「君の輝く夜に」東京で開幕、稲垣吾郎「求められる限り輝きたい」

本日8月30日に稲垣吾郎主演「君の輝く夜に～FREE TIME,SHOW TIME～」が開幕。これに先駆けて本日、囲み取材とゲネプロが行われた。

本作は、2012年、2014年、2016年にパルコ劇場にて上演された、稲垣主演のミュージカルコメディシリーズ「恋と音楽」の流れを汲む、ショー形式のエンタテインメント作品。2018年に「FREE TIME,SHOW TIME『君の輝く夜に』」のタイトルで京都公演が行われ、今回は昨年亡くなった音楽担当・佐山雅弘への追悼の意を表して、「君の輝く夜に～FREE TIME,SHOW TIME～」のタイトルで東京公演を実施する。

囲み取材には、出演者の稲垣、安寿ミラ、北村岳子、中島亜梨沙が登壇した。稲垣は初日に向けて「昨年、京都で1カ月公演した作品なので、稽古のスタート地点が違ったと言うか。今回はさらに磨きがかかった内容になっています」と自信を見せる。安寿も「1年寝かせて熟成されたと言うか。チームワークもバッチリな初日を迎えられると思います」と続く。女性ばかりの稽古場で、“女子トーク”についていけたかという記者からの質問には、「うーん、僕も女子なのでねえ」と稲垣。「女子会に参加している感じでした」と答えると、安寿は「女性3人がさっぱりした人たちなので、本当に吾郎さんと“4人で”女子会していましたね」と補足した。

記者から、故人である音楽担当の佐山とジャニー喜多川への思いを問われた稲垣は「佐山さんは暗い雰囲気がいやだと思うので、今日も特等席で見てくれているのではないでしょうか」「ジャニーさんは“show must go on” の方なので『お客様に喜んでもらえるステージをやれ』と言ってくれてると思う。今日もがんばりたいです」と述べる。

また草なぎ剛と香取慎吾が本作を観に来るかと問われると「……あ、もちろん来てくれると思います（笑）」と表情を崩し、「ずっとグループでやってきたから、2人に客席から観られるのがなんとも言えないこっぱずかしさがあって……。でも最近2人もミュージカルに興味があるみたいで、この前も3人で『王様と私』を観に行ったんです。渡辺謙さんに『がんばれよ』って言われて、うれしかった」とエピソードを披露した。

また作品にちなんで「稲垣さんが“輝く”場所は」と問われると、「こうしてステージに立って、お客様の前にいられるときが輝いているときなのでは。求められる限り輝きたいなと」と答え、会見は終了した。

「君の輝く夜に」の舞台は、海が見える、国道沿いにあるホテルを兼ねたダイナー。ライザ（北村）が切り盛りするその店へ、ジョージ（稲垣）は10年前に別れた恋人と会うためにやって来た。店にはほかに、ホテルに長期滞在している謎の若い美女・ニーナ（中島）と、たまたまホテルの前を通りかかったと言う女社長・ビビアン（安寿）だけ。見ず知らずだった4人は、会話を重ねるうちに少しずつ打ち解け始め……。

4人のキャラクターは、京都公演時よりもそれぞれに深く染み込んでいた。稲垣は昔の恋人を忘れられないロマンチックさと目の前の女性に目移りする“チャラ”さを兼ね備えたジョージ、安寿はクールな中にしなやかな優しさをのぞかせるビビアン、北村は明るくチャーミングで人を和ませるライザ、中島は弱さとポジティブさを併せ持つニーナを歌と芝居とダンスに乗せてたっぷりと演じる。さらに1幕と2幕の間にあるショータイムでは、稲垣が歌う「スマイル」「イパネマの娘」を含む、「ニューヨークニューヨーク」「マック・ザ・ナイフ」「four brothers」など全14曲が、ショートストーリーに乗せて披露され、京都公演とは異なる味わいを感じさせた。

公演は8月30日から9月23日まで東京・日本青年館ホールにて。