トゲナシトゲアリが3000人を熱狂させた豊洲PIT公演、新曲「吹き消した灯火」を初披露

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テレビアニメ「ガールズバンドクライ」と連動する“リアルバンド”トゲナシトゲアリの4thワンマンライブ「協奏の響」が12月20日に東京・豊洲PITで開催された。

「トゲナシトゲアリ 4th ONE-MAN LIVE “協奏の響”」の様子。(撮影:冨田味我)

「トゲナシトゲアリ 4th ONE-MAN LIVE “協奏の響”」の様子。(撮影:冨田味我)

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上海ワンマンも成功させたトゲトゲ

理名(Vo)(撮影:冨田味我)

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4月から6月まで放送された「ガールズバンドクライ」は悩みを抱える少女5人がロックバンド・トゲナシトゲアリを結成し、世の中の不条理に立ち向かいながら自分たちの居場所を探す物語。トゲナシトゲアリのメンバー兼メイン声優はオーディション「Girl's Rock Audition」で選ばれた理名(Vo)、夕莉(G)、美怜(Dr)、凪都(Key)、朱李(B)の5人だ。トゲナシトゲアリとしてアニメの放送前からストイックにライブ活動に励み、12月14、15日には上海のバンダイナムコ上海文化センターでキャリア初となる海外での単独公演を成功させた。これ以来となるワンマン「協奏の響」では国内外から集まった約3000人に向けて、海外ライブを経てたくましく成長した姿を見せた。

夕莉(G)(撮影:冨田味我)

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意外なオープニングナンバー

朱李(B)(撮影:冨田味我)

朱李(B)(撮影:冨田味我)[拡大]

開演に先立ってライブの注意事項が日本語、中国語でアナウンスされると、メンバーの登場前にもかかわらず、場内にはオーディエンスのハイテンションな声が響き渡る。暗転したステージには休養中の美怜(Dr)と凪都(Key)を除く、理名(Vo)、夕莉(G)、朱李(B)の3人がサポートメンバーとともに登場。彼女たちを歓迎するように、オーディエンスの“バングルライト”の鮮やかな光が大きく揺れ動く。「協奏の響」の幕開けを飾ったのはアニメのエンディング主題歌「誰にもなれない私だから」。これまではライブの終盤を彩ってきたこの曲が1発目に届けられると、会場はたちまちシリアスなムードで満たされた。「始まってるよー!」と言う理名の開幕宣言をきっかけに、フロアはスモークに包まれ、ステージ上の透過スクリーンは真っ赤に染まり、1stシングルの表題曲「名もなき何もかも」へ。赤や青のレーザー光が忙しなく飛び交う中、彼女たちの衝動ほとばしるアンサンブルがライブの盛り上がりを加速させた。

「トゲナシトゲアリ 4th ONE-MAN LIVE “協奏の響”」の様子。(撮影:冨田味我)

「トゲナシトゲアリ 4th ONE-MAN LIVE “協奏の響”」の様子。(撮影:冨田味我)[拡大]

続いて「無知のち私」や「理想的パラドクスとは」などトゲトゲらしいアグレッシブなロックチューンが放たれて、フロアの熱気はぐんぐん上昇。「偽りの理」では力強くもはかない理名のボーカルに夕莉と朱李の繊細な歌声が重なり、楽曲につづられている心の葛藤が色濃く表れた。

新曲は切ないバラード

理名(Vo)(撮影:冨田味我)

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初披露の新曲「吹き消した灯火」が始まると、先ほどの熱狂が嘘のように静まり返る。観客は心の痛みに寄り添うようなミディアムバラードにじっと耳を傾け、曲が終わると同時に大きな拍手を贈った。11月の3rdワンマンで初披露された「渇く、憂う」は「スベテコワシタイ」と言う理名のささやきでスタートし、どこか憂いを帯びたパフォーマンスでもファンを惹き付けた。

夕莉(G)(撮影:冨田味我)

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仁菜(CV:理名)、桃香(CV:夕莉)、すばる(CV:美怜)の3人で仮結成した劇中バンド・新川崎(仮)の楽曲「空の箱」では、理名と夕莉とともに朱李も音を重ねてエモーショナルなサウンドを作り出す。彼女たちの後ろにあるスクリーンには劇中に登場する川崎アゼリア前のシーンが浮かび上がり、オーディエンスはアニメを象徴する新川崎(仮)の路上ライブシーンを追体験しているかのようなぜいたくなひとときを過ごした。さらに、新川崎(仮)の楽曲「視界の隅 朽ちる音」もアニメの名場面とともに届けられ、力強いビートに乗せて観客が熱いコールを轟かせた。

「トゲナシトゲアリ 4th ONE-MAN LIVE “協奏の響”」の様子。(撮影:冨田味我)

「トゲナシトゲアリ 4th ONE-MAN LIVE “協奏の響”」の様子。(撮影:冨田味我)[拡大]

あまりの熱狂ぶりに驚きを見せるトゲトゲ。夕莉と朱李はうれしそうに笑顔を見せ、理名は「気付いちゃったんですよ。私は歌うためだけにライブをやってるんじゃなくて、みんなに聴いてもらうためにライブをやってるんだって。アニメから入った人もそうでない人も、私たちの応援をよろしくお願いします! 目指せ武道館!」と強い思いを語った。

豊洲PITに飛び交う祝福の声

12月22日が誕生日の朱李(B)。(撮影:冨田味我)

12月22日が誕生日の朱李(B)。(撮影:冨田味我)[拡大]

「傷つき傷つけ痛くて辛い」「サヨナラサヨナラサヨナラ」といったエモーショナルなナンバーのあとには、夕莉が上海公演を振り返る。中国語のレッスンを受けたというメンバーは中国語のコール&レスポンスをファンにレクチャーして実演し、会場の空気を和ませた。12月22日に誕生日を迎える朱李はサングラスやたすきを着けて舞台に再登場。笛を吹きながら「生誕祭2024 in 豊洲PITにお越しいただきありがとうございます!」とおどけ、3000人から祝福の声を浴びる。その後、「話足りなくて」と切り出し、大好きな埼玉西武ライオンズについて自由気ままなトークを繰り広げた。ほのぼのとしたMCとは打って変わって「空白とカタルシス」の冒頭では朱李がポニーテールを揺らしながらテクニカルなソロプレイを見せつける。パンキッシュなナンバー「声なき魚」では理名がクールなギターサウンドで会場を存分に沸かせた。そしてトゲトゲはにぎやかなサウンドと理名のロングトーンが印象的な「運命の華」で狂騒へと誘い、本編を終えた。

ラストソングは視線を交わしながら

拳を掲げて歌う理名(Vo)。(撮影:冨田味我)

拳を掲げて歌う理名(Vo)。(撮影:冨田味我)[拡大]

熱烈なアンコールに応えてステージに戻ってきたトゲトゲは、アコースティック調のバラード「蝶に結いた赤い糸」をしっとりとパフォーマンス。メロディに合わせて星を思わせる無数の光が輝きを放ち、ステージを幻想的に彩った。理名のファルセットが美しく響く「闇に溶けてく」を経て、ラストソングとして披露されたのは「運命に賭けたい論理」。メンバーはアイコンタクトを取りながら、ステージに立つ喜びを噛み締めるように音を鳴らした。今年最後のワンマンを終えた彼女たちは手を振りながらステージを去った。

左から朱李(B)、夕莉(G)。(撮影:冨田味我)

左から朱李(B)、夕莉(G)。(撮影:冨田味我)[拡大]

終演後には、3月19日にトゲナシトゲアリの初ワンマンの模様を収録したライブDVD / Blu-ray「1st ONE-MAN LIVE “薄明の序奏”」がリリースされ、春に東京都内で「ガールズバンドクライ」の展示会が行われることが発表された。2月7日には神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールで5thワンマン「鳴動の刻」が、4月27日には東京・TOKYO DOME CITY HALLで「ガールズバンドクライ」製作発表から2周年を記念したライブ「『ガールズバンドクライ』2nd Anniversary LIVE」が実施される。

セットリスト

「トゲナシトゲアリ 4th ONE-MAN LIVE “協奏の響”」2024年12月20日 豊洲PIT

01. 誰にもなれない私だから
02. 名もなき何もかも
03. 無知のち私
04. 理想的パラドクスとは
05. 黎明を穿つ
06. 偽りの理
07. 吹き消した灯火
08. 渇く、憂う
09. 気鬱、白濁す
10. 空の箱
11. 視界の隅 朽ちる音
12. 傷つき傷つけ痛くて辛い
13. サヨナラサヨナラサヨナラ
14. 極私的極彩色アンサー
15. 雑踏、僕らの街
16. 爆ぜて咲く
17. 空白とカタルシス
18. 碧いif
19. 声なき魚
20. 運命の華
<アンコール>
21. 蝶に結いた赤い糸
22. 闇に溶けてく
23. 運命に賭けたい論理

公演情報

トゲナシトゲアリ 5th ONE-MAN LIVE “鳴動の刻”

2025年2月7日(金)神奈川県 パシフィコ横浜 国立大ホール

「ガールズバンドクライ」 2nd Anniversary LIVE

2025年4月27日(日)東京都 TOKYO DOME CITY HALL

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TKG @TKG91935623

#ガルクラ
ライブレポート来たぞ!!!! https://t.co/WIjggBpCAW

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