「11人もいる!」は宮藤官九郎が脚本を手掛けたテレビドラマ。仕事のない父と家庭的で貞淑な妻、8人の個性豊かな子供たちによる計10人の貧乏一家に、末っ子のみ見ることができる謎の11人目が加わり、奇想天外な家族劇を展開していく。
ドラマの主演は神木隆之介で、彼の役どころは高校3年生にして大家族の問題を1人で背負い込んでいる長男の一男。「長男は家族のために犠牲になるもの」と思い込み、進学もあきらめて家計のためにバイトを掛け持ちしながら禁欲的な生活を送るが、心の奥ではそんな境遇にいつ爆発するともわからぬ不満を抱えている。
田辺誠一扮する父親の実は、プロカメラマンではあるものの収入はほとんどなく、しかし楽観的で家長としての自覚に欠け、常に一男をイラつかせる。このほか母親の恵を光浦靖子、8人兄弟の末っ子・才悟を加藤清史郎が演じるなど、話題豊富なキャスティングが実現している。
星野源が演じるのは父親の弟、真田ヒロユキの役。ベビー用品メーカー「ママサンシャイン」に勤めているが、会社が負債を抱え、社長が金を持って逃げてしまい取り残される。一見陽気だが思い詰めるタイプの役どころだ。
宮藤官九郎はこのドラマについて「子どもがわちゃわちゃいる大家族モノはバラエティ、ドラマに限らず大好きで、一度書いてみたいと思っていました。子どものころは兄弟が多い家庭に憧れていましたし。でも大人になってみると、大家族ってただうらやましいだけじゃない、赤ちゃんが生まれておめでとうってだけじゃない部分も当然わかってきて、今回のドラマでは『なんでそんなに子どもを生んだのか』といった部分まで描きたいと思っています。真田家は特殊な家族で、幽霊まで登場するウソ臭い設定ではあるけれど、関係性や抱えている悩みはウソ臭くない、どんな人が見てもどこかで共感できるような、家族の本質をなるべくシンプルに、さりげなく描きたいと思っています」とコメントしている。
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