本日7月16日に
ライブナタリーとGANG PARADEのコラボレーションイベントである本企画では、ギャンパレがそれぞれのゲストアーティストとゆかりのある土地のライブハウスに出向いて対バンを展開する。ギャンパレは昨日7月15日に京都・KYOTO MUSEで
THE イナズマ戦隊
青空が広がったこの日の大阪は最高気温34℃の真夏日。前日の京都公演に続いてこの日もギャンパレはロックバンドとのツーマンライブに挑んだ。1997年結成のTHE イナズマ戦隊は、大阪出身の上中丈弥(Vo)、山田武郎(G)、中田俊哉(B)の3人と、北海道出身で彼らが大学に進学した際に出会った久保裕行(Dr)からなる4人組。昨年結成25周年を迎え、現在も精力的に活動している。まずステージに上がったイナ戦は、1曲目に「応援歌」を演奏。上中が「ソーレ!!」と勇ましく声を張り上げながら「オイ!! オマエ!! がんばれや!!」と熱唱しオーディエンスの気持ちを鼓舞する。観客も拳を掲げて合唱し、ライブ序盤から一体感があふれる空気を生み出した。その雰囲気の中で、イナ戦は「情熱の風」につなげ、熱い思いをたぎらせた。上中はフロアを見渡し、「意外とおじさん多い(笑)。俺たち45歳になる年齢だからアイドルとどうやってやろうかなって思ってたら。こんなに推せるアーティストがいるって、お前ら幸せ者!」と話し、「ライブにお越しの皆さんようこそ」と遊び人(GANG PARADEファンの呼称)とイナ戦ファンに向けてアドリブで歌う。そんな流れから「喜びの歌」につなげ、「ギャンパレも俺たちもあと20年やるってどう!」と歌いつつ、「音楽ってすげえ」と高らかに歌った。
人気曲「ズッコケ男道」でフロアをお祭り騒ぎに導いたイナ戦は、「ロックバンドの醍醐味見せてもいいかい!」という上中の言葉から「My Generation」を披露。この曲では山田がお立ち台に上がってギターソロを奏でるなどロックバンドらしい激しいパフォーマンスを見せた。上中は盛り上がる観客の中でも特にギャンパレのファンに向けて、「そんなに愛するアーティストがいてうらやましいぞ! 何かに夢中になれるって最高だよな」と話しつつ、ギャンパレとは過去に九州の夏フェス「NUMBER SHOT」で対バン経験があること、記念写真を撮ったことがあると振り返る。「けっこう前だと思うけど、続けていてくれるっていいよな。俺たちは死ぬまでバンドを続けようと思います。ギャンパレも長く続くといいよね」とファン目線で語り、「葬式で知らないお経を流さずにさ、大好きなギャンパレの曲を流そうぜ!」とアドリブで歌唱。「そんな人生、最高だろ!」と繰り返し、ライブハウスに足を運んだ人たちを讃えてから、新曲「You rock it」を歌唱。イナ戦の魂のこもったパフォーマンスに、観客は力強く拳を掲げた。そして、4人は上中の若くして亡くなった父への思いを込めた「33歳」を演奏。その中で、上中は観客に「『ありがとう』と『愛してる』をギャンパレに届けているか?」と問いかけた。さらに上中は「GANG PARADE、ナタリーさんに誘っていただいてうれしかった。そして俺たちより楽しそうなおじさん、おばさんがいてもっとうれしくなった。出会えてよかった! 長生きしようぜエブリバディ」と話し、ラストに「大切な人 幸せであれ」を熱唱。興奮と感動の余韻を残して、ステージをあとにした。
GANG PARADE
オープニングSEとともにステージに上がったメンバーが定位置につき、カ能セイが笑顔を弾けさせて「イナ戦さんに負けないようにがんばります!」と叫び、ライブ開始を宣言。ギャンパレはイナ戦から受け取った思いも胸に、「PARADE GOES ON」「BREAKING THE ROAD」をパワフルに披露。遊び人もライブ冒頭からヒートアップしていた。「lol」まで3曲が披露されたあと、メンバーの自己紹介に続いてチャンベイビーが挨拶。彼女はイナ戦への感謝を伝えてから、「今日はとっても暑い中来てくださったと思うんですけど皆さん元気ですか? 突然ですがここで問題です。夏のライブに欠かせないもの、なんだ!」「正解はタオルなんですけど、次の曲ではタオルを振り回します」と述べる。そして始まったサマーチューン「LOVE COMMUNICATION」では開放的なビートに乗せて、メンバーとオーディエンスがタオルを振り回し、大きな盛り上がりを見せた。この曲ではギャンパレがウェーブを作って海を表現するなど、13人という大所帯ならではのダイナミックなパフォーマンスでも観客を魅了した。
ムーディなダンスチューン「SUPER PARTY PEOPLE」で息の合ったダンスを見せたギャンパレは、続けて「GANG PARADE」を投下。「最後まで全力出し切ろうぜ!」というココ・パーティン・ココの煽りから足を蹴り上げ、頭を振り乱す。興奮が高まる中、楽曲の後半ではキャン・GP・マイカが「全身全霊叫ぶさ 曖昧な未来じゃ意味ない」と腹の底から叫んだ。MCで大阪出身のテラシマユウカはイナ戦のパフォーマンスについて「いやあ、カッコよすぎた。リハーサルから観ていて、赤いライトに照らされる中で皆さんが奏でる1音目から感動して。ココは3回泣いてた」と振り返る。ココの「いやあ本当に泣きました」という言葉に続いて、テラシマは「ライブを観ていたら私も涙があふれてきちゃって。すごくうれしい言葉がいっぱいだったし、観ていたところからフロアとステージにいる皆さんの顔が見えて、みんないい顔をしていて、正直ずるい、うらやましいと思った。ああ、こんな大人になりたいとも思ったし、こんな感情は初めてです。このツアーはアーティストさんのお膝元に行ってライブをするって企画です。私は大阪出身で、イナ戦さんも大阪にゆかりがあって。こんな熱いイナ戦さんとここにいる皆さん、そしてGANG PARADEで記憶に残る1日にしたいなって思います」と涙ながらに語った。13人は改めて定位置につき、「こぼれ落ちそうなほどの愛を込めて」というテラシマのひと言から「CAN'T STOP」へ。ギャンパレはハイタッチをしてボーカルのバトンを次々に渡し、歌唱メンバーの後ろではほかの12人が手をつないで踊った。ライブ終盤、アップテンポなアイドルソング「Happy Lucky Kirakira Lucky」では、遊び人による盛大なコールがライブハウスに響き渡った。そして熱気渦巻く中、ラストの「Plastic 2 Mercy」ではメンバーが肩を組んでジャンプする場面で遊び人同士も肩を組んで飛び跳ねるなど、“みんなの遊び場”をキャッチフレーズに掲げる彼女たちらしい、熱く楽しい光景が広がった。
パフォーマンス終了後、ギャンパレはイナ戦のメンバーをステージに招き入れ、トーク。上中は2曲目「BREAKING THE ROAD」で遊び人が叫ぶ口上が「奈良! 滋賀! 三重! 佐賀!」に聞こえたことを素直に報告して笑いを誘う。さらに「すごく一生懸命な女の子を応援したくなるおじさんの気持ちがわかった」と、アイドルファンの気持ちに共感。ココと目が合うと、上中は「リハーサル中、泣いてて心配したよ! なんかあったんか!」と明るく話した。上中はギャンパレのライブにさまざまな思いを抱いたようで、「すごいなと思ったのは、悲しい曲で悲しい顔するねん。歌ってないバックの子たちもそう。お前らもやれよ!」とバンドメンバーにいきなりツッコミを入れる。久保は「やってるんだけどなあ」と反応しつつ、「熱量がすごかった!」とギャンパレのライブの感想を語った。その後も、LEDバンドの話題で白熱したり、上中が「NUMBER SHOT」で撮影した記念写真を送ろうとココにLINEのIDを聞こうとするも「AirDropで」とあしらわれたり、2組のトークは止まらず。最後に上中が「みんなに会えてよかった」と語り、昼公演を締めくくった。
「ライブナタリー presents GANG PARADE SAY HELLO!2MAN」2023年7月16日 umeda TRAD セットリスト
THE イナズマ戦隊
昼公演
01. 応援歌
02. 情熱の風
03. 喜びの歌
04. ズッコケ男道
05. My Generation
06. You rock it
07. 33歳
08. 大切な人 幸せであれ
夜公演
01. 応援歌
02. GLORY DAYS
03. Ban&An~バカ万歳アホ万歳~
04. ズッコケ男道
05. 時代
06. You rock it
07. 33歳
GANG PARADE(昼・夜公演)
01. PARADE GOES ON
02. BREAKING THE ROAD
03. lol
04. LOVE COMMUNICATION
05. SUPER PARTY PEOPLE
06. GANG PARADE
07. CAN'T STOP
08. Happy Lucky Kirakira Lucky
09. Plastic 2 Mercy
関連する特集・インタビュー
「ライブナタリー presents GANG PARADE SAY HELLO!2MAN」(※終了分は割愛)
2023年7月29日(土)埼玉県 HEAVEN'S ROCK Kumagaya VJ-1
OPEN 17:00 / START 17:30
<出演者>
2023年7月30日(日)東京都 神田明神ホール
[昼公演]OPEN 13:15 / START 14:00
[夜公演]OPEN 17:30 / START 18:15
<出演者>
GANG PARADE /
※記事初出時、セットリストに誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
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テラシマユウカ @YUYU_GANG
THEイナズマ戦隊さんとのツーマンライブありがとうございました!初めての感情を体験しました、何回泣いたか分からん心が爆発しそうなくらいにぎゅっと掴まれた日でした https://t.co/2seLOzKIOd