坂本昌行が“脳みそ崩壊”乗り越え「るつぼ」開幕、後輩・松崎祐介を「マツ、ステイ」と手懐ける

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坂本昌行が主演する「るつぼ The Crucible」が、明日3月14日に東京・東京芸術劇場プレイハウスで開幕する。これに先駆け、本日13日にフォトコールと初日前会見が実施された。

「るつぼ The Crucible」初日前会見より。左から瀧七海、前田亜季、坂本昌行、松崎祐介。

「るつぼ The Crucible」初日前会見より。左から瀧七海、前田亜季、坂本昌行、松崎祐介。

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「るつぼ」は、劇作家アーサー・ミラーの代表作の一つ。1692年にアメリカのマサチューセッツ州セイラムで実際に起きた魔女裁判を題材にした物語だ。今回の上演では、演出を上村聡史が務める。主人公であるジョン・プロクター役を坂本が演じ、「Oslo(オスロ)」以来2度目となる上村とのタッグを組む。そのほかの出演者には、前田亜季松崎祐介瀧七海伊達暁佐川和正夏子大滝寛那須佐代子大鷹明良斉藤直樹内田健介浅野令子、米山千陽、長村航希武田知久、星初音、安藤ゆり、山本毬愛が名を連ねた。

「るつぼ The Crucible」フォトコールより。

「るつぼ The Crucible」フォトコールより。 [高画質で見る]

フォトコールでは第2幕より約17分間のシーンが公開された。円形舞台の中央、坂本演じるジョン・プロクターと前田演じるエリザベス・プロクターの夫婦が言い争う中、松崎演じるジョン・ヘイル牧師が登場。さらに、瀧演じるアビゲイル・ウィリアムズの告発によりエリザベスへの連行令状が届けられ、物語が急速に加速する場面だ。坂本は、ジョンが妻への令状を破り捨てるシーンで、不条理な状況に置かれた男が冷静さを失い、怒りと動揺を剥き出しにしていく変貌を、生々しく立ち上げた。

「るつぼ The Crucible」初日前会見より。左から瀧七海、前田亜季、坂本昌行、松崎祐介。

「るつぼ The Crucible」初日前会見より。左から瀧七海、前田亜季、坂本昌行、松崎祐介。 [高画質で見る]

その後の会見には、坂本、前田、松崎、瀧の4名が登壇した。坂本は「稽古でもがいてもがいてもがき切ったうえで、初日は開き直って演じるのが僕のスタンスなのですが、今回、台本をいただいたときに、その厚さと重み、内容の深さを感じ、今もそれと同じくらいの心配を抱えています」と正直に胸の内を語る。また、膨大なセリフについては「僕は基本的に書いて覚えていますが、今作は日常会話ではなじみのない言葉が多く、自分に取り込む作業がなかなかできず、悩み、一度脳みそが“崩壊”した」と苦闘を明かした。しかし、作品のテーマである疑心暗鬼にちなみ「これだけは信じられるものは?」とMCに問われると、熟考の末に「『るつぼ』の台本に書かれている1つひとつの言葉を信じて、お客様にお届けしていきます」と宣言。座長の覚悟に、ほかの3人からは「おおー」と小さな歓声が上がった。

「るつぼ The Crucible」フォトコールより。

「るつぼ The Crucible」フォトコールより。 [高画質で見る]

前田は「1953年に初演された作品ですが、今でも心に響く言葉がたくさんある。言葉を大切に伝えていけたら」、松崎は「今までコメディ作品に出演することが多かったので、悲劇、実際に起きた物語を演じるのはチャレンジ。松崎祐介の引き出しが1個増える」、瀧は「初演から73年。出来事は300年前のもの。今、皆さんにどう感じていただけるのか楽しみ」とそれぞれ意気込んだ。

「るつぼ The Crucible」フォトコールより。

「るつぼ The Crucible」フォトコールより。 [高画質で見る]

また、坂本の事務所の後輩である松崎が「小さい頃は坂本くんのバックで踊らせていただきましたが、ガッツリ共演するのは初めて。僕の印象はどうですか?」と問いかけると、坂本は「日を追うごとにヘイル牧師になっていくのがうれしくもあり頼もしかった。明るくて楽しい印象はもともとありましたが、根は真面目で考えるよりも真っすぐに向き合うタイプ。だから僕から演技について余計なことは言わず、くだらない話ばかりしゃべっていました」と笑顔を見せる。松崎は「稽古で背中を見ていると、坂本さんがプロクターと向き合う姿、かっけえっすよ! 僕もこんな大人になりたいっす」とリスペクトを込めて語り、「ときには背中を支えたい。疲れたときは『疲れた』と言ってください。肩揉みしますんで」と笑いを誘った。

渾身のウケ狙い発言のあと、期待の眼差しを向ける松崎祐介(一番右)と、目を逸らして苦笑いする坂本昌行(右から2番目)。

渾身のウケ狙い発言のあと、期待の眼差しを向ける松崎祐介(一番右)と、目を逸らして苦笑いする坂本昌行(右から2番目)。 [高画質で見る]

また、松崎が記者の代わりに質問を始めようと自由に振る舞うと、坂本が穏やかなトーンで「マツ、ステイ」と制止。松崎がすぐさま犬のポーズでピシッとした姿勢に戻るという阿吽の呼吸を見せ、会場で笑いが起きる場面もあった。最後に坂本は「集団心理の恐ろしさ、人間の良心を描いた作品になっております。テーマ的には重い作品だと思いますが、現代に通じるところがあると思いますので、ぜひ劇場でお待ちしております」と呼びかけた。

上演時間は休憩含む約3時間30分。東京公演は3月29日まで。その後、本作は4月3日から5日まで兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール、11・12日に愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホールにて上演される。

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「るつぼ The Crucible」

開催日程・会場

2026年3月14日(土)〜29日(日)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス

2026年4月3日(金)〜5日(日)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

2026年4月11日(土)・12日(日)
愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

スタッフ

作:アーサー・ミラー
訳:水谷八也
演出:上村聡史

出演

坂本昌行 / 前田亜季 / 松崎祐介 / 瀧七海 / 伊達暁 / 佐川和正 / 夏子 / 大滝寛 / 那須佐代子 / 大鷹明良 / 斉藤直樹 / 内田健介 / 浅野令子 / 米山千陽 / 長村航希 / 武田知久 / 星初音 / 安藤ゆり / 山本毬愛

公演・舞台情報

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読者の反応

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でん @den_6mame

> 坂本が穏やかなトーンで「マツ、ステイ」と制止。松崎がすぐさま犬のポーズでピシッとした姿勢に戻るという阿吽の呼吸を見せ、

え!?ステイに対して忠実に犬になってくれることあるんだ

https://t.co/a3ptgw8Q7n

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