きゃりー、1万人と涙の約束「これからもずっとファンタジー届け続ける」

きゃりーぱみゅぱみゅが初のアリーナツアー「きゃりーぱみゅぱみゅのからふるぱにっくTOY BOX」の最終公演を昨日11月9日に東京・国立代々木第一体育館で実施。集まった1万人の観客をさまざまな演出で楽しませた。

今回のツアーはそのタイトルの通り、ステージ上におもちゃ箱をイメージしたカラフルなセットを設置。頭上に吊るされたプレゼントボックスがステージに降りてくると、中からフランス人形をイメージした真っ白な衣装を身のきゃりーぱゅぱみゅが登場し、1曲目「もったいないとらんど」を歌い始めた。

彼女はこのライブに込めた思いについて「18歳のときに『PONPONPON』でデビューをして、その頃の原点回帰という意味も込め、ポップでサイケデリックでグロテスクな世界を観ていただきたいです！」と説明。原点回帰ということで、デビュー作となったミニアルバム「もしもし原宿」、および1stアルバム「ぱみゅぱみゅレボリューション」から「チェリーボンボン」「スキすぎてキレそう」「jelly」をメドレーで披露した。ステージにはトランポリンも設置され、ジャンピィ＆ラッピィというキャラクターに扮したダンサーたちがアクロバットを繰り広げていた。

その後きゃりーは、プレゼントボックスなどがあしらわれた彼女らしいショッキングピンクの衣装に着替え、オーディションで選ばれた16人の「NEWきゃりーキッズ」との初共演で「Ring a bell」をパフォーマンス。「シリアスひとみ」では、プレゼントボックスに入ると水玉のワンピースに変わり、さらに落ちてきた金の紙吹雪とともにゴールドのワンピースに変わるという、早替えイリュージョンに挑戦。かなりのスピードで早替えをしなければいけないため、今回のツアーでは失敗していた会場もあったとのことで、ツアーファイナルで無事成功したことをきゃりー自身も喜んでいた。

「み」のパフォーマンス中は、ステージセットの中央に隠れていた大きな熊が牙をむいて吠え始め、ステージが炎に包まれて会場の雰囲気が一変。「きらきらキラー」のイントロが流れ始めると、センターステージが大きなケーキに変わり、その真ん中から頭にイチゴを被ったきゃりーが登場した。ピンクと緑のレースで制作されたアシンメトリーのドレスは、ケーキの上に乗って歌いたいというきゃりー自身のアイデアで制作されたもの。「きらきらキラー」の後半で彼女はイチゴの光線銃を取り出し、暴れていた熊を退治した。そこから「みんなのうた」「ファミリーパーティ」と続き、最後は少年が夢を見て航海に出るという「エクスプローラー」で本編が締められた。

アンコールできゃりーはツアーTシャツに着替え、今回のメインキャラクターでもある熊のぬいぐるみの耳を付けて登場。「CANDY CANDY」を歌い終えたところで、彼女は声を詰まらせながら「今日でアリーナツアーが終わります。本当に感動しました。デビューして3年経ちましたが、ソロのアーティストって本当に不利で、グループで人気のアーティストが多い中で、1人でこの代々木を2DAYS埋められるのかすごく不安でした。でも小さなお子さんから大人の方までこんなにたくさん集まってくださって……ありがとうございます」と涙ながらに観客に感謝の思いを伝える。

また「あと最近イヤなことが続いていて、外を歩けばプライベートなことをいろいろ言われたり『芸能界ってこんなに大変なのか』と思って、もう辞めたいなと考えることもあったんですけど……これからもずっと愛のあるファンタジーを届け続けたいと思います！」と会場に集った1万人のファンに向けて約束。最後に「ちゃんちゃかちゃんちゃん」を届け、約2時間にわたる全23曲のライブに幕を下ろした。

なお、このツアーファイナルの模様は12月21日（日）21:00からWOWOWにてオンエアされることが決定している。

※記事初出時より、本文の内容と写真を追加しました。