筋肉少女帯人間椅子が豊洲で怒涛のセッション「1年に1回くらいやったほうがいい」

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筋肉少女帯人間椅子の合体バンド、筋肉少女帯人間椅子による東京と大阪を舞台にしたツアー「地獄のアロハLIVE Blu-ray&DVD 発売記念ツアー」の東京公演が8月21日に豊洲PITで開催された。このツアーは筋肉少女帯人間椅子のライブ映像作品「地獄のアロハLIVE 2015 at 渋谷公会堂」が8月17日にDVDとBlu-rayでリリースされたことを記念して企画されたもの。合体バンドのほか筋肉少女帯、人間椅子それぞれのライブもたっぷりと披露された。

筋肉少女帯人間椅子(撮影:齋藤明)

筋肉少女帯人間椅子(撮影:齋藤明)

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人間椅子(撮影:齋藤明)

人間椅子(撮影:齋藤明)[拡大]

一番手の人間椅子は、厳しい暑さとなった真夏日の豊洲に涼しい風を吹かせるかのように「雪女」からライブを開始。和嶋慎治(G, Vo)のトリッキーでテクニカルなギターソロで会場が沸き上がる。さらに「地獄の球宴」が始まると、ヘビーで音圧のある怒涛のリフが広い会場を一気に包み込んでいく。鈴木研一(B, Vo)は「筋少とのライブは楽屋が楽しいんですよ」としみじみ語り、「汗でメイクが落ちるって話をしたら、橘高(文彦 / 筋肉少女帯)くんに『ウォータープルーフがいいですよ』って教えていただきました。次回のライブからは僕のメイクは落ちませんよ」と裏でのやり取りを明かした。

彼らはその後も、筋少のカバー「少年、グリグリメガネを拾う」や、ナカジマノブ(Dr, Vo)がメインボーカルを務め和嶋がテルミンを演奏する「超能力があったなら」などを披露し、会場の熱気はぐんぐん上昇していく。鈴木はライブ前に筋少の内田雄一郎(B)からプレゼントされたというベースを持ち込んで観客に見せ、「カッコいいー。ちょっと音を出してみるかー」とうれしそうに話すが、いざそのベースを試奏すると「すっごい音悪い」と一言。和嶋から「曲によってはきっと使いどころありますよ!」とフォローされていた。

大槻ケンヂ(撮影:齋藤明)

大槻ケンヂ(撮影:齋藤明)[拡大]

King Crimsonの「21世紀のスキッツォイド・マン」をSEにステージに現れた筋肉少女帯は、「イワンのばか」「カーネーション・リインカネーション」と序盤からハイテンションなナンバーを連発。4月末に声帯ポリープ除去手術を受けていた大槻ケンヂ(Vo)だったが、「ボヨヨンロック」のシャウトをしたり、クリスタルキングの「大都会」や「愛をとりもどせ!!」を歌ったりしつつ喉の全快ぶりをアピールしていた。

中盤には、メンバーが楽器を肩から降ろしてラップの掛け合いを繰り広げる「ワインライダー・フォーエバー」もパフォーマンス。MCでは大槻が、ライブ終了時にメンバー同士で手をつないで万歳をするのが好きじゃないと語り、「50歳のおやじ同士で手をつなぐの嫌だから、毎回やりたくないって言うんだけど、人間椅子のワジーがそれを振りだと思って無理矢理やらせる」と言って笑いを取っていた。その後「最近、五十肩が始まって腕が上がらない」とこぼしながらも「踊るダメ人間」で“ダメジャンプ”を連発。最後に「サンフランシスコ」を歌い、熱狂の中でライブを終了させた。

左から和嶋慎治、トニー内田こと内田雄一郎。(撮影:齋藤明)

左から和嶋慎治、トニー内田こと内田雄一郎。(撮影:齋藤明)[拡大]

そしてこの日のメインである筋肉少女帯人間椅子のライブが始まると、まずはフミー橘高こと橘高文彦がボーカル、トニー内田こと内田雄一郎がギターを務めるバンド・ブラック菩薩が登場。人間椅子の鈴木とナカジマをゲストに迎え、「日本で一番熱い学芸祭にするからな!」という言葉とともにBlack Sabbath「War Pigs」のイントロ部分をセッションした。そのまま同じくBlack Sabbathの「Paranoid」がスタートすると和嶋も飛び入り参加し、リードボーカルのフミーはコウモリのぬいぐるみをかじって客席に投げ込んだりと大暴れ。その後フミー&トニーが退場して入れ替わりで大槻と本城聡章(G)が加わり、2人は人間椅子の3人と共に「君は千手観音」を披露した。

左から鈴木研一、内田雄一郎。(撮影:齋藤明)

左から鈴木研一、内田雄一郎。(撮影:齋藤明)[拡大]

続いて鈴木と内田のベーシスト2名が、不気味な緑色のライトに照らされながら、口から血のりを吐きつつベースソロで掛け合いを展開。そのまま和嶋、橘高、本城が参加してKissのカバー「Rock and Roll All Nite」が始まると、リードボーカルは鈴木が務め、サビは5人が合唱する。そして人間椅子の3人、筋肉少女帯の4人、そして筋少サポートの三柴理(Key)がステージに揃い、いよいよ筋肉少女帯人間椅子の唯一のオリジナル曲「地獄のアロハ」がスタート。和嶋がスチールギター、筋少の楽器メンバー3人がウクレレを弾くのんびりした導入部から、メンバーそれぞれの個性が発揮されたメインパートまで、8人編成で怒涛のセッションが繰り広げられた。なお、この曲がレコーディングされた時点ではメンバーは誰一人ハワイに行ったことがなかったが、その後に大槻と橘高がハワイに行ったためバンド内に格差が生まれているとのこと。橘高は「ハワイに行ってみてわかったけど、アロハってこんな感じじゃないよね」とハワイを知らないメンバーに伝えていた。

左から和嶋慎治、橘高文彦。(撮影:齋藤明)

左から和嶋慎治、橘高文彦。(撮影:齋藤明)[拡大]

終盤はさらにサポートドラマーとして長谷川浩二が参加し、バンドは9人編成に。人間椅子の「りんごの泪」、筋肉少女帯の「釈迦」というお互いの初期代表曲でセッションを展開し、オーディエンスから大合唱が沸き起こった。和嶋と橘高は激しくギターバトルを繰り広げ、「釈迦」のエンディングではそれぞれのSGとフライングVを交換して弾く一幕も。アンコールではメンバーはアロハシャツを着て首にレイをかけて再登場した。和嶋はほかのメンバーに「筋肉少女帯人間椅子、ずっと続けましょうよ」「1年に1回くらいやったほうがいいな」と提案。ラストに彼らはロングバージョンである「地獄のアロハ(Heavenly Version)」で再び白熱のセッションを披露した。終演後、メンバーは嫌がる大槻を押さえつけて手をつなぎ来場者に一礼。盛大な拍手を浴びながらステージを後にした。

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筋肉少女帯人間椅子「地獄のアロハLIVE Blu-ray&DVD 発売記念ツアー」
2016年8月21日 豊洲PIT セットリスト

人間椅子

01. 雪女
02. 地獄の球宴
03. 少年、グリグリメガネを拾う
04. 恐怖の大王
05. 芳一受難
06. なまはげ
07. 超能力があったなら
08. 新調きゅらきゅきゅ節
09. 針の山

筋肉少女帯

01. イワンのばか
02. カーネーション・リインカネーション
03. 日本印度化計画
04. 週替わりの奇跡の神話
05. ワインライダー・フォーエバー
06. 踊るダメ人間
07. サンフランシスコ

筋肉少女帯人間椅子

01. War Pigs ~ Paranoid
02. 君は千手観音
03. Rock and Roll All Nite
04. 地獄のアロハ
05. りんごの泪
06. 釈迦
<アンコール>
07. 地獄のアロハ(Heavenly Version)

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