妻夫木聡・緒川たまき出演「キネマと恋人」再演もDVD化、KERA「ぜひとも観較べて」

ケラリーノ・サンドロヴィッチ（以下KERA）が台本・演出を手がける「キネマと恋人」再演版がDVD化される。

2016年に初演された「キネマと恋人」は、ウディ・アレンの映画「カイロの紫のバラ」から着想を得たロマンチックコメディ。初演時には第4回ハヤカワ「悲劇喜劇」賞を受賞したほか、KERAが第51回紀伊國屋演劇賞個人賞、第68回読売文学賞の戯曲・シナリオ賞を獲得した。

昨年6・7月に行われた再演では東京公演の会場をシアタートラムから世田谷パブリックシアターに移し、妻夫木聡、緒川たまき、ともさかりえといったオリジナルキャストが総出演した。劇中では、1936年（昭和11年）、架空の港町・梟島（ふくろうじま）にある小さな映画館を舞台に、銀幕スターに憧れを抱く女性・森口ハルコと、周囲の人々の姿が描かれる。

本作は2016年の初演時にもDVD化された。KERAは再演版DVDの出来栄えに「この度は、初演版に較べカメラ台数が増えたことで、毎度編集を監修させて頂いている身としては、グッと観せ方に幅を出すことができました」と自信をのぞかせ、「しかしなんと言っても、初演との一番の違いは、作品の完成度であります。俳優陣の芝居もステージングもスタッフワークも格段の進歩を遂げてます。初演DVDをお持ちの方は、ぜひとも観較べてみてください」とメッセージを送っている。

DVDの価格は税込8250円。特典としてキャスト・スタッフのインタビュー、妻夫木、緒川、ともさか、KERAの副音声コメンタリーが収録される。先行予約販売は本日12月23日から1月31日まで、キューブのメルマガ「cubit club plus」会員向けに期間限定で行われる。その後、一般販売される予定だ。なおキューブの公式YouTubeチャンネルでは、DVDの予告映像が公開されている。

ケラリーノ・サンドロヴィッチ コメント

今も私の家には「キネマと恋人」再演版のポスターが貼ってあります。眺めるだけで豊かな気持ちになり、元気をもらえるからです。

「舞台は生でなくては」の持論は変わらないものの、残せないよりは残せた方がいい。再演時はDVD化がスルーされることが多い中、「キネマと恋人」は2016年の初演版に引き続き、2019年の再演版もDVD化できるのは無常の悦びです。

この度は、初演版に較べカメラ台数が増えたことで、毎度編集を監修させて頂いている身としては、グッと観せ方に幅を出すことができました。コメンタリー等の特典も充実しております。しかしなんと言っても、初演との一番の違いは、作品の完成度であります。俳優陣の芝居もステージングもスタッフワークも格段の進歩を遂げてます。初演DVDをお持ちの方は、ぜひとも観較べてみてください。