音楽ナタリー - 最新音楽ニュース

冨田勲の幻の作品を女子校ダンス部が復活上演

116

「冨田勲 映像音楽の世界」フライヤー表面

「冨田勲 映像音楽の世界」フライヤー表面

9月17日に東京・東京国際フォーラム ホールCで開催される冨田勲のメモリアルコンサート「冨田勲 映像音楽の世界」で、冨田の幻のシンセサイザー作品「愛」をオーケストラの演奏と女子高生ダンサーたちの創作ダンスで復活上演させることが決定した。

「冨田勲 映像音楽の世界」は1960年代から1970年代半ばまでに冨田が作ってきた、映画やテレビを彩ってきた楽曲をフルオーケストラで演奏するというもの。円谷プロの特撮ドラマ「マイティジャック」を映像付きで演奏するほか、「ジャングル大帝」や「リボンの騎士」といった手塚治虫アニメの楽曲、「新日本紀行」や大河ドラマなどNHK番組の楽曲、映画「ノストラダムスの大予言」組曲などが披露される。監修は映画監督の樋口尚文が担当し、司会は中江有里が務める。

復活上演が決定した「愛」は、もともと1974年に創作ダンス用の作品として発表された、今年5月にCD化されるまで一部でのみ知られていた楽曲。振付は冨田の遺作「Dr.Coppelius」で振付を担当した辻本知彦が担当し、ダンスは埼玉・大妻嵐山高校のダンス部の面々が踊る。YouTubeでは同校の屋上や体育館、校庭などで撮影されたダンス部による「愛」のダンス動画が公開されている。

なお「冨田勲 映像音楽の世界」の開催を受けて、映画監督の庵野秀明とアニメ監督の前田真宏がそれぞれ推薦コメントを提供。庵野は冨田の楽曲をオーケストラの生演奏で聴けることについて「本当に生きててよかったです」と語っている。

庵野秀明 コメント

「マイティジャックの歌」は、僕が人生で一番繰り返し聴いている大好きな音楽です。その曲がオーケストラの生音で聴けるとは、感激です。生きててよかったと実感してます。それだけでも感涙モノなのところに、ジャングル大帝、リボンの騎士、ビッグX、新日本紀行のテーマ、勝海舟、キャプテンウルトラにノストラダムスの大予言まで聴けるとは、本当に生きててよかったです。

前田真宏 コメント

“テレビっ子”がエアチェック、という言葉を覚えたのです。
親父のテープレコーダを勝手に借りて内臓マイクで「勝海舟」のテーマを録音したのです。
見かねた親父がミニプラグのコードで結線してくれたのですが、インピーダンスが合わなくて抵抗をハンダ付けしてくれました。
何度も何度も繰り返し聞きました。なつかしいなあ。
TVセットの貧弱さが、プアな再生能力がかえって限りないロマンチシズムや空想の世界をかき立てた、そんな時代だったように思います。
その中を生きて、心に残った曲のかなりの数が実は冨田さんの作だった、と知るのはもうちょっと後になってから。
「月の光」でドビュッシーへと誘ってくれたのも冨田さんでした。
「新日本紀行」のイントロを友達が一生懸命ホルンで練習していたのも思い出されます。
今、ここではない“どこか”への憧れと旅立つ勇気を後押ししてくれる音楽。
遠く、水平線の彼方からまだ見ない明日が、見たことも聞いたこともない新しい世界がやってくる。
それを待ち焦がれる胸の高まりが音楽に結晶したかのような珠玉の(まさしく!)曲の数々。
それらをコンサートで聴けるなんて!今から期待で熱くなっています。
TOMITAさん、本当に、本当にありがとう!!

冨田勲 映像音楽の世界

2018年9月17日(月・祝)東京都 東京国際フォーラム ホールC
OPEN 14:15 / START 15:00
<演奏予定曲目>
【手塚治虫のアニメより】
・ジャングル大帝のテーマ
・リボンの騎士
・リボンのマーチ
・ビッグX主題歌

【NHK作品より】
・新日本紀行テーマ
・きょうの料理
・大河ドラマ「花の生涯」より
・大河ドラマ「徳川家康」より
・大河ドラマ「勝海舟」より

【映画音楽より】
・映画「ノストラダムスの大予言」組曲

【特撮作品より】
・「キャプテンウルトラ」組曲
・「マイティジャック」組曲(映像とともに演奏)

音楽ナタリーをフォロー