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稲垣吾郎が鈴木聡への厚い信頼語る「鈴木さんの脚本は究極のあて書き」

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稲垣吾郎

稲垣吾郎

8月から9月にかけて東京・日本青年館ホールで上演される、稲垣吾郎主演「君の輝く夜に~FREE TIME,SHOW TIME~」のビジュアル撮影が昨日6月21日に都内スタジオにて行われ、その後、稲垣と作・演出を手がける鈴木聡の合同取材会が実施された。

本作は、2012年、14年、16年にパルコ劇場にて上演された、稲垣主演のミュージカルコメディシリーズ「恋と音楽」の流れを汲む、ショー形式のエンタテインメント作品。昨年18年に「FREE TIME,SHOW TIME『君の輝く夜に』」のタイトルで京都公演が行われた。今回はタイトルを改め、昨年亡くなった音楽担当・佐山雅弘への追悼の意を表して東京公演を展開する。

ビジュアル撮影では、稲垣をはじめ、安寿ミラ北村岳子中島亜梨沙と出演者4人の集合写真が撮影された。白の燕尾服にシルバーのアクセアリーを身に付けた4人がスタジオに姿を現わすと、スタジオの中が一気に華やいだ雰囲気に。稲垣はシルクハット、安寿は緩やかにウェーブがかかったロングヘア、北村はステッキ、中島はシルバーのハイヒールを印象的に扱いながら、「君の輝く夜に~FREE TIME,SHOW TIME~」の大人っぽくムーディな世界観を表現する。続けて個別撮影へ。稲垣はスタッフと言葉を交わしながら撮影を見守り、安寿はスタジオのBGMとして「シカゴ」のナンバーが流れると、思わず脚でリズムを取り始める。また、中島のリボンが曲がっていることに気付いた安寿がすっとそれを直し、2人が笑顔を交わすシーンも。カンパニーの仲のよさを象徴するように、撮影は終始和やかに進行した。

撮影後、合同取材会が行われた。京都公演を振り返り、鈴木は「『恋と音楽』シリーズには3作ありますが、佐山さんとは本当にいいパートナーになれたと言うか、セッションするみたいにアイデアを出し合い、積み重ねたうえにこの4作目が出てきた感触がありました」と手応えを述べる。稲垣も「『恋と音楽』は僕にとって初めてのミュージカル作品。以来、鈴木さん、佐山さんとずっと一緒にやってきましたが、『君の輝く夜に』はそのバージョンアップというか、新しい形としてお送りすることができたかなと思います」と続ける。さらに稲垣は「京都劇場という(シリーズにとって)新たな劇場で、タイトルを一新し、自分自身も環境が変わったことがあり、本当にフレッシュな気持ちでやらせていただきました。連日、京都まで全国からファンの方が足を運んでくださり満席だったのですが、これで終わらせてしまうのはもったいない、東京でもやりたいという思いがあったんです」と東京公演への思いを語った。

稲垣は鈴木とのタッグに言及し、「本当に家に帰ってきたようなリラックス感。お父さんと話すのが恥ずかしい、というような領域に入ってしまっている(笑)。もちろん緊張感も持ちながらやっていきたいと思いますが……」と笑顔を見せる。役については「ずっと僕にあてて書いてくださっていますが、年々僕自身も変化していますし、僕のイメージやファンの方が望むイメージも変化している。“新しい稲垣吾郎”を常に作ってくださっていて、まさに“今”の稲垣吾郎にあてた究極のあて書きですよね(笑)」と鈴木に視線を送った。

鈴木が「お客さんと(イメージを)共有することでもあるよね」とうなずくと、稲垣は「時代の流れやファンの方の気持ちをこれほど考えて書いてくださる作家さんは、鈴木さんしかいない。『今、稲垣吾郎にこれをやらせたら面白いな』くらいのことではなく、ファンの方が『そこを見たかった!』と思うようなところを引き出してくださるので、すごくよく僕のことを観察してくれているんだなって(笑)。それは本当にうれしいです」と鈴木に厚い信頼を寄せる。

鈴木も稲垣に対し、「台本や言葉の読み込みが正確な俳優だと感じます。全体のドラマ構造をすごく速く理解してくれるし、舞台に限らず、パフォーマーとしての経験値が非常に豊富で、引き出しがたくさんある。ロマンチックなこともズッコケもできるんですよね。そしてファンの方もそれを受け止めてくれるんです。そういうお客さんとの信頼関係のうえで(『君の輝く夜に』で稲垣が演じる)ジョージというキャラクターができたという感じがします」と語った。

また本作では、1部と2部の間に20分程度のショータイムが挟まれる。鈴木は「今回はお客さんの帰りの新幹線の時間をあまり気にしなくていいので(笑)、京都公演のときに考えてはいたけれどやれなかったナンバーをもう一度引っ張り出しながら、何か新しいことをやれたら」と構想を明かす。全体の演出については、「基本的に京都公演から変えるつもりはありませんが、より自信を持って、というか、気持ちの余裕を持ってさらにいいものにできれば」と期待を込めた。

「君の輝く夜に」の舞台となるのは、海が見える、国道沿いにあるホテルを兼ねたダイナー。ライザ(北村)が切り盛りするその店へ、ジョージ(稲垣)は10年前に別れた恋人と会うためにやって来た。店にはほかに、ホテルに長期滞在している謎の若い美女・ニーナ(中島)と、たまたまホテルの前を通りかかったと言う女社長・ビビアン(安寿)だけ。見ず知らずだった4人は、会話を重ねるうちに少しずつ打ち解け始め……。

公演は8月30日から9月23日まで日本青年館ホールで行われ、チケットの一般販売は7月23日10:00にスタート。

「君の輝く夜に~FREE TIME,SHOW TIME~」

2019年8月30日(金)~9月23日(月・祝)
東京都 日本青年館ホール

作・演出:鈴木聡
音楽:佐山雅弘
出演:稲垣吾郎 / 安寿ミラ北村岳子中島亜梨沙
演奏:佐山こうた(Pf)、高橋香織(Vln)、バカボン鈴木(B)、三好“3吉”功郎(G)、仙波清彦(Perc)

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