坂本龍一「レヴェナント」上映会で生演奏、イニャリトゥ監督との制作秘話も

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本日4月7日、東京・恵比寿ザ・ガーデンホールにて映画「レヴェナント:蘇えりし者」の特別試写会が行われ、同作で音楽を担当した坂本龍一が登壇した。

坂本龍一

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「レヴェナント:蘇えりし者」より。

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この映画は「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督によるサバイバルアドベンチャー。19世紀のアメリカを舞台に、レオナルド・ディカプリオ演じる未開の地に取り残されたハンター、ヒュー・グラスの壮絶な復讐劇を描く。ディカプリオは本作で第88回アカデミー賞主演男優賞を、イニャリトゥ監督は2年連続となるアカデミー賞監督賞を受賞した。

MCにピアノ演奏を促され「これは一体なんでしょう」とピアノをのぞき込む坂本龍一。

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ステージに姿を見せた坂本は、本作の音楽についてトークを展開。監督の右腕から「明日からLAに来てくれ」と突然のオファーを受けたところから制作がスタートしたことを明かし「イニャリトゥ監督は音に関するセンスがめちゃくちゃいいんです。驚くほど精度の高い耳で、ああだこうだ言ってくるから困るんですよ。友達としては面白い人だけど、仕事相手としては大変な人」と笑う。またこの映画ではピアノの使い方を変えることを監督との話し合いの中で決めたそうで、坂本は舞台上にあるグランドピアノを用いながら「こうして弦を叩いたり撫でたりして、いわゆる“ピアノの音”じゃない音を使っているんです」と説明してみせた。

坂本龍一

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トークのあとには坂本によるミニライブが行われ、彼は「The Revenant Main Theme」など3曲をピアノ演奏で披露。舞台奥の壁には作品の舞台となった大自然の映像が映し出され、観客は坂本が静かに紡ぎ出す音にじっくりと耳を傾けた。演奏を終え、大きな拍手を受けた坂本は作品について「映像を観て圧倒されました。『バードマン』にもぶったまげたけど、『レヴェナント』でもう次のレベルに行っていたので、この人(イニャリトゥ監督)どこまでいっちゃうんだろうなと思いましたね」とコメントし、「息の詰まる映画なので、観終わったあとは深く呼吸してくださいね」と観客に語りかけた。

また彼は自身の近況についても触れ「2年前に人生初の大病をしましたが、おかげさまで治って、こんなハードな仕事もできるようになりました」と報告。中咽頭がんの治療、療養を経て体重が10kg落ちたとのことで「前から健康には気を遣っていたけど、病気になってより真剣に考えるようになりました。何より、映画にしろ音楽にしろ、健康じゃないと楽しめないんですよ」と笑っていた。

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(c)2016 Twentieth Century Fox

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