舞台「ゲゲゲの謎」開幕、鈴木拡樹と村井良大が“愛”を紡ぐ「新年早々血だらけでも愛おしい」

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舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」が本日1月9日に東京・サンシャイン劇場で開幕した。これに先駆け同日、囲み取材と公開ゲネプロが行われた。

舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」より。

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本作は、2023年に公開された長編アニメーション映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」を舞台化したもの。のちに目玉おやじとなる“鬼太郎の父”と、人間の男・“水木”の出会いを通じ、鬼太郎の誕生へとつながる前日譚が紡がれる。脚本を少年社中の毛利亘宏、演出を柿喰う客の中屋敷法仁が担当し、音楽には映画版と同じく川井憲次が名を連ねた。

舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」囲み取材より。左から岡本姫奈、鈴木拡樹、村井良大、中屋敷法仁。

舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」囲み取材より。左から岡本姫奈、鈴木拡樹、村井良大、中屋敷法仁。 [高画質で見る]

舞台は1956年、日本の政財界を裏で操る龍賀一族が支配する哭倉村(なぐらむら)。ある密命を帯びて村を訪れたサラリーマン・水木は、そこで行方不明の妻を捜す幽霊族の男・鬼太郎の父と出会う。2人は龍賀一族の凄惨な跡目争いに巻き込まれながら、村に隠された真実と怪奇に立ち向かっていく。

舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」より。

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本記事では、公演の前半部分を中心にその魅力をレポートする。幕開けを飾るのは、龍賀家当主・時貞が最期を迎える場面だ。身体を正面に向けたまま、上半身だけを急にガクリと折り曲げる動きが、時貞の死の異様さを際立たせる。背後には時貞の巨大な顔が映し出され、物語の始まりを告げる不穏な空気が劇場全体を支配した。これ以降も本作では、中屋敷演出らしい身体性を駆使した表現が次々と繰り出される。閉鎖的な村の怪奇現象は、プロジェクションマッピングやアンサンブルキャストの躍動によって、舞台空間ならではの厚みを持って再構築された。

舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」より。

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鬼太郎の父役の鈴木拡樹は、ヒョロリとした背格好の涼しげな佇まいの中に、片目から時折ギラリと鋭い眼光を覗かせ、底知れぬ凄みを放つ。対する村井良大は、戦争での悲惨な経験を乗り越え、戦後は野心と努力で生き抜いてきた水木を、熱量を持って体現した。

舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」より。

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本作は鬼太郎の父と水木による“バディもの”としての側面が1つの魅力だが、物語の前半では、2人の距離が縮まっていく過程が描かれる。中でも、檻の中に囚われた鬼太郎の父と、その外側で檻にもたれかかる水木が背中合わせで言葉を交わす場面は、関係性の変化を象徴するシーンだ。境遇も種族も異なる2人が、互いの存在を強く意識し、利害の一致から共に調査を開始するまでの過程が、静かな緊張感と軽妙なやり取りが同居する中で立ち上がる。長年共演を重ねてきた鈴木と村井の阿吽の呼吸は、この先で怪奇に立ち向かう2人の絆が発揮されることを予感させた。

舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」より。

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脇を固めるキャスト陣も、物語の世界観を支える。岡本姫奈(乃木坂46)は、閉ざされた村で懸命に生きる龍賀沙代の可憐さと絶望を繊細に演じ、沢海陽子しゅはまはるみ岡内美喜子らが演じる一族の三姉妹は、それぞれが抱える業の深さを個性たっぷりに描き出した。また、良知真次演じる冷徹な佇まいの長田幻治、三上市朗演じる計算高い克典の思惑が交錯し、物語の密度を高める一方で、中田翔真が扮するねずみの底抜けの明るさとちょこまかとした動きが場を和ませた。

舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」囲み取材より。左から岡本姫奈、鈴木拡樹、村井良大、中屋敷法仁。

舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」囲み取材より。左から岡本姫奈、鈴木拡樹、村井良大、中屋敷法仁。 [高画質で見る]

ゲネプロ前に行われた囲み取材には、中屋敷、鈴木、村井、岡本が登壇した。鬼太郎の父役を務める鈴木は、「この作品が年明け1発目の作品で良かった」と笑顔を見せる。見どころについては、複雑な人間ドラマの中に妖怪が混ざっていく面白さを挙げ、「“妖怪担当”として、激しいアクションが1つの売りになっています。映像を相手にした戦いなど、多彩な演出で表現しています」とアピールした。

舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」より。

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村井は、「初日公演からいきなりライブ配信があるので失敗できない(笑)」と気を引き締める。劇中に登場する怨念が化けた妖怪について「狂骨はこんなにデカかったのかと目の当たりにできるチャンス」と舞台ならではの迫力を語った。また村井は、アンサンブルキャストたちの活躍について「一瞬で違う役で登場する“早着替えの謎”が気になります」と、作品タイトルに絡めて言及し、会場の笑いを誘う。岡本は「グループを離れて1人で初めて挑戦する舞台が本作だなんて、恵まれているなと感じる日々です」と感謝を口にし、「ぜひ沙代ちゃんの目線でも楽しんでほしい」と来場者に呼びかけた。

舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」より。

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中屋敷は「リハーサル中に笑いと悲鳴と涙が止まらなくなりました。早くこの興奮を皆様と分かち合えたら」と手応えを語る。舞台版ならではの魅力については「原作映画は憎しみや悲しみが伝わってきますが、舞台版は人間愛にあふれた毛利(亘宏)さんの脚本によって、喜びや慈しみといった幸せなメッセージを内包した作品になっている。年が明けたばかりで怖い作品を観るのはちょっと……と躊躇している方がいるかもしれないけれど、意外と愛おしい作品です」と太鼓判を押した。

舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」より。

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これを受け村井も「新年早々血だらけになるけれど(笑)、テーマにはさまざまな“愛”が流れているのが面白い」と同意。鈴木は「まずはシンプルに舞台を楽しんでいただき、そのあとにSNSなどで考察を盛り上げていただけるとうれしいです」と作品の奥深さに触れ、「鬼太郎の父と水木の物語をどうぞ最後まで見届けてください」と囲み取材を締めくくった。

上演時間は休憩なしの約2時間5分。公演は1月25日までサンシャイン劇場にて上演され、その後、29日から2月2日まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、7・8日に佐賀・鳥栖市民文化会館にて行われる。また、ライブ配信や千秋楽のライブビューイングの実施、Blu-rayの発売も決定している。

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舞台「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」

開催日程・会場

2026年1月9日(金)〜25日(日)
東京都 サンシャイン劇場

2026年1月29日(木)〜2月2日(月)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

2026年2月7日(土)・8日(日)
佐賀県 鳥栖市民文化会館 大ホール

スタッフ

原作:水木しげる
原案:映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
脚本:毛利亘宏
演出:中屋敷法仁
音楽:川井憲次

出演

鈴木拡樹 / 村井良大 / 岡本姫奈(乃木坂46) / 沢海陽子 / しゅはまはるみ / 岡内美喜子 / コッセこういち / 加藤啓 / 中田翔真 / 橋本偉成 / 三上市朗 / 良知真次 / 沖育美 / 齋藤明里 / 佐々木穂高 / 田中廉 / 中嶋海央 / 藤本裕真 / 細川晃弘 / 光永ヒロト
声の出演:白鳥哲

公演・舞台情報
©映画「鬼太郎誕生ゲゲゲの謎」製作委員会 主催 舞台「鬼太郎誕生ゲゲゲの謎」製作委員会

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