本作はウディ・アレン監督の映画「カイロの紫のバラ」の設定を日本の架空の港町に置き換え、物語の展開に変化を加えて翻案した、KERA流ファンタジックコメディ。映画が娯楽の主流だった1930年代を舞台に、映画に恋する1人の女性が描かれる。
キャストには、
上演にあたってKERAは「演劇は総合芸術だということをまさに体現したような作品になったんじゃないかと思います」と手応えを明かし、妻夫木は「『カイロの紫のバラ』のように、観ている間は夢見心地で、劇場を出た後も『ああ、良い夢だったな』と甘くも苦い切なさが余韻として残れば良いなと思っていましたが、やはり人間が生で演じることによって、自分の想像以上に、さらに豊潤な作品になったと感じています」とコメント。
また緒川は「演じる度にまたこの作品に会えたという喜びで元気がチャージされていきます」と本作の魅力を語り、「私にとってそういう力がある作品なので、観てくださる方にとってもそうでありますように」と観客に呼びかけた。
東京公演は12月4日まで。その後、12月7・8日に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、12月11・12日に長野・まつもと市民芸術館 実験劇場、12月15日から18日まで愛知・名古屋市芸術創造センターにて上演される。またこのたびDVD化も決定した。
ケラリーノ・サンドロヴィッチコメント
「キネマと恋人」は、「カイロの紫のバラ」というとても好きな映画がモトネタなので、そういう意味でも特別な作品なのですが、プレビュー3公演を経て、今日の芝居が一番良かったです。みんな楽しんでやってくれていて、今日も妻夫木に「楽しい?」って聞いたら「めちゃくちゃ楽しいです」という答えが返ってきたのでホッとしたんですけどね。今回は振付の小野寺(修二)くんや映像監修の上田(大樹)くんの力をいつもの倍以上費やしてもらい、スタッフや色んな人の力を借りて完成に至りました。演劇は総合芸術だということをまさに体現したような作品になったんじゃないかと思います。
妻夫木聡コメント
「カイロの紫のバラ」のように、観ている間は夢見心地で、劇場を出た後も「ああ、良い夢だったな」と甘くも苦い切なさが余韻として残れば良いなと思っていましたが、やはり人間が生で演じることによって、自分の想像以上に、さらに豊潤な作品になったと感じています。きっとエンディングには色々な受け取り方があって、僕が演じる寅蔵の「考え方だな」という台詞にもあるように、皆にとってのいつかのハッピーエンドにつながればと思っています。とにかく僕たちは演じていて楽しくて、いつまでも続けば良いという気持ちでいるので、これから一日一日、一分一秒を本当に大切にしながら演じていきたいです。
緒川たまきコメント
この作品の中の登場人物は皆、厳しい現実と、甘い夢を見る時間とを行き来するようなところがあるんです。例えば私が演じるハルコさんは、大好きな映画を観ることで辛い現実を忘れることができます。上演時間が3時間を超えるお芝居ですが、疲れるというよりはむしろ、演じる度にまたこの作品に会えたという喜びで元気がチャージされていきます。私にとってそういう力がある作品なので、観てくださる方にとってもそうでありますように、と思っています。
世田谷パブリックシアター + KERA・MAP#007「キネマと恋人」
2016年11月15日(火)~12月4日(日)
東京都 シアタートラム
2016年12月7日(水)・8日(木)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
2016年12月11日(日)・12日(月)
長野県 まつもと市民芸術館 実験劇場
2016年12月15日(木)~18日(日)
愛知県 名古屋市芸術創造センター
台本・演出:
振付:
出演:
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