ラウールはなぜモデルになったのか オーディションに9割以上落選、涙を流しても挑戦したミラノ・パリコレ

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ラウールSnow Man)が9月13日10:00より配信されるドキュメンタリー番組「RAUL:ON THE RUNWAY」の取材会に出席。モデル活動を始めたきっかけや海外での苦労、自身の成長について語った。

腰に手を当てるモデルらしいポーズをお願いし、その要望に応えてくれたラウール。

腰に手を当てるモデルらしいポーズをお願いし、その要望に応えてくれたラウール。

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落選続きで心が折れそうになっても

ラウール

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Snow Manのメンバーとして活躍するラウールが単独で挑戦したのは、「ミラノコレクション」「パリコレクション」の“世界最高のランウェイ”に立つことだった。厳しい体調管理やポートフォリオの作成、ウォーキングの練習など1人で準備してきたラウールだったが、受験したオーディションの9割以上が落選という結果に。心が折れそうになりながらも、ラウールは2022年6月にオンライン配信された「YOHJI YAMAMOTO POUR HOMME 2023 Spring Summer」でパリコレデビューを飾り、2023年にはパリのランウェイを初めて歩いた。ドキュメンタリーでは、2024年1月から2025年6月までの約1年半にかけてラウールのモデル活動に長期密着し、「ミラノコレクション」「パリコレクション」にチャレンジする彼の姿に迫る。

ラウールのコンプレックスは

「帽子にもなる」とPrime Videoのオブジェを自ら頭に乗せるラウール。

「帽子にもなる」とPrime Videoのオブジェを自ら頭に乗せるラウール。[拡大]

「小っ恥ずかしいですけど、この1年半の活動を世の中の皆さんにお伝えしていただけたら」と、少しだけ腰を屈めながら記者陣に声をかけるラウール。「RAUL:ON THE RUNWAY」についてさまざまな質問が飛ぶと、彼はそのたびにじっくりと考えながら素直な思いを言葉にしていく。

モデルを始めたきっかけを振り返りながら、ラウールは「日本で撮影してると、自分がアイドルっていうのもあって、『カッコいいね』といっぱい言ってもらえて、チヤホヤしてくれるっていうか。それがお世辞なのかホントなのかわからなかったので、自分がモデルとしてやっていけるのか試してみたかった。もう1つは、ファンの人とかメンバーから冗談半分本気半分で『パリで歩いてそう』と言ってもらえて、そういう言葉に引っ張られてきた感じはありますね。モデル活動は楽しかったので、自分の負けず嫌いが高じてもっとがんばってみようと思いました」と思いを口に。さらに、「16歳でデビューしたので、普通の10~20代より甘やかされてきたのかなって。あんまり苦しい経験をしてこなかったのがコンプレックスだったんですよね。例えば日本だったら(冷房の効いた)涼しい車をマネージャーさんが用意してくださって、それに乗ることができるけど、海外でのモデル活動ではそうはいかない。苦労する経験がしてみたかったというのもありました」と胸の内を明かした。

仕事を休んで胸が痛かった

滞在先のイタリアとフランスでの様子をカメラで記録しながらも、その配信先は決まっていなかったという驚きの事実も。ラウールは「カメラがずっとあって休まらないし、配信先も決まってないし、自分のことをアピールするのも恥ずかしいなと思っていたので、最初はドキュメンタリーを作ることにあまり乗り気じゃなくて。でも、この1年半が終わったときに、これは配信したほうがいいなというモチベーションが出てきました。がんばってる日本人のモデルの方にたくさん出会って、モデルの地位の低さとか、知られていないことに苦しさを持っていて、こういう世界があるんだということを少しでも多くの人に知ってもらえるかもしれないと思って」と心境の変化を語り、「日本の仕事をいくつか休んじゃったことがあって、胸が痛かった。何をしていたのか説明するべきなのかなとも思いました」と自身の責任に言及した。また1年半という密着期間については、「1年で思うように結果が出なかったので、スタッフさんに『一旦、続けさせてほしい』と言って。『あと、ラスト1回だけ』とお願いして、6月に最後の挑戦をして、それまでが収められています」と、2025年6月の「MILANO FASHION WEEK 2026 SS」「PARIS FASHION WEEK 2026 SS」出演についても触れた。

人として見られてないと思う瞬間もあった

実際に海外でモデル活動をしてみて、ラウールは「思ったよりもリスペクトされるような職業じゃないなって。ランウェイを歩くモデルさんの映像を観てカッコいいなと思ってたんですけど、僕が現地に行くと、人として見られてないと思う瞬間も時たまあったりして。新鮮で苦しかったんですけど、めっちゃいい経験でした。あと、アジア人が欧米の方と対等に仕事する難しさっていうのは身を持って感じましたし、ちゃんと怒りも覚えるというか、それでがんばれましたね」と自身の経験を踏まえて語る。海外での苦労については「方向音痴なので、道に迷いすぎてつらかったです。海外で電波を獲得するのが下手で、ポケットWi-Fiを持って行くんですけど、歩いてる途中で充電が切れちゃって、方向音痴の人がスマホの地図を見れないとヤバいんですよね」と笑顔で語り、うれしかったことについては「体を見せる仕事だったので、体作りのために食事をセーブしていたので、終わったあとにおいしいごはんを食べてるときが一番うれしかったです。パリで仲良くなった日本人のお寿司屋さんがあって、そこに行ってました」と無邪気に話した。

就活エピソードに共感できてうれしかった

「RAUL:ON THE RUNWAY」取材会のステージ。

「RAUL:ON THE RUNWAY」取材会のステージ。[拡大]

取材会ではラウールが地元の友人とのエピソードを語るひと幕も。「小学生くらいからアイドルの事務所に入って10代でデビューして、導かれるままにここまで来てしまったので、海外でのモデル活動は僕にとって初めての就職活動だったんですよ。地元の友達に会ったときに、お互いの話をしながら共感できないこともあったりしたんですけど、この前ひさびさに会ったときに友達が就活をしてると言ってて、その苦労にすごく共感できて全力でうなずけて、めっちゃうれしかったんですよね。それぞれの“就活”について聞き合って面白いなと思って……いい時間でした」と穏やかな表情で語り、「どんな仕事をするにしても、なんとなくスタッフさんが『こうしてください』とか言ってくださるけど、結局はそれも自分が噛み砕いて答えを出さなきゃいけないってことなんですよね。それを当たり前にしようと、モデル活動を通じて思うようになりました」と自身の変化についても明かした。

現在はフジテレビ系の木曜劇場「愛の、がっこう。」にも出演し、俳優としても活躍するラウール。モデルとしての経験が芝居にも生かされているかどうか聞かれると、「そういう側面もあるのかもしれないです。1年半の間で印象的だったのが、自分のことで悔しくて涙が出たことだったんです。子供のときに悔しくて泣くことはあったんですけど、そういう感情がどこかに生きてるのかもしれないですね」と自己分析した。最後にラウールは「皆さんにとってあまりなじみのない世界のドキュメンタリーだと思うので、単純に興味を持ってもらえるかわからないなと思っていて。自分の中では少しでもそういうモデルの世界を知ってもらえたらという気持ちがあります。少しでも気になったら、ちょっとだけでも観てもらえたらうれしいなと思います」と言い、ステージをあとにした。

『RAUL:ON THE RUNWAY』Teaser

「RAUL:ON THE RUNWAY」の番組情報

配信日時

Prime Video 2025年9月13日(土)10:00~

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