「たくさんの愛をありがとう」ベイビーレイズJAPAN、富士山背に6年間の歴史に終止符

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ベイビーレイズJAPANが昨日9月24日に山梨・山中湖交流プラザ きららにてワンマンライブ「全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)」を開催。本公演をもっておよそ6年4カ月におよんだ活動に終止符を打った。

ベイビーレイズJAPAN「全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)」の様子。(写真提供:レプロエンタテインメント)

ベイビーレイズJAPAN「全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)」の様子。(写真提供:レプロエンタテインメント)

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2012年5月の結成以降、ロック色の強い楽曲を武器にオリジナルメンバーの5人で活動してきたベビレは今年7月に解散を発表。「日本を象徴する山である富士山を背負ったステージで、より多くの虎ガー(ベビレファンの呼称)に史上最高の景色を見せたい」という思いから、山中湖交流プラザ きららがラストライブの会場に選ばれた。ライブ前日の9月23日には山中湖交流プラザ きららの特設ステージで前夜祭イベント「伝説の前夜祭」が実施され、ベビレに縁のあるゲストが多数登場した。この記事では前夜祭とラストライブ両方の模様をレポートする。

伝説の前夜祭

ベイビーレイズJAPAN「伝説の前夜祭」の様子。(写真提供:レプロエンタテインメント)

ベイビーレイズJAPAN「伝説の前夜祭」の様子。(写真提供:レプロエンタテインメント)[拡大]

イベントの前半ではベビレが出演していたテレビ東京の番組「浅草ベビ9」が「浅草ベビ9 出張編」として蘇り、結成時からグループと関わりのある“パイセン”菊地亜美による進行のもと、5人は事務所の先輩である9nineと対決。「最後だから、ぶっちゃけ大声クレーム選手権」と題した企画が展開され、9nineの佐武宇綺が渡邊璃生に対して「Twitterに気持ち悪い虫の動画上げるな!」とクレームを入れて会場が笑いに包まれたほか、番組でMCを務めていた三四郎の小宮浩信から生電話でベビレメンバーへメッセージが伝えられた。

左から菊地亜美、井戸田潤(スピードワゴン)(写真提供:レプロエンタテインメント)

左から菊地亜美、井戸田潤(スピードワゴン)(写真提供:レプロエンタテインメント)[拡大]

転換中には“ガチベビレファン”として知られるスピードワゴン井戸田潤が客席から登場。「ベビレ! ベビレ!」と5人にコールを送り、観客を大いに沸かせた井戸田はベビレとの出会いについて「番組で共演したきっかけでYouTubeで『夜明けBrand New Days』を観たら、昼間から泣いちゃって。解散を聞いたときはこの世の終わりかと思った」と語った。

後半のアコースティックライブ「BRJ LIVE unplugged」では、ベビレに数々の楽曲提供をしてきた3組がゲスト出演。それぞれ「ベビレと最後にセッションしたい楽曲」を持ち込み、ライブを繰り広げた。最初に登場したクアイフの森彩乃は「ベビレと虎ガーの皆で、一緒に明日のライブに向かって行きましょう」と話し、「Dreamer」をセッション。「皆がまっすぐな人たち」と5人の印象を語ったWiennersの玉屋2060%は、ベビレが2014年12月の東京・日本武道館公演で初披露した思い出の1曲「2years」をコラボした。

ステージから降りて鶴とセッションするベイビーレイズJAPAN。(写真提供:レプロエンタテインメント)

ステージから降りて鶴とセッションするベイビーレイズJAPAN。(写真提供:レプロエンタテインメント)[拡大]

3組目のは「少しだけ」をしっとりと演奏。さらに林愛夏の「皆さんの近くでもう1曲歌っていいですか?」という言葉をきっかけに、ベビレはステージから降りて虎ガーの近くへ。5人はマイクなしの生歌で「TIGER SOUL」を熱唱し、観客によるスマートフォンのライトで幻想的な空間が作り出された。セッション後には鶴の秋野温が「明日は絶対に最高な日になるでしょう! 最高な日にしようぜ!」と熱く語り、ベビレのリーダーである傳谷英里香は「一緒に最高のクライマックスを作ってください」と虎ガーに向かって呼びかけた。

全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)

ベイビーレイズJAPAN「全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)」の様子。(写真提供:レプロエンタテインメント)

ベイビーレイズJAPAN「全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)」の様子。(写真提供:レプロエンタテインメント)[拡大]

ラストライブにはベビレの最後の勇姿を見届けようと約4000人の虎ガーが集結。ライブは「ゲート・オブ・ザ・タイガー」でスタートし、曲の冒頭には林が「全虎吠えろ!」という叫びを青空の下に響かせた。続けて観客の手拍子に合わせて「Pretty Little Baby」、スクリーンに映し出されたミュージックビデオと共に「恋はパニック」を届けた彼女たちは、5人の個性が表れた楽曲計5曲を盛り込んだ「Ride On IDOROCK」メドレーを披露。「Baby Kiss」では傳谷が「6年間私のこと好きでいてくれてありがとう。私もずーっと好き!」という言葉で虎ガーを沸かせた。

扇子を持って「ニッポンChu!Chu!Chu!」を歌うベイビーレイズJAPAN。(写真提供:レプロエンタテインメント)

扇子を持って「ニッポンChu!Chu!Chu!」を歌うベイビーレイズJAPAN。(写真提供:レプロエンタテインメント)[拡大]

最初のMCでは、雨女を自称する高見奈央が「こんなに晴れたのは人生で初めてかもしれません!」と晴天に恵まれたことに対して喜びを露わに。大矢梨華子の「瞬きさえももったいないと思って、1秒も見逃さないでください!」という呼びかけのあと、ベビレは富士山の絵が描かれた扇子を持って「ニッポンChu!Chu!Chu!」をパフォーマンスしたほか、紅白帽を被って会場後方のサブステージで「世界はチャチャチャ!」を、サインボールを投げながら「ワハハ」を歌唱した。また「勇者ボクの冒険」の曲中に「箱の中身はなんだろな」ゲームに挑戦して虎ガーを楽しませた5人は、「6年間のベストライブ」というテーマでトークしたのち、「暦の上ではディセンバー」「ベイビーアンビシャス!」「ハッピーエンドレス」で会場を大いに盛り上げた。

新衣装を身にまとって登場するベイビーレイズJAPAN。(写真提供:レプロエンタテインメント)

新衣装を身にまとって登場するベイビーレイズJAPAN。(写真提供:レプロエンタテインメント)[拡大]

約1時間のハーフタイムを経て、ライブはバンドセットによる後半戦に突入。マントを羽織ってステージに現れたベビレは、代表曲「夜明けBrand New Days」の一節をアカペラで歌い上げ、きれいなハーモニーで観客を魅了する。そしてベイビーレイズからベイビーレイズJAPANに改名後最初に発表したシングル曲「栄光サンライズ」を歌った5人は、続く「アンチヒーロー」でマントを脱ぎ捨てて歴代の衣装をつなぎ合わせた新衣装をお披露目。林は「最高のクライマックスを最高の仲間と迎えるよ!」と力強く虎ガーを煽った。

ベイビーレイズJAPAN「全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)」の様子。(写真提供:レプロエンタテインメント)

ベイビーレイズJAPAN「全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)」の様子。(写真提供:レプロエンタテインメント)[拡大]

その後、サブステージに移動したメンバーは「虎虎タイガー!!」で観客にスモークを浴びせ、「ぶっちゃけRock'n はっちゃけRoll」を元気いっぱいに歌唱。メインステージに戻ってからは「何度でも」などのエモーショナルなナンバーを次々にパフォーマンスし、「Dreamer」では大矢が声を詰まらせる場面もあった。バンドメンバーのソロパート後には「TIGER SOUL」などが披露され、傳谷は「今日に至るまでたくさんの人に支えられてきました」「本当に6年間たくさんの愛をありがとうございました」と挨拶。続けて大矢が「1人ひとりの顔をしっかり見ながらクライマックス突っ走っていきたいと思います」と語ったあと、5人は「ベイビーレボリューション」「閃光Believer」「◯◯◯◯◯」「シンデレラじゃいられない」「ベイビーレイズ」といったアッパーなロックチューンを畳みかけて会場のボルテージを上昇させる。「夜明けBrand New Days」では虎ガーによる渾身の「イエッタイガー!」の声が野外に響きわたり、ライブ本編の最後には林の「りこぴん、でんちゃん、りおとん、高見、今まで本当にありがとう」というMCから「僕らはここにいる」が届けられた。

ベイビーレイズJAPAN「全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)」の様子。(写真提供:レプロエンタテインメント)

ベイビーレイズJAPAN「全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)」の様子。(写真提供:レプロエンタテインメント)[拡大]

アンコールでは5人が虎ガーへの感謝の気持ちを乗せ「スパイラル」を歌唱。メインステージ後方に広がる富士山の景色に感激した様子を見せたあと、1人ひとり挨拶の言葉を述べていく。傳谷は「いろいろあったけど、本当に楽しかった。幸せとは言えない時期もあったかもしれないけど、今日ここでライブができてみんなと一緒にいれて幸せです」と話し、高見は目に涙を浮かべながら「ぶっちゃけ悔しくないと言ったら嘘になります。でも、後悔はしてません」「たくさんの仲間ができて本当に楽しい6年間でした。幸せなアイドル人生でした」と胸の内を吐露。大矢は「お互いに大好きと思ってたらまた会えると思うので、絶対にまた会いましょう! 6年間私をアイドルにしてくれてありがとうございました」と笑顔で語った。また渡邉は涙で頬を濡らしつつ「みんなはまた別の誰かを好きになるかもしれないけど、私たちのことを好きだった時間を絶対に忘れないでください。私も絶対に忘れません」と話し、林はしっかりとした口調で「今日のライブをこうして最高の皆さんと一緒に迎えることができて、もうなんの言葉もありません」「最後まで私をセンターでいさせてくれて本当にありがとうございました」と述べた。

肩を寄せ合って花火を見るベイビーレイズJAPAN。(写真提供:レプロエンタテインメント)

肩を寄せ合って花火を見るベイビーレイズJAPAN。(写真提供:レプロエンタテインメント)[拡大]

そして林の「最後はみんなで笑顔になりたいです」という曲振りから、ベビレは「SMILE」を熱演。「どんなに遠く離れても これだけは忘れないで いつでもあなたを見てる」という歌詞を涙ながらに歌い上げた。5人は虎ガーとの別れを惜しみつつステージを去るも、熱烈なダブルアンコールに応えて再度登場し、6年間の活動を締めくくる楽曲としてデビュー曲の「ベイビーレイズ」を選曲。「6年間の感謝を込めて、ありがとうございました!」と生声で叫び、盛大な拍手に包まれながらステージをあとにした。ライブ後、スクリーンには「夜明けBrand New Days」の新録バージョンのMVが映し出され、最後は虎ガーがクラウドファンディングでメンバーへのプレゼントとして贈った花火が夜空に打ち上げられた。

なお「全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)」の模様はライブ映像とドキュメンタリーをあわせたBlu-ray3枚組としてパッケージ化される。現在、ベビレのオフィシャルグッズショップでは受注販売の予約受付を実施中。さらに「夜明けBrand New Days(farewell and begininf)」のMVがYouTubeで公開されているほか、ベビレのデビュー日である9月26日には同曲が各音楽配信サイトにて配信リリースされる。

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ベイビーレイズJAPAN「全虎が啼いた!伝説の最高雷舞(クライマックス)」
2018年9月24日 山梨・山中湖交流プラザ きらら セットリスト

前半

00. overture
01. ゲート・オブ・ザ・タイガー
02. Pretty Little Baby
03. 恋はパニック
04. Ride On IDOROCKメドレー(ひとめぼれ初恋もよう~FOREVER MY FRIEND~Baby Kiss~Pondering~真夏のフィーバー!)
05. ニッポンChu!Chu!Chu!
06. 世界はチャチャチャ!
07. ワハハ
08. ベイビーステップ
09. スーパーノヴァ
10. バキバキ
11. 勇者ボクの冒険
12. 暦の上ではディセンバー
13. Again and again
14. JUMP
15. ベイビーアンビシャス!
16. ハッピーエンドレス

後半

01. 栄光サンライズ
02. アンチヒーロー
03. 走れ、走れ
04. 新しい世界
05. 虎虎タイガー!!
06. ぶっちゃけRock'n はっちゃけRoll
07. 涙のち晴れ
08. ボクラノリアル.
09. 何度でも
10. Dreamer
11. ビッグ☆スター!
12. アバタがエクボ
13. TIGER SOUL
14. ベイビーレボリューション
15. 閃光Believer
16. ◯◯◯◯◯
17. シンデレラじゃいられない
18. ベイビーレイズ
19. 夜明けBrand New Days
20. 僕らはここにいる
<アンコール>
21. スパイラル
22. SMILE
<ダブルアンコール>
23. ベイビーレイズ

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発達の凸凹道を行く人生(乗っ取り回復) @Mia56007

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