AAF戯曲賞受賞作「鮭なら死んでるひよこたち」本日開幕、守安久二子が若者にエール

第21回AAF戯曲賞受賞記念公演「鮭なら死んでるひよこたち」が、本日11月24日に愛知・愛知県芸術劇場 小ホールで開幕する。

「鮭なら死んでるひよこたち」は、第21回AAF戯曲賞で大賞を受賞した守安久二子の戯曲。2019年にデビューした岡山県在住の守安は、本作で、色付けされたことに気付かず鳴くひよこや、産卵後に死ぬ鮭のイメージから人の性（さが）や巡る命の不思議さを描いている。

演出を手がけるのは、指輪ホテル芸術監督の羊屋白玉。出演者には、遠藤麻衣、神戸浩、スズエダフサコ、非・売れ線系ビーナスの田坂哲郎、きっとろんどんのリンノスケが名を連ねた。

上演に際し、守安は「若い頃のふとした衝動を大事する感覚は持ち続けていただきたいです。真っ新で純粋な衝動や感覚は本当にかけがえのないもので、いずれなくなっていきます。だけど、何処かにそういう自分も確かにいたのだ……という記憶さえあれば、後の何十年かも何とか生きようと思えます。若い人には今思っている素直な感覚やピュアな感情などを握り続けていただきたいです」と観客にメッセージを送った。

愛知公演は11月26日まで。その後、来年2月16・17日に福岡・なみきスクエア、22・23日に北海道・生活支援型文化施設コンカリーニョで上演される。なお、AAF戯曲賞受賞記念公演でツアー公演が行われるのは今回が初。

現在ステージナタリーでは、「鮭なら死んでるひよこたち」の特集を展開中。特集では、守安が戯曲を執筆することになったきっかけや、本作に込めた思いを語っている。