第19回AAF戯曲賞、7月末まで募集「まだ見ぬ誰かに上演したいと思わせる戯曲を」

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第19回AAF戯曲賞の戯曲募集が、7月31日まで受け付けられている。

第19回AAF戯曲賞 戯曲募集チラシ表

第19回AAF戯曲賞 戯曲募集チラシ表

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愛知・愛知県芸術劇場が主催するAAF戯曲賞は、「戯曲とは何か?」をテーマに、上演を前提とした戯曲を募集する戯曲賞。大賞には50万円、特別賞には10万円の賞金が贈られるほか、大賞受賞作品は2021年度以降に受賞記念公演として上演される。今回の審査員には白神ももこ鳴海康平三浦基やなぎみわが名を連ねた。

なおAAF戯曲賞の公式サイトでは、第15回から18回まで審査員を務めた羊屋白玉篠田千明からのコメントを掲載。羊屋は「時の事象に敏感に鈍感になりながら、『戯曲とは?』を、審査の周縁で考えたいなと思っています」と述べ、篠田は「(今年は審査は休みだけど)最終にあがって公開されるものは全部読む、無責任に、圧倒的に“いいかんじ”のがあったら、今年参加できなかったことを虫歯を増やして後悔する」と期待を寄せた。また愛知県芸術劇場は「今年も、いつかまだ見ぬ誰かに『上演したい』と思わせる戯曲を待っています」とメッセージを送っている。

同戯曲賞では、10月上旬に一次審査通過作品、11月中旬に二次審査通過作品が発表され、2020年1月5日に最終の公開審査会が実施される。

羊屋白玉コメント

応募戯曲ぜんぶ読むクレージーな戯曲賞の審査に数年関われて、大変だったけど幸福でした。とはいえ、そろそろお休みしたかったのでわたしは今年お休みします。昨年度の大賞と特別賞は女性作家への授賞でした。数日経って、あれ、これってジェンダーバランスとか?って不穏な気分にもなり、でも特に何事もなく、どうしてわたしがこんなにソワソワしなきゃいけないんだって感じもしつつでした。が、いやしかし、時の事象に敏感に鈍感になりながら、「戯曲とは?」を、審査の周縁で考えたいなと思っています。

篠田千明コメント

圧倒的なのが残る、それはわかってる、でも私が好きなのは“いいかんじ”のもので、その言葉が上演に関わってるから、テキストで語るならそれは圧倒的じゃなきゃいけなくて、最終審査会では味方するには弱くなる。
だけど。
審査員はみんな同時代を生きている。テキストで穴があっても、(ゆっとくけどライバルは死んだ全ての作家だよ、歴代作家とくらべながら審査されてるよ、チェーホフ、井上ひさし、サラ・ケイン、名前をあげなくてもあらゆる過去の作家がライバルだよ)、やっぱり、今何したらいいか考えてる。射程はそれぞれによる。
(今年は審査は休みだけど)最終にあがって公開されるものは全部読む、無責任に、圧倒的に“いいかんじ”のがあったら、今年参加できなかったことを虫歯を増やして後悔する。

愛知県芸術劇場コメント

“戯曲とは、何か?”というテーマを掲げて5年目になりました。このテーマは、「今日私たちが過去の遠い地の戯曲を上演するように今生み出されている戯曲を何十年後・何百年後に届けるために何ができるか」という挑戦です。そのため、上演に関わる代表として演出で活躍されている方に審査を依頼し、全て読んで議論し、選考しています。
毎回応募される作品の豊かさや選考過程での議論の深さに、戯曲の言葉が人を動かす力を持っていることを実感します。劇場の戯曲賞として、様々な人や言葉が出会い新たな可能性を生み出す場でありたい、より多くの声を、言葉を受け止めたい、という考えのもと、審査・上演を通じて様々な人にかかわっていただきながら考え続けています。
今年も、いつかまだ見ぬ誰かに「上演したい」と思わせる戯曲を待っています。

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