相馬千秋「演劇にとって、“情の時代”はインスパイアリングなテーマ」

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8月から10月にかけて愛知・愛知芸術文化センターほかで開催される「あいちトリエンナーレ2019」の東京での記者会見が、昨日4月2日に東京・スマートニュース イベントスペースにて行われ、芸術監督の津田大介、チーフ・キュレーターの飯田志保子、パフォーミングアーツ部門のキュレーター・相馬千秋、ラーニング部門のキュレーター・会田大也が登壇した。

左から会田大也、相馬千秋、津田大介、飯田志保子。

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「あいちトリエンナーレ2019」ロゴ

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3月27日に愛知・愛知芸術文化センターで行われた「あいちトリエンナーレ2019」の企画発表会では、音楽部門のサカナクションをはじめ、パフォーミングアーツ部門のネイチャー・シアター・オブ・オクラホマ+エンクナップグループ、ミロ・ラウ(IIPM)+CAMPO、劇団うりんこ+三浦基+クワクボリョウタら、新たな参加アーティストが発表された。またアーティストは“男女平等”を意識して選定されたことが明かされ、さまざまな注目を集めた。昨日の会見で津田は、今回のテーマである「情の時代」について改めて説明しつつ、「世界を対立軸で解釈するのではなく、直感に訴えるアートの持つ力を示したい」と述べる。

左から相馬千秋、津田大介。

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続けて、各ジャンルの参加アーティストの紹介へ。パフォーミングアーツ部門では、キュレーターの相馬が、上演作品8演目のうち6つが新作であることを発表し、「津田さんが掲げている『情の時代』というテーマが、演劇にとっては非常にインスパイアリング、重要なものだったので、アーティストが皆さん『このテーマに応答した作品を作りたい』とおっしゃり、“やる気満々”な新作を提案してくれています(笑)。演劇はもともと感情を扱うメディアで、感情を共有したり、それを異化したりすることに長けています。今回上演される作品の中には、感情を揺さぶるようなものもあるでしょうし、逆に感情からは距離を取った、批評的な目線を持ったものもあるでしょう」と説明する。

津田大介

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また相馬は「パフォーミングアーツ部門の各作品に共通しているのは、どの作品も現実社会ではやれないようなことを、フィクションの中で描いていること。暴力や過激な性のあり方、現実社会でやってはいけない事柄や“悪”、また人間中心的な価値観をずらしていくような何かを作品の中に取り入れています」と続けた。

「あいちトリエンナーレ」は、愛知県で3年に1度開催される現代アートの祭典。「情の時代」をテーマに掲げた今回は、芸術監督を津田、企画アドバイザーを東浩紀、パフォーミングアーツ部門のキュレーターを相馬が担当する。「あいちトリエンナーレ2019」の開催期間は8月1日から10月14日まで。

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「あいちトリエンナーレ2019」

2019年8月1日(木)~10月14日(月・祝)
愛知県 愛知芸術文化センター、名古屋市美術館 ほか

パフォーミングアーツ部門の参加アーティスト:モニラ・アルカディリ、市原佐都子、小泉明郎、ネイチャー・シアター・オブ・オクラホマ+エンクナップグループ、ミロ・ラウ(IIPM)+CAMPO、サエボーグ、高山明、劇団うりんこ+三浦基+クワクボリョウタ

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読者の反応

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田島太陽 @t_taiyo

“「情の時代」について改めて説明しつつ、「世界を対立軸で解釈するのではなく、直感に訴えるアートの持つ力を示したい」と述べる。”
https://t.co/mJ5uQCChXX

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