ナタリー15周年記念インタビュー 第2回 [バックナンバー]
憧れの藤井隆とついに対面!西山宏太朗の愛が弾け出し、タカシも思わず「最高!」
15年前ではこんな対談、実現しなかったかも? 時代が劇的に変化する今、西山宏太朗がマルチに活躍する藤井隆に創作の極意を聞く
2022年3月22日 12:00 181
藤井さんがツイートをしてくれたあの日、僕の思考回路は停止と早送りを繰り返していました
藤井 西山さんはいつから声優の仕事をなさってるんですか?
西山 2011、2012年頃からですね。
藤井 ああ、じゃあもうナタリーさんがあった頃なんですね。最初にナタリーさんの取材を受けたのはいつ頃ですか?
──特集記事だと、アニメ「学園ベビーシッターズ」に関する企画で、西山さんがベビーシッター体験をする際に取材をさせていただいたのが初めてでした(参照:アニメ「学園ベビーシッターズ」特集)。
西山 ああそうですね、覚えてます。
藤井 もちろんそのときにナタリーという媒体は知っていたでしょ? 出るってなったとき、どう思いました?
西山 とってもうれしかったです。
藤井 100点。さすが。
──ありがとうございます(笑)。
藤井 なんかでもやっぱりうれしいんですよ。ナタリーさんの取材って。
──ありがたいです。それこそ今回の対談が実現したのも、コミックナタリーの特集記事(参照:ソニー「WF-1000XM4」特集)の中で西山さんが藤井さんの魅力を語っていて、その記事に藤井さんがリアクションをしてくださったということがきっかけでした。
藤井 あれは本当にうれしかったです。あ、今日もあのイヤフォン使ってますよ。
西山 (小声で)わあ……!
藤井 そのインタビューの中で僕の曲の解説というかね、こういうふうに聞こえますというので、僕のアルバムの曲を紹介してくださっていて。そういうことがあると、西山さんのファンの方も僕の音楽を聴いてくださるじゃないですか。アルバム自体はずいぶん前のものですけど、そういうふうに今も聴いてもらってるんだなと思って本当にうれしかったです。だから絶対僕も買おうと思いました。
西山 いやあ……うれしい。まさか同じものを買ってくださって、お写真まで撮ってくださるなんて思わなくて……。本当にあのツイートを見たときは、思考回路が停止と早送りを繰り返しているみたいな……ただの再生がないというか、正しく動かないみたいな状態で(笑)。でもいろんな方から「おめでとう」「よかったね」と連絡が来ました。
藤井 えー、本当に?
西山 でも逆に、僕はそのときに“いただいてしまったな”っていうのが、ちょっとあって。
藤井 ああ、そうなんや。
西山 藤井さんはお気遣いがすごく行き渡っていて、一緒にいる人を本当に楽しませている方だとずっと思っていたので、僕が返信するのも、なんか……もう1つ欲しがってるみたいな感じがしてしまって。
藤井 ああ、いやいや、そんなのは全然! もうね、全然わかってないから。あの、いまだに……もう、こんな話するの恥ずかしい(笑)。なんだっけ、SNSのマナーをわかってないの。リツイートと……リプライとか、ああいうの全然わかってないの。だから素直にうれしいなあと思いましたよ。
西山 いやあ……なんてお優しい方なんだって。本当に思っていました。
藤井 西山さんのファンの皆さんもね、そのあといっぱいメッセージをくださって。あれでほら、「余計なことしないで」とか思わせてしまったら「しまった」となったと思うんですけど、皆さん優しく受け入れてくださったので。
西山 いやいやいや。僕のほうも、藤井さんのファンの方から「おめでとうございます」というメッセージをいただきました。
西山のコレクションにタカシ爆笑
──ちなみに西山さん、過去のインタビューで藤井さんの「Coffee Bar Cowboy」のジャケットのロケ地で写真を撮ったことがあると話してましたよね。
西山 そうなんですよ。
藤井 (手を叩いて笑う)え、プライベートで?
西山 プライベートです。でもどうしても、どこだっけなあれ……。あの……(再びトートバッグから何かを探る)。
──なんかまた出てきました(笑)。
西山 (机の上に私物の
※藤井隆がこれまでにリリースしたCDはもちろん、特典のグッズやサイン色紙、恩師から「藤井隆が好きなら」と受け継いだポストカードまで持参した西山。取材後、藤井はこれらすべてのアイテムにサインを書いた。
藤井 ええええ! すごい……。あっ、堂島さんのやつ!(笑)(
西山 それも大好きで(笑)。めちゃくちゃ面白かったです。それで(「Coffee Bar Cowboy」の)この場所が全然見当たらなくて……。
藤井 ああ、これはね……(「Coffee Bar Cowboy」のジャケットのロケ地について2人で語りだす)。さんざんインタビューとかで話したからからひょっとしたら知ってくださっているかもしれないけど、「Coffee Bar Cowboy」はノンアルコールでハイになるライダーたち、みたいな意味で(参照:藤井隆「Coffee Bar Cowboy」特集)。このジャケットはその「Coffee Bar Cowboy」を捕まえるポリスみたいなことがやりたくて。でね、昔からこうやって地面に寝て足を上げて写真を撮るのが好きだったんですよ。
西山 もう、どこからその発想が出てくるんだろうなって思います。
藤井 なんかね、こっちの人(警察官)のほうがよっぽど狂気だっていうことが表現したくて。そのときはアルバム制作ができるのもこれが最後だと思っていたから、好きなものを1枚で表現しようと思って全部盛り込んじゃったんだよね。この歌詞カードの中の写真でも、警察官は全然仕事をしてなくて、ぼんやりしていて。でもそんなお巡りさんが仲よくしてる近所の子供がいて、その子が「ピアノの発表会だった」って言うから、「今日はうまくできたの?」と話しかけてるっていうふうにしたかったんですよ。
西山 ううん……(唸る)。もう、そういう藤井さんのプロデュース力みたいなものがアーティスト活動で遺憾なく発揮されていて、見ていて本当に楽しいです。あとこれ……あの「守ってみたい」の歌詞カードなんですけど(※2016年に東京・恵比寿ザ・ガーデンホールで開催されたライブイベント「SLENDERIE RECORD MUSIC AWARD」の会場限定で販売されたシングルに収録されていたもの)。
藤井 え、じゃああのライブに来てくれたってこと?(参照:恵比寿で熱狂の一夜!藤井隆主宰SLENDERIE RECORDの「MUSIC AWARD」)
西山 はい、恵比寿の……。
藤井 え、本当に!?
西山 あのときにこの曲を初披露されたじゃないですか。そのときから、もう言葉1つひとつにすごく感動してしまって。藤井さんの魅力ってこう……なんて言うんでしょうね、控えめそうに見えて、実は欲深い。それが歌詞にもすごく表れているなあと思っていて。
藤井 ああ、本当に。ありがとうございます。
西山 「俺が守るよ」とかじゃなくて、「守ってみたい」というところとか。
藤井 「守ってみたい」は冨田謙さんが曲を作ってくださったんですけど、「歌詞は自分で書いてみたら?」という話になって。撮影で京都に行ってホテルで過ごしているときに、部屋の外に大きくて近い、お月様が見えたの。それが怖くてハッとなって、そのときに思ったことを書いてみたんですよ。そうしたらね、冨田さんに全然ダメだと言われて(笑)。自分は「書けた!」と思ったんだけどね。
西山 そんなこともあるんですね。
藤井 ありました。でも冨田さんはすごく優しくて絶対に嘘はつかない人だから、その冨田さんがダメだと言うならダメなんだなと納得できた。「じゃあどういうのを書けばいいんですか?」と聞いたら、そのときに僕が「真田丸」(2016年に放送されたNHKの大河ドラマ)に出させてもらっていて、佐助という忍者の役を演じていたんです。その忍者みたいな感じで「お慕い申してます、みたいなのはどう?」と提案されて。そのお題をもらってまた書いたんです。でも3、4回は書き直したかな。今までで一番書き直したかも。
西山 ああ、そうなんですね。あのライブで聴いたときに衝撃を受けたというか、感動しました。
藤井 本当ですか。ありがとうございます、うれしいです。
藤井隆から西山宏太朗へ「最高」
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