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メガテラ・ゼロ Seven Notes
YouTube登録者数約160万人の歌い手が圧倒的な表現力ですくい上げる心の機微
文 / ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
メロウなオープニングから一転、ジェットコースターのようにビートが加速していくドラマチックチューン。メガテラ・ゼロ、今年初のリリースとなった「Seven Notes」は、熱量の高い表現者としての核心を提示するオリジナル楽曲へと仕上がった。“7つの大切なものがある”というコンセプトを軸に、人と人との関係性、信じることの決意が、濃密な熱量で沸々と描き出されている。本作は、YouTubeでミュージックビデオを公開したところ10日間で再生回数が140万を突破。楽曲への注目度の高まりを受け、リリースが決定したというエピソードを持つ。
注目すべきは、面目躍如、圧倒的なボーカル表現だ。ハスキーで芯のある歌声が、リスナーの感情に直接触れてくるような生々しさを持ち、言葉1つひとつの重みを際立たせる。「あなたの言葉一つでこんなに 動かされるなんて」という冒頭のフレーズに象徴されるように、大切な存在によって揺れ動く心を、繊細かつ力強くすくい上げていく。
印象的なのは、“期待”という感情の扱い方だ。「勝手に期待している」「I believe in you」と繰り返されるフレーズは、一方通行にもなり得る危うさをはらみながらも、それでもなお誰かを信じたいという人間の本能的な衝動を浮き彫りにする。完全な肯定ではなく、「ウィンウィンでいましょ」と歌うメガテラ・ゼロらしいリアリズムもまた、令和的な距離感を見事に醸し出している。
さらに、パンチラインなのが「せっかく同じ時代に生まれたのに 粗を探してばっかだなんて つらいじゃない 同じくらいの時間しか生きられないの」と繰り返されるフレーズだ。エモーショナルな四つ打ちサウンドと呼応しながら、ドラマティックな展開が楽曲全体を貫いている。日常の延長線上にある感情の高まりを、スケール感のあるアレンジで包み込むことで、聴き手の内面に衝動を起こす構造だ。
限られた時間の中で、誰かと出会い、すれ違い、それでも信じることを選ぶ。「Seven Notes」は、そんな普遍的なテーマを2026年という現在地から鳴らした1曲である。メガテラ・ゼロの“今”の熱量が凝縮された、強く心に残るポップソングだ。
メガテラ・ゼロ Seven Notes【オリジナル】
- メガテラ・ゼロ「Seven Notes」
- 2026年3月27日(金)配信開始 / フォーライフミュージックエンタテイメント
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作詞 / 作曲:メガテラ・ゼロ
編曲:つっくん
メガテラ・ゼロ(メガテラ・ゼロ)
シンガーソングライター / 歌い手として活動するアーティスト。YouTubeを中心に“歌ってみた”動画を投稿し、独特のハスキーで力強い歌声と高い表現力で人気を集める。YouTubeの総再生回数は約7億回、チャンネル登録者数は159万人を誇る。2023年放送のテレビアニメ「もののがたり」第2期のオープニングテーマや、同年8月放送のテレ東系ドラマ「ブラックポストマン」の主題歌を担当した。
