みんなでヤペロ島へ、文学座アトリエの会「挿話」演出は的早孝起

文学座が、2023年公演ラインナップを発表。3月14日から26日まではアトリエの会「挿話（エピソオド）～A Tropical Fantasy～」が東京・文学座アトリエで上演される。

「挿話」は加藤道夫が自身の戦争体験をもとに執筆し、1948年に発表した戯曲。劇中では、第二次世界大戦の終戦直後、架空の南の島・ヤペロ島を舞台にした物語が展開する。今回の上演版では、的早孝起が演出を担い、出演者には中村彰男、清水明彦、沢田冬樹、横山祥二、山森大輔、相川春樹、小石川桃子が名を連ねた。

的早は本作について「今、現実のように見えるものはあの戦争の結果から地続きで作られているように見えますが、子どものような眼差しを持つヤペロ島にはその結果だけには納められない現実と幻想があります。文学座アトリエでみんなでこの島に行くことで、過去と未来の新たな道が拓けてくると思います」とコメントした。チケットの前売り販売は、2月14日10:00にスタート。また、一部公演ではアフタートークが実施される。

なお、文学座の2023年公演ラインナップには「挿話」のほか、松本祐子演出の「地獄のオルフェウス」、鵜山仁演出の「夏の夜の夢」、生田みゆき演出のアトリエの会「アナトミー・オブ・スーサイド（仮題）」、西川信廣演出の「逃げろ！芥川」といった演目がラインナップされた。