は宮城県の民謡「斎太郎節」を披露した。その後ステージに残った矢野は風邪により声が出にくくなってしまったことを観客に説明し、最後に「さくらさくら」を緩急のあるピアノ演奏で届けてファンから大きな拍手を浴びる。彼女は「あと4日間あります! お気に召したらまた来てください!」と挨拶したのちステージを降りた。

今後の「矢野顕子 40th Anniversary 第1弾“ふたりでジャンボリー”」で矢野は、本日3月30日に清水ミチコ、明日31日に奥田民生、4月2日に森山良子、4月3日に大貫妙子と共演。それぞれの公演でどのようなライブが作られるのか、足を運ぶ人は楽しみにしておこう。

矢野顕子 40th Anniversary 第1弾“ふたりでジャンボリー”(※終了分は割愛)

2016年3月30日(水)東京都 東京グローブ座(※チケットソールドアウト)
<出演者>
矢野顕子 / 清水ミチコ

2016年3月31日(木)東京都 東京グローブ座(※チケットソールドアウト)
<出演者>
矢野顕子 / 奥田民生

2016年4月2日(土)東京都 東京グローブ座
<出演者>
矢野顕子 / 森山良子

2016年4月3日(日)東京都 東京グローブ座(※チケットソールドアウト)
<出演者>
矢野顕子 / 大貫妙子

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