阿部真央、5年間の感謝伝えた初武道館

阿部真央が昨日10月10日に東京・日本武道館にてライブ「5th Anniversary 阿部真央らいぶ2014＠日本武道館」を開催した。

これは阿部のメジャーデビュー5周年を記念して実施されたもので、彼女にとって初めての日本武道館公演となった。開演前からファンは盛大な“あべまコール”でスタートを待つ。会場が暗転するとシンフォニックなSEが場内に響き渡り、バンドメンバーとともに阿部が姿を見せた。阿部の歌い出しを合図に会場は明るくなり、さっそく熱狂に包まれる。彼女は「武道館ー！」と叫び「Believe in yourself」でライブの幕を開けると、続けてロックチューン「ふりぃ」、ミディアムナンバー「貴方の恋人になりたいのです」を連投。ぐるりと客席を観渡し、うれしそうにパワフルな歌声を届けていく。

阿部は3曲を歌い終えると「『ありがとう』しか言えません。この日をずっと待ってました。いつものようにおちゃらける余裕がないくらい感動しています」と素直に胸の内を明かした。「マージナルマン」や「貴方が好きな私」で髪の毛を振り乱しアグレッシブなパフォーマンスを展開したかと思えば、「15の言葉」ではギターを置きピンク色の照明に包まれてキュートに歌唱する。さらにキーボードの音色に乗せた「Don't leave me」、ギター弾き語りによる「morning」、この日がライブ初披露となった「always」を情感たっぷりに歌い上げ、ファンを魅了した。

中盤、阿部は10月22日にリリースされる新曲「それぞれ歩き出そう」について話し始める。同曲は映画「小野寺の弟・小野寺の姉」の主題歌で、映画の内容にあわせ自身と母親とのエピソードを元に書き下ろしたものであることを説明。加えて母親との関係性や、母親への思いなども明かした。そして軽快なリズムに乗せ、ステージを歩きながら新曲を披露する。途中には感極まり歌詞をつまらせ、会場は感動的な雰囲気に包まれた。

阿部の「泣いてしまった雰囲気を盛り上げられるかー！」という言葉から始まった「loving DARLING」でライブは後半戦へ。「want you DARLING」では阿部がエレキギターに持ち替え、一層激しくプレイ。「伝えたいこと」では拳を突き上げ力強く前向きなメッセージソングをファンへ贈る。最後に「本当にうれしく思います。まだまだがんばらなくちゃいけないなと思いました」とこの日の感想を口にし「ロンリー」で本編を終えた。

メンバーがステージを去ると、スクリーンには彼女の5年間のライブをまとめた映像が映し出される。映像の中で「聴いてください、モンロー」と曲紹介がされると、日本武道館には四つ打ちのエレクトロなサウンドが響き渡り、ステージに真っ赤なチャイナドレスに身を包んだ阿部が登場。彼女はバンドメンバーとともに「モンロー」「I wanna see you」をパフォーマンスした。ダブルアンコールで阿部はみたびステージに登場。客席のファンとフランクに会話をしながら来年の3月から全国ツアー「2015年全国ツアー“阿部真央らいぶNo.6”」を行うことを発表し、観客を喜ばせた。またこの5年間を振り返り「いろんなことがあって、もうダメなんじゃないかって思ったこともあった」と明かす。続けて「5年間も続けられないと思ったんですけど、そんなとき助けてくださったのは皆さんで。本当にたくさんの人に育てられた5年間だったと思います」と真摯に語り、感謝の言葉を述べ深々とお辞儀をした。そして「武道館でこの曲が歌えるとは！」と喜びを口にし、「母の唄」で約3時間におよんだ初めての日本武道館公演を締めくくった。