STU48の13thシングル「好きすぎて泣く」がリリースされた。
表題曲「好きすぎて泣く」は、初恋のもどかしさや後悔を歌った切ないラブソング。ドラフト3期生・中村舞が初めてシングル表題曲の単独センターを務めている。音楽ナタリーでは本作の発売に合わせ、中村のほか、1期生の石田千穂、2期生の高雄さやか、原田清花、2.5期生の久留島優果にインタビュー。グループを牽引する頼もしい存在へと成長した中村の魅力、新曲の注目ポイント、目前に控える結成9周年コンサートへの思いなどを語ってもらった。
また、特集後半には2月10日のライブ内でSTU48からの卒業を発表した石田のソロインタビューも掲載する。2月頭に行ったこの特集の取材の時点で、石田はまだ卒業のことをメンバーに告げていなかったという。13thシングルについて5人にインタビューをしたのち、石田にのみ追加取材を行い、卒業を決断した理由など率直な胸の内を聞いた。
取材・文 / 左藤豊撮影 / 塚原孝顕
中村舞の単独センターに「完全に安心しています」
──「好きすぎて泣く」では、中村さんがセンターを務めています。シングル表題曲の単独センターはこれが初めてですよね?
中村舞 そうです。まさかセンターに選んでいただけるとは思っていなかったので驚きましたが、純粋にすごくうれしかったです。何より、ファンの皆さんが喜んでくださってうれしい気持ちになりました。私は8thシングル「花は誰のもの?」(2022年発表)でトライアングルセンター(※ステージごとにセンターが入れ替わるフォーメーション)、1stアルバム「懐かしい明日」のリード曲「愛の重さ」(2024年発表)でセンターを務めさせていただき、たくさんの経験をさせていただいたので、それを生かしつつまた新たな自分を見せられたらいいなと思っています。
──センターを務めることが発表されたとき、「このグループを引っ張っていきたい。気合いを入れていきたいと思います」と意気込みを語っていましたね。
中村 はい。STU48には昨年4期研究生が加入し、後輩がたくさん増えました。今作は曲調もそうですし、衣装やビジュアルの面でも新しいSTU48をお見せできる作品なので、センターとして、STU48を未来につなげていきたいです。
──確かに、今までの衣装とは少し雰囲気が異なります。
中村 この深い赤は、今までのSTU48の衣装にはなかった色。新鮮ですし、ものすごくかわいい衣装なので気に入っています。
石田千穂 ベースの水色にSTU48らしさを残しつつ、赤が入るだけで一気に新しい雰囲気になりました。しかも、今回はメンバーみんな肩が出ているんですよ!
原田清花 私も初めて衣装を見たとき「新しい!」と思いました。制服っぽさも、かわいさもある。STU48に新たな風が吹きそうな予感があります。
久留島優果 胸元のリボンの形など、メンバーごとにデザインが違っているので、楽曲だけでなく衣装に注目していただけると面白いと思います。髪飾りも高級そうなベロア生地を使っていただいて、ありがたいです(笑)。
高雄さやか ファッションのトレンドを取り入れたデザインになっています。素敵な衣装をいただけて私もうれしいです。
──メンバーの皆さんから見て、センターに立つ中村さんの姿はどう映っていますか?
石田 舞ちゃんのセンターに違和感は一切ありません。信頼していますし、私は完全に安心しています。
高雄 新しいアーティスト写真を見たときに、舞Qさん(中村の愛称)のビジュアルの美しさに目を奪われました。立ち姿から、オーラや風格をすごく感じました。
原田 曲を聴いた瞬間から「舞Qさんにぴったりの曲だな」と感じていました。そのあと、振り入れやミュージックビデオ撮影をして、改めて「舞Qさん、素敵!」と思いました。
久留島 個人的な思いを話してもいいですか? 私は「愛の重さ」で初めて選抜入りしたんですけど、そこでの私のポジションは3列目で、センターの舞Qさんの真後ろだったんです。舞Qさんの背中を見て、たくさんのことを学びました。そして今回、舞Qさんと同じ1列目で踊れるのがすごくうれしい! 学んだことをこの曲のパフォーマンスで生かしていきたいと思っています。
STU48だからこそこの曲を表現できる
──「好きすぎて泣く」は、初恋のもどかしさや後悔を歌った切ないラブソングです。この曲の歌詞や世界観をどう捉えていますか?
久留島 「それは全部 僕のせいなんだ」というフレーズで曲が始まるのですが、この1文にすべてが詰まっているように感じます。「君から言われたのは 『好きだったのに』」など、いろいろな後悔が歌詞の中に含まれているんですけど、全部を“僕のせい”にしていて。気持ちを伝えられず後悔している主人公の思いが切なく感じられました。
原田 最初に聴いたときは切なく苦しいラブソングだなと感じました。ただ、何度も聴いていくと、主人公の感情の変化など、深みも感じられるようになって。さらに振りが付いたことで、また違った印象を受けました。「それでも平然と 僕は普通の顔をして」という歌詞の1サビでは、気持ちを隠しながら踊っていて。でもラストのサビになると感情があふれて爆発する表現になるので、その変化も見ていただきたいです。
高雄 歌詞がとてもSTU48っぽいと思いました。なんとも言えないもどかしさや複雑な感情が込められていて、STU48だからこそこの曲を表現できるんじゃないかな、と。これは私のイメージですが、舞Qさんが恋をしたらこの歌詞の主人公のようになるんじゃないかなと思っていて、勝手に重ね合わせていました。「好きすぎた分 なぜか遠慮して 僕が距離を作ってた」とか、舞Qさんも実際にそうなるんじゃないかな……って。
中村 いやいや。私は好きすぎたら近付きますよ。距離なんて作らない!
高雄 えー、イメージと違った!(笑)
中村 でも私もこの曲に対して切ない印象を持ちました。「卒業は 気持ちの整理箱だね」や「今になって告白したって 後出しジャンケン」などインパクトのあるフレーズが随所にちりばめられていて。あと、最初のAメロに「風」が出てきて、曲の最後も「風」で終わるんですよ。この対比も胸に刺さりました。
MVは気合いで乗り切ったシーンに注目
──MVは山口県の秋吉台とキワ・ラ・ビーチで撮影されたそうですね。映像の見どころなどを教えてもらえますか?
中村 今回のMVは、私が絵を見つけて、絵の世界へどんどん入っていく、というストーリーになっています。
石田 暗い森の中の映像もあるんですけど、STU48のMVでは珍しいシチュエーションだと思いました。
高雄 森の中のシーンは幻想的ですね。映画の世界のような雰囲気で、今までのSTU48にはなかったMVだと思います。
久留島 今回は激しいダンスがあるので、ダンスシーンも見どころです。動きだけでなく表情も見てほしいし、夕日に照らされてシルエットがカッコよく映っているシーンもあって。ここはぜひ注目してほしいです。
中村 最後のサビは海で撮影をしました。海の中を歩くシーンは、本当に寒かったです!
──STU48はMV撮影のたびに過酷な寒さと戦っているような気がしますが……。
石田 そうなんですよ! 今回も寒さとの戦いでした。
高雄 本当に寒かったです。過去イチ寒かったかもしれない。
石田 あ、でも過去イチ寒かったのは「無謀な夢は覚めることがない」(2020年発表)のMV撮影かな。あれは真冬の海で、裸足で踊ったから。今回は靴が履けただけよかった(笑)。
中村 ちなみに私は今回、海の中をブーツで歩いたんですけど、海水が靴の中に入ってきてものすごく冷たかったです。でも監督さんやスタッフの皆さんから「がんばれー!」とたくさん励ましていただき、なんとか歩ききりました。その気合いで乗り切ったシーンもぜひ見てください(笑)。
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「え、この曲やるんだ!」「このユニット、激アツ!」







