「AWAI」は、Hedigan'sが幅広い年齢層から人気を博すアーティストを招く企画ライブ。彼らが敬愛する
定刻を少し過ぎた頃、ド派手なオープニングSEが流れる中、スーツ姿のクレイジーケンバンドが颯爽とステージに登場。
Hedigan'sの大ファンだという横山は「“東洋一のサウンドマシーン”クレイジーケンバンドを呼んでくださいまして、本当に感謝感激雨あられでございます!」とうれしそうに語り、1曲目「ベレット1600GT」の選曲理由を「YONCEくんがラジオでかけてくれたんです。その感謝の気持ちを込めて1発目に聴いていただきました」と笑顔で明かした。クレイジーケンバンドはその後、イントロで会場がどよめいた代表曲「タイガー&ドラゴン」や、アイシャ(Cho)がメインボーカルを取る「Killing Me Softly with His Song」のカバーなどを次々と披露。最後は「木彫りの龍」で底抜けに明るいステージを展開してパフォーマンスを終えた。
続いて登場したHedigan'sは、お互いの感触を確かめるように「夏テリー」で静かに音を重ねていく。オーディエンスを十分に惹きつけたところで「LOVE(XL)」に突入すると、ブルージーなギターソロを炸裂させて観る者を一気にバンドの世界観へと引き込んでいった。5人は大内岳(Dr)が刻む高速ビートを起点にした疾走感あふれる「マンション」や、音数を削ぎ落とすことで独自のグルーヴを生む「その後」をプレイ。何にも染まらないバンドのスタンスを提示するかのように、多彩なアレンジを効かせたバンドサウンドを会場いっぱいに響かせた。
MCでは河西“YONCE”洋介(Vo, G)が「ありとあらゆる要素省いて言うと、クレイジーケンバンドの皆さん、ありがとうございます。オファーをしたところ15分くらいでお返事をいただけてマジでびっくりしました。とても光栄です」と、敬愛するクレイジーケンバンドへの感謝を語った。Hedigan'sは公演前日に配信した最新曲「カーテンコール」でライブを再開。センチメンタルな演奏と穏やかなボーカルをじっくりと聞かせたかと思うと、跳ねるリズムのロックンロールナンバー「But It Goes On」や、静かな立ち上がりから混沌としたサイケデリアへとシフトする「敗北の作法」を繰り出して観客の体を強く揺さぶった。
ライブ終盤、YONCEの口から11月に初のアルバム「Chance」がリリースされることが告げられると、フロアからは大きな歓声が沸き起こる。そして彼は自主企画「AWAI」に込めた思いについて語り始め「Hedigan'sを観てもらうことより、自分たちがフォローしてきた音楽、自分たちと深い関係がある人たち、『この人たちヤバいんだよ』っていうものを紹介して届けていきたい。『コイツらの周りにはおもろいものがいっぱいあるな』と思ってもらえるようにがんばりますので、よろしくお願いします」とファンへ呼びかけた。Hedigan'sはその後、大胆なダブアレンジを施した酩酊感漂う「説教くさいおっさんのルンバ」や、壮大なサウンドスケープを描く「論理はロンリー」を届け、静けさと深い余韻を残してステージをあとにした。
セットリスト
「Hedigan's "AWAI vo.1"」2024年9月17日 LIQUIDROOM
クレイジーケンバンド
01. ベレット1600GT
02. マンダリン・パレス
03. けむり
04. コロ
05. Let's Go CKB~タイガー&ドラゴン
06. Killing Me Softly with His Song
07. 観光
08. 木彫りの龍
Hedigan's
01. 夏テリー
02. LOVE(XL)
03. マンション
04. その後
05. カーテンコール
06. But It Goes On
07. O'share
08. 敗北の作法
09. 再生
10. 説教くさいおっさんのルンバ
11. 論理はロンリー
リンク
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Hedigan's "AWAI vo.1"
ライブレポート公開
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