このツアーに向けて11月から全国12カ所を回るツアーを実施してきた阿部。ファイナルと言える日本武道館と神戸ワールド記念ホールの2DAYSでは、ツアーとは異なるセットリストでファンを喜ばせた。この記事では22日の日本武道館公演の模様をレポートする。
これまで発表してきたミュージックビデオやライブ映像を使ったオープニングムービーがスクリーンに映し出されたあと、軽快なマーチングドラムに乗せて阿部がステージに登場する。彼女は花道へと進んでセンターステージに到着すると、ぐるりと客席を見渡したのち、自らの奏でる力強いギターカッティングに合わせて「デッドライン」を迫力いっぱいに届けてライブの口火を切った。さっそくの情感たっぷりのパフォーマンスに観客が息を飲む中、阿部は「武道館ー!」と明るく声を上げ、サポートメンバーと共に「Believe in yourself」「ふりぃ」とロックチューンを連投して、場内のテンションを引き上げていった。
前日1月21日でメジャーデビュー10周年を迎えた彼女は「昨日で10周年を迎えました。今日はお祝いですし、感謝の気持ちを存分に伝えるライブでもありますので、楽しんでいってください」とライブへの意気込みを話したあと、キュートな歌声が印象的な「K.I.S.S.I.N.G.」、岡崎体育がアレンジを手がけたダンサブルな「immorality」など、バラエティ豊かな楽曲群を表情豊かに届けていく。バラードナンバー「貴方の恋人になりたいのです」を切なく届けたあとには、「母である為に」で生命力あふれる歌声を聴かせて観客の胸を打った。
この日はアニバーサリーライブらしいスペシャルな演出も随所に用意された。「本編で着替えをやってみたかった」という彼女は、5年前に日本武道館で行った5周年記念ライブの映像の上映のあと、ロングスカートから白いパンツ衣装に着替えて再登場。「キレイな唄」「側にいて」の2曲はストリングスを迎え、シンフォニックなアレンジで届けた。ストリングスとの共演に感極まった様子の彼女は「本当は長く話すところじゃなかったんだけど」と前置きしつつ「もしみんなが今楽しんでくれてたら、それが10年間の答えだと思います。みんなの心が震えていないと意味がない」とあふれる思いを口にした。
ファンがタオルを回して盛り上げた「loving DARLING」からライブは後半戦へ。彼女は「まだいけんのかー?」「大きい声出せますか?」と観客を煽り、「ポーカーフェイス」「変わりたい唄」といったアップテンポなナンバーを連投。「モットー。」ではファンとの掛け合いも息ぴったりで、場内には楽しげなムードが広がった。温かな空気が広がる中、彼女は最後にマイクを手に、「さっきも言ったけど、みんなの笑顔が10周年の結果だと思います。10周年は通過点にしたいと思っているので、こういうライブの場が作れるような活動が続けられたらと思っています」とファンの顔を見ながら真摯に語った。そして最後に「ロンリー」で再び場内を盛り上げて本編を締めくくった。
ツインテールにミニスカートというキュートなルックをお披露目してから始まったアンコールでは、阿部が花道に進んでファンの声を拾いながら自由にトーク。軽妙な話しぶりで会場の笑いを誘っていたかと思えば、「何かがんばってるときに聴いてた曲が阿部真央の曲だとして、大人になってその曲を聴いてそのときのことを思い出す。私の音楽はそういうものでありたい。これからもみんなの日々に寄り添っていける曲を作れるようにがんばります」と改めて決意を語り、ファン1人ひとりの顔を見渡すようにしながら「それぞれ歩き出そう」を披露した。ダブルアンコールでは1人でステージに登場した阿部が、5年前の武道館公演と同様「ストーカーの唄~3丁目、貴方の家~」を届ける。歌い終えると10年を振り返り「誰かと共にある人生の素晴らしさを教えてくれました」とファンへの思いを噛みしめたあと、最後に、デビューのきっかけとなった曲であり、これまで一度も音源化されていないという「母の唄」を丁寧に届けて、ライブを締めくくった。
この日の公演終了後、阿部の新曲「答」が4月放送開始のテレビアニメ「消滅都市」の主題歌に、また「君の唄(キミノウタ)」が5月公開の映画「チア男子!!」の主題歌に決定したことがアナウンスされた。さらに8年ぶりとなる東京・日比谷野外大音楽堂でのワンマンライブ「阿部真央らいぶ 夏の陣~2019~」が8月31日に開催されることも決定した。ファンクラブサイトでは2月3日23:59までチケットの最速先行予約を受付中。
阿部真央 らいぶNo.8 ~10th Anniversary Special~
2019年1月22日 日本武道館 セットリスト
01. デッドライン
02. Believe in yourself
03. ふりぃ
04. K.I.S.S.I.N.G.
05. immorality
06. 19歳の唄
07. 貴方の恋人になりたいのです
08. morning
09. 母である為に
10. Don't leave me
11. いつの日も
12. キレイな唄
13. 側にいて
14. マージナルマン
15. loving DARLING
16. なんにもない今から
17. ポーカーフェイス
18. 変わりたい唄
19. モットー。
20. ロンリー
<アンコール>
21. まだ僕は生きてる
22. それぞれ歩き出そう
<ダブルアンコール>
23. ストーカーの唄~3丁目、貴方の家~
24. 母の唄
阿部真央らいぶ夏の陣~2019~
2019年8月31日(土)東京都 日比谷野外大音楽堂
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- 阿部真央オフィシャルサイト
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