再生数急上昇ソング定点観測 (2026年3月4週目) [バックナンバー]
NiziU「Dear…」にあふれる西野カナへの思い / ふみの「ホットライン」は何を歌っているのか / Vaundy「呼び声」が肯定する“半歩の前進”
今、盛り上がっている曲 / これから盛り上がりそうな曲について詳しく解説
2026年3月27日 18:30 1
YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週イチ連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで3月13日から3月19日にかけて集計されたミュージックビデオランキングの中から要注目トピックをピックアップします。
文
まずはこの週の初登場曲の振り返りから
今週のYouTubeのミュージックビデオランキングでは、5位に
BE:FIRST「BE:FIRST ALL DAY」ミュージックビデオ
30位には、昨年「ダイダイダイダイダイキライ」が大ヒットした雨良の新曲「ダダダダダル」が登場した。印象的なサビのフレーズ「はァ~ダル ダダダダダル / ダダダダダル ダル ダル」をはじめ、心地よい言葉の響きと重低音のビートが絡み合い、強い中毒性を生み出している。
雨良 feat.初音ミクVS重音テト「ダダダダダル」ミュージックビデオ
36位には
Golden(Japanese Ver.)Covered by MIU, AYANE, TSUZUMI|ME:I
多種多様な楽曲が並んだ今週は、下記の3曲をピックアップする。
NiziU「Dear…」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場18位
幼少期から西野のファンだったというMIIHIは、YouTubeで公開されているレコーディング時のビハインド映像で「『Dear…』が一番好きな曲なんですよ! あんな名曲を私たちが歌いこなせるか不安な部分もあったんですけど、自分の中で満足いくレコーディングができました」とコメント。AYAKAは「切ない歌詞なんですけど、切なく聞こえないように少し明るめの声で表現しました」と語り、彼女なりの歌唱でレコーディングに臨んだことを明かしている。
NiziU「Dear…」Recording Behind
彼女たちのカバーを聴いた西野は「懐かしさを感じる部分もありながら、NiziUの皆さんならではのカッコよさやかわいらしさ、大人っぽさも感じられて、とても新鮮でした」と、メンバーの歌声を絶賛している。そんな西野は5月27日に新作EP「LOVE BEAT」をリリースすることが決まっており、表題曲ではNiziUと初のコラボレーションが実現。こちらはフジテレビ系朝の情報番組「めざましテレビ」の新テーマソングとして、3月30日から流れることが決定している。ぜひ「Dear…」と合わせてチェックしていただきたい。
ふみの「ホットライン」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場45位
そんな彼女の新曲「ホットライン」は作詞作曲を自ら手がけ、シンガーソングライターとして活動していくにあたっての記念すべき1作目となる。アコースティックギターとハーモニカの演奏もふみの本人によるもので、表現の幅を大きく広げている。
歌詞では、学生時代から続く親友との関係が、時間の経過とともに少しずつ変化していく様子が描かれている。前半は「おもしろいもの見つけたら一番に教えて」「大事なことは君に一緒に決めてほしいの」と、相手を自分の中心に置くような親密さが際立つ。だが中盤、「知っちゃったの長く会えなかった時に / こっそり占い師に相談していたこと」と明かされることで、相手に自分の知らない一面があると気付き、不安や寂しさが芽生えていく。
それでも関係は壊れず、「理解できないけど分かち合いたい」と歩み寄る方向へと心境が変化していく。やがて「すべてを分かり合えなくてもいい」という境地にたどり着き、「カラオケ行こうよ」という何気ないひと言で日常へと着地する。特別であり続けたいという願いと、変化を受け入れるしなやかさ。その両方が共存する、物語性豊かな1曲だ。
Vaundy「呼び声」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場53位
印象的なのは、言葉がはっきりと意味を結び切らないまま進んでいく点にある。感情を断定せず、余白を残したまま提示することで、“何者にもなりきれていない自分”や“どこにも属しきれない感覚”がリアルに浮かび上がる。その曖昧さは決してネガティブなものではなく、むしろ変化の直前にある不安定な状態そのもの。そうした揺らぎの中で、先述した「今 チェンジ」という言葉が差し込まれることによって、楽曲は一気に重心を前へ移す。劇的な決意表明ではなく、迷いを抱えたままでも進もうとする意志――その“半歩の前進”を肯定するようなニュアンスが、この曲の核になっているように思う。
このテーマを具体的なドラマとして立ち上げるのが、3月15日に公開されたMVである。監督を務めたのは、映画「ぼくのお日さま」や米津玄師「BOW AND ARROW」のMVを手がけた
部屋に
- 真貝聡
-
ライター / インタビュアー。雑誌やWebで執筆するほか、MOROHA「其ノ灯、暮ラシ」、BiSH「SHAPE OF LOVE」、PEDRO「SKYFISH GIRL-THE MOVIE-」といったドキュメンタリー映像作品や、テレビ特番「Mrs. GREEN APPLE ~Review of エデンの園~」にインタビュアーとして参加している。
バックナンバー
- (2026年3月3週目) サカナクションは本当に「いらない」のか? / MON7Aが歌う、波のように揺れる2人の関係性 / KEY TO LIT「Burn Down」が描く破壊と再生
- (2026年3月2週目) 嵐が歌うのは、5人の歩んできた歴史や関係性だ / 依存的な快楽「ブレインロット」の恐ろしさ / 「うそつきマカロン」で明かされた事実とは
- (2026年3月1週目) Snow Manが“聴く曲”を“体感する曲”へ変える / 大森元貴の「風が吹くように」発言の意図とは / 「ループザルーム」が描く、堂々巡りの不安感
- (2026年2月4週目) ZORNと後藤真希の時が交差する「地元LOVE」 / 今の時代に足りないのは「いつものことっと」? / 煮ル果実「ブラフマン」に感じる究極の欲求
- (2026年2月3週目) SixTONESに透けて見える五輪選手たちのドラマ / Aぇ! group「Fashion Killa♡」なぜ面白い? / back numberの新曲に胸が熱くなる理由
- もっと見る
フォローして最新ニュースを受け取る
音楽ナタリー @natalie_mu
今週は…
🔸NiziUにあふれる西野カナへの思い
🔸ふみのは新曲で何を歌っているのか?
🔸Vaundyが肯定する“半歩の前進”
詳しくは👇
https://t.co/jmgUW06nt2
今盛り上がっている曲について解説する連載
🔭#再生数急上昇ソング定点観測🔭