トゲナシトゲアリTDCホールで3rdワンマン「ライブバンドとしてこの先も歩んでいきたい」

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テレビアニメ「ガールズバンドクライ」と連動するガールズバンド・トゲナシトゲアリの3rdワンマンライブ「咆哮の奏」が11月2日に東京・TOKYO DOME CITY HALLで開催された。

「トゲナシトゲアリ 3rd ONE-MAN LIVE “咆哮の奏”」の様子。(撮影:キセキミチコ)

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ダイヤモンドダストがワンマンを行ったTDCホール

「トゲナシトゲアリ 3rd ONE-MAN LIVE “咆哮の奏”」の様子。(撮影:キセキミチコ)

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4月から6月まで放送された「ガールズバンドクライ」は東映アニメーション、agehasprings、ユニバーサルミュージックによって共同制作されたアニメ。悩みを抱える少女5人がロックバンド・トゲナシトゲアリを結成し、世の中の不条理に立ち向かいながら自分たちの居場所を探す姿が描かれた。トゲナシトゲアリのメンバー兼メイン声優は2021年6月から約1年半にわたって行われたオーディション「Girl's Rock Audition」で選ばれた理名(Vo, G)、夕莉(G)、美怜(Dr)、凪都(Key)、朱李(B)の5人。アニメの放送後も精力的にライブ活動を重ねている。

「咆哮の奏」の舞台は、ガルクラのメンバー桃香(CV:夕莉)がかつて所属し、仁菜(CV:理名)の同級生ヒナが2代目ボーカルを務める劇中バンド・ダイヤモンドダストがワンマンを行ったTOKYO DOME CITY HALL。アニメと縁のある会場で理名(Vo)、夕莉(G)、朱李(B)は休養中の美怜(Dr)と凪都(Key)の代わりにサポートドラマーの宮内沙弥、キーボードの鈴木栄奈を迎えてステージを繰り広げた。

トゲトゲのライブならではの禁止事項

理名(Vo, G)(撮影:キセキミチコ)

理名(Vo, G)(撮影:キセキミチコ)[拡大]

開演前の会場スクリーンでは、モッシュやリフト、撮影といったライブ中の禁止事項が映し出され、「トゲトゲ出すの禁止」というトゲナシトゲアリのライブならではの注意喚起もなされた。円陣を組んだのち、「運命の華」でライブを始めたトゲトゲ。彼女たちのにぎやかなサウンドに合わせて、ファンの盛大なハンドクラップが響き渡る。理名が夕莉、朱李それぞれと向き合って熱烈なプレイを見せると、会場は歓喜の声で満たされた。ライトが激しく明滅する中、ギターを置いてスタンドマイクの前に立った理名は「極私的極彩色アンサー」でクールかつダイナミックなボーカルを放ち、さらなる盛り上がりを作る。そして、「3rdワンマンのタイトルが『咆哮の奏』ということで、皆さんの大きな声が聞けると思うと楽しみです!」と呼びかけた。そんな理名の言葉を受け、「闇に溶けてく」ではファンが拳を突き上げて“咆哮”。疾走感に満ちたサウンドに乗せて、観客のバングルライトが大きく揺れた。

夕莉が再び歌う

夕莉(G)(撮影:キセキミチコ)

夕莉(G)(撮影:キセキミチコ)[拡大]

トゲトゲには珍しい切ないラブバラード「蝶に結いた赤い糸」を経て、理名は「いい曲ばっかりですねー。ノリノリにさせたと思ったらじっくり聴かせる」とトゲトゲ楽曲の幅広さをアピール。「偽りの理」では理名の伸びやかな高音が際立ち、夕莉と朱李のコーラスも楽曲のエモーショナルな世界観を引き立てた。ここで3人は9月に神奈川・CLUB CITTA'で開催された2ndワンマン「凛音の理」を振り返る。前回、夕莉は自身が演じる桃香の路上ライブシーンを再現するように、「空の箱」を1人で弾き語った。すると理名が「またやってもらいましょうか?」と提案し、夕莉はスポットライトを浴びながら、仁菜(CV:理名)と桃香(CV:夕莉)の出会いのシーンを象徴するこの曲を、ひと際丁寧に歌い上げる。そのまま仁菜にボーカルをバトンタッチし、メンバー全員で「空の箱」を熱演。仁菜(CV:理名)、桃香(CV:夕莉)、すばる(CV:美怜)の3人で仮結成した劇中バンド・新川崎(仮)の楽曲「声なき魚」「視界の隅 朽ちる音」も連発し、会場は瞬く間に熱気に満ちあふれた。

「渇く、憂う」を初披露

朱李(B)(撮影:キセキミチコ)

朱李(B)(撮影:キセキミチコ)[拡大]

その後、トゲトゲはリラックスした様子でMCを展開。理名と朱李が選んだ夕莉への誕生日プレゼントの話題や、朱李の熱い野球トークのあとには、劇中でルパを演じる朱李が「ルパと智(CV:凪都)はbeni-shougaというユニットでボカロっぽい曲を作っているんですよ。いつかbeni-shougaの曲もライブでできたらいいなと思うんですよね」と夢を語った。

「トゲナシトゲアリ 3rd ONE-MAN LIVE “咆哮の奏”」の様子。(撮影:キセキミチコ)(撮影:キセキミチコ)

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ライブ中盤でドロップされたのは、「スベテコワシタイ」という理名のささやきで始まる「渇く、憂う」。ライブ初披露となるこの曲で、メンバーは激しくも憂いのあるアンサンブルで深い余韻を残し、「理想的パラドクスとは」「気鬱、白濁す」でシリアスなムードをもたらした。「ライブバンドとしてこの先も歩んでいきたいと思ってますので、よろしくお願いします」という理名の言葉のあとには、オーディション時の課題曲でもあった「名もなき何もかも」を披露。夕莉は凛とした表情でギターをプレイし、朱李はポニーテールを振り乱しながら骨太なベースラインを奏でた。「サヨナラサヨナラサヨナラ」「爆ぜて咲く」で狂騒の世界へと誘ったトゲトゲは、代表曲と言えるキャッチーなロックチューン「雑踏、僕らの街」で爆音を鳴らして本編を終えた。

「トゲナシトゲアリ 3rd ONE-MAN LIVE “咆哮の奏”」の様子。(撮影:キセキミチコ)

「トゲナシトゲアリ 3rd ONE-MAN LIVE “咆哮の奏”」の様子。(撮影:キセキミチコ)[拡大]

アンコールを求める熱い声に応えて、ステージに戻ってきたトゲトゲ。本編は「ガルクラ」のオープニング主題歌「雑踏、僕らの街」で終わったが、アンコールはエンディング主題歌「誰にもなれない私だから」でスタートした。切なさをたたえたパフォーマンスでも観客を魅了した彼女たちは「空白とカタルシス」で衝動ほとばしるプレイを展開。夕莉が巧みな速弾きで魅せたかと思えば、朱李がヘビーなベースラインを轟かせ、ホールの熱気は最高潮に達して3rdワンマンは幕引きとなった。

初の海外ワンマン、ダイダスとの対バン

「トゲナシトゲアリ 3rd ONE-MAN LIVE “咆哮の奏”」の様子。(撮影:キセキミチコ)

「トゲナシトゲアリ 3rd ONE-MAN LIVE “咆哮の奏”」の様子。(撮影:キセキミチコ)[拡大]

トゲトゲは12月14日に初の海外でのワンマンライブを上海のバンダイナムコ上海文化センター 夢想劇場で開催。12月20日に東京・豊洲PITで4thワンマン「協奏の響」、2025年2月7日に神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールで5thワンマン「鳴動の刻」を行い、2025年4月27日には同じく東京・TOKYO DOME CITY HALLで行われる「ガールズバンドクライ」製作発表から2周年を記念したライブ「『ガールズバンドクライ』2nd Anniversary LIVE」に出演し、ライバルバンドであるダイヤモンドダストとの対バンライブに臨む。

セットリスト

「トゲナシトゲアリ 3rd ONE-MAN LIVE “咆哮の奏”」2024年11月2日 TOKYO DOME CITY HALL

01. 運命の華
02. 極私的極彩色アンサー
03. 闇に溶けてく
04. 碧いif
05. 蝶に結いた赤い糸
06. 偽りの理
07. 黎明を穿つ
08. 空の箱(夕莉)
09. 空の箱(バンド)
10. 声なき魚
11. 視界の隅 朽ちる音
12. 渇く、憂う
13. 理想的パラドクスとは
14. 気鬱、白濁す
15. 名もなき何もかも
16. 運命に賭けたい論理
17. 傷つき傷つけ痛くて辛い
18. サヨナラサヨナラサヨナラ
19. 爆ぜて咲く
20. 雑踏、僕らの街
<アンコール>
21. 誰にもなれない私だから
22. 無知のち私
23. 空白とカタルシス

公演情報

トゲナシトゲアリ Live in SHANGHAI “凛音の理”

2024年12月14日(土)上海 バンダイナムコ上海文化センター 夢想劇場

トゲナシトゲアリ 4th ONE-MAN LIVE “協奏の響”

2024年12月20日(金)東京都 豊洲PIT

トゲナシトゲアリ 5th ONE-MAN LIVE “鳴動の刻”

2025年2月7日(金)神奈川県 パシフィコ横浜 国立大ホール

「ガールズバンドクライ」 2nd Anniversary LIVE

2025年4月27日(日)東京都 TOKYO DOME CITY HALL

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※記事初出時、本文に誤りがありました。お詫びして訂正します。

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きーせんふ @KDHRkiisen0393

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