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ナタリー15周年記念インタビュー 第2回 [バックナンバー]

憧れの藤井隆とついに対面!西山宏太朗の愛が弾け出し、タカシも思わず「最高!」

15年前ではこんな対談、実現しなかったかも? 時代が劇的に変化する今、西山宏太朗がマルチに活躍する藤井隆に創作の極意を聞く

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僕の聖書、「マシューの真実」

──藤井さんが全国区のテレビ番組でご活躍されるようになったのは、西山さんが小学校低学年くらいの頃かと思うのですが、今ほど藤井さんを好きになられたのはどんなきっかけからだったんでしょう?

西山 マシュー(マシュー南。テレビ朝日の音楽バラエティ番組「Matthew's Best Hit TV」シリーズでMCを務めていた)の存在が大きかったと思います。

──「Matthew's Best Hit TV」シリーズが放送されていたのは西山さんが小学生から中学生にかけての頃だと思いますが、当時の西山さんはマシューという存在のどこに惹かれたんですか?

西山 やっぱり、番組に一緒に出られている方がすごく楽しそうにしてるなっていうのを感じていて。僕は当時からハロー!プロジェクトが好きだったんですけど、ハローのメンバーのいつもと違う一面を、マシューが引き出してくれているように感じて。マシュー自身もすごく輝いているし、キラキラした世界だなあと思って番組を観ていました。

西山宏太朗

西山宏太朗

──そういうふうに感じていた視聴者はきっとたくさんいますよね。

西山 当時は気付けなかったんですけど、過去のことを思い出しても、マシューは日常生活には馴染まない人というか。そういうパーソナリティがとても素敵で、それに引っ張られて一緒に元気になる方もいれば、まったく変わらずニュートラルな方もいて。そういう姿を見て、この人はどんな人に対してもこういうふうでいるんだろうなって、ゲストの方の人間性みたいなものを感じたんです。それもマシューが引き出してくれている、その方の人となりなんだなと思って。

藤井 僕のことじゃないけど、彼がそれを聞いたら絶対に喜ぶと思いますよ。そんなキャッチの仕方をしてくれてる小学生がいたなんて。だってティーンでもないじゃない。まだローティーンだった頃でしょ? そのローティーンがたくさんある番組の中から「Matthew's Best Hit TV」を選んでくれて、そんなふうな見方をしてくださっていたなんて。今の時代っぽい話をすると、その見方って「多様性を認めましょう」ということになると思うんですよ。いろんな人がいて、いろんなアプローチがあっていいんですよって。そういうことをね、少年時代にキャッチしてもらえていたなんてマシューも喜びます。

西山 いえいえ。

藤井 マシューが言ってたのを聞いたんですけど、テレビは時代に合わせてどんどん流れていくものだし、っていうかテレビは流していかなきゃいけない。それでもマシューに「あの番組は復活しないんですか?」とか、今でもいろいろ言ってくださる方がいるそうで。そういう声を聞くと「あの番組のことを覚えてくれているの?」「そんなに愛してくれたんだ」ってマシューは思うみたいです。「Matthew's Best Hit TV」は音楽番組だから著作権の関係もあってDVDにはなっていないけど、「VHSで録画してました」と言ってくださる方ももちろん、こうして記憶に残してくれている方もいることをマシューに伝えるとすごい喜ぶと思います。彼も今、本当に帰国してよかったと思ってるんじゃないかな。

西山 「部屋の中のマシュー」の第1回を聴いて、僕もあややと再会したマシューと一緒に泣きました。やっぱりマシューはあややに聞きたいこととか、ファンが伝えたいことを本当に代弁してくれてるなと。

藤井 まあ僕じゃないけどね。でも僕がマシューの代わりに代弁させていただくと、たぶん「Matthew's Best Hit TV」が放送されていたとき……あの頃は彼も忙殺されてたんですよ。きっと自分の時間なんてなかったし、本当に必死だったはずだから。それに彼は日本の文化に詳しいわけでもなかったでしょ? だから勉強にも時間を費やしたと思うんですよ。こんなふうに言ってくださる人がいるってことは、その甲斐があったんじゃない? きっとね。

左から藤井隆、西山宏太朗。

左から藤井隆、西山宏太朗。

西山 本当に。……あの、こんなこと困らせてしまうんですけど……(自身のトートバッグの中を探る)。

藤井 全然。何?

西山 この、「マシューの真実」っていう……。
西山宏太朗が持参したのは、2005年に学研プラスより刊行された「マシューの真実」。「Matthew's Best Hit TV」のマシューというキャラクターにスポットを当てた1冊で、表面には丁寧にビニールのカバーが付けられていることから大切に愛読している様子が伺えた。

藤井 いやっ! ちょっと!(笑)

西山 僕の聖書……バイブルなんですけど。覚えていらっしゃいますか?

藤井 ええ、もちろんもちろん。もらった。マシューからもらった。

西山 最後に藤井さんがあとがきもされていて。

藤井 ああ、そうだ。(手にとって読みながら)はい、はい。……なんかもうおかしいですよね、こんなカバーまで付けて(笑)。

西山 そうなんですよ。もう、読みすぎて。この本がもう、天才すぎるんですよ。僕の一番好きなページは袋とじなんですけど、杉本彩さんとマシューが2人で「アンメルツヨコヨコ」を足に塗っていて、「蜜」と書かれていて。これはもう本当に素晴らしい表現だなって。あとマシューの「なんでもベスト3」というコーナーがあるんですけど、そこが僕はもう本当に秀逸で大好きで。一番好きだったのがこの……(該当ページを探す)。

──……すごい、この、推しに推しの本を見てもらうっていう謎の光景が面白いですね(笑)。

西山 こんなことないですよね(笑)。

藤井 絶対にマシューもうれしいと思います。

西山 あ、このページの、マシューの好きな擬音のベスト1位が「しゃなりしゃなり」っていうのが、幼い心にすごく刺さったんですよ。

藤井 マシューから聞いた話によると、たぶんこの本は表紙がやりたかっただけなんですよ、彼は。この通学途中の写真が。

西山 (笑)。ありましたよね、昔こういう写真。見覚えがあります。芸能人とかアイドルの通学写真。

藤井 それがやりたいってマシューが言ってました。これは学研さんの雑誌で連載をやらせていただいたものをまとめた本なんですよ。マシュー曰く、連載が本になるというのは知らなかったから、「1冊の本になるよ」って聞いたときはうれしかったんでしょう。だからすぐマシューは言ったらしいよ。「表紙はこういうのがいい」って。あと「杉本彩さんと袋とじやりたい」って。

西山 その発想がもうすごいですね……。

藤井 でもね、マシューだけじゃないらしいですよ。作家さんたちの血と骨というかね。

──ちなみに「Matthew's Best Hit」シリーズの最新作「Matthew's Best Hit UV」の放送は2006年に終わっていて。2007年にナタリーが誕生してからのこの15年というのは……無理やりナタリー15周年に話をつなげると(笑)、「Matthew's Best Hit」がなかった15年でもあるんですね。でも、その間も西山さんがマシューのことをずっと宝物のように思っていた15年でもある。

西山 そうですね。

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藤井さんがツイートをしてくれたあの日、僕の思考回路は停止と早送りを繰り返していました

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