YOSHIKIが米国公衆衛生局長官と対談、メンタルヘルス支援の重要性や愛の大切さを語る

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YOSHIKIX JAPAN、THE LAST ROCKSTARS)がアメリカの公衆衛生局長官と対談を実施。誹謗中傷や自身の父親の自殺、メンタルヘルスの支援、人間の愛の重要さを語り、代表曲「Forever Love」をピアノ演奏した。

YOSHIKIとは?

X JAPANおよびTHE LAST ROCKSTARSのリーダー、ドラムとピアノを担当。ボーイズ・バンドXYのプロデューサー。音楽以外に慈善活動にも携わっており2010年に基金「Yoshiki Foundation America」を設立。最近ではウクライナおよび周辺国避難民支援したほか、遺児救済や災害支援などを積極的に行っている。また着物ブランド「YOSHIKIMONO」や、ワイン・シャンパーニュのブランド「Y by YOSHIKI」などをプロデュース。2023年7月には新たなファッションブランド「MAISON YOSHIKI PARIS」をフランスに設立し、「YOSHIKIMONO」はこのブランドの一部門となった。また日本コカ・コーラとビジネスパートナーとしてタッグを組み、清涼飲料水「リアルゴールド X」「リアルゴールド Y」を発表。2022年11月にYOSHIKI(Dr, Piano)、HYDE(Vo / L'Arc-en-Ciel、VAMPS)、SUGIZO(G / LUNA SEA、X JAPAN)、MIYAVI(G)からなるTHE LAST ROCKSTARSを結成し、2023年1、2月に東京、ニューヨーク、ロサンゼルスの3都市を回る初ツアーを行った。10月にはクラシックコンサート「YOSHIKI CLASSICAL 10TH ANNIVERSARY - World Tour with Orchestra 2023 'REQUIEM'」を東京・東京ガーデンシアター、イギリス・ロンドンのロイヤルアルバートホール、アメリカ・ロサンゼルスのドルビーシアター、そしてアメリカ・ニューヨークにあるカーネギーホールの4会場で開催。イギリスとアメリカの歴史ある3会場を制覇するのは、日本人ではYOSHIKIが初となる。

X JAPANとは?

1982年にYOSHIKI(Dr, Piano)とToshl(Vo)を中心に結成される。インディーズで絶大な人気を誇り、1989年にアルバム「BLUE BLOOD」でメジャーシーンに進出する。派手なメイクと衣装に代表される独特のスタイルが大きく注目される一方で、ハイクオリティなヘヴィメタルサウンドと確かな演奏力が高評価を獲得。攻撃的なメタルナンバーとドラマチックなバラードの双方に定評があり、ヴィジュアル系バンドの先駆者的存在としても認知されている。人気絶頂の1997年、ToshIの脱退宣言を機に解散。再結成が熱望されるも翌1998年にHIDEが急逝し復活は絶望視される。しかし2007年10月に突然活動再開を宣言し、復活第1弾となった新曲「I.V.」はハリウッド映画「SAW4」のメインテーマソングに採用された。2008年3月には復活の東京ドームライブを3日間にわたり開催。2009年5月にはSUGIZO(G)が新メンバーとして正式加入した。2010年8月には米の大型ロックフェス「ロラパルーザ」に出演し初の全米ツアーを行ったほか、日産スタジアムでの2DAYSライブも開催。2011年にはヨーロッパ、日本、南米、アジアを回るワールドツアーを、2014年10月にはアメリカ・ニューヨークのMadison Square Gardenでのワンマンライブを成功に収めた。2015年には宮城・石巻 BLUE RESISTANCEで東日本大震災の復興支援チャリティライブを行い、2800万円を超える寄付金を集めた。2017年3月にイギリス・The SSE Arena, Wembley公演を開催し、それと同時にドキュメンタリー映画「We Are X」を公開。5月にYOSHIKIが人工椎間板置換手術を受けたため、7月の日本国内ツアーを急遽アコースティック編成で行った。2018年9月に千葉・幕張メッセ国際展示場1~3ホールでワンマンライブ「X JAPAN Live 日本公演 2018~紅に染まった夜~ Makuhari Messe 3Days」を開催。3日目公演では台風の影響により“無観客ライブ”を敢行し、世界に向けてその模様を生中継した。

YOSHIKI、Dr.ビベク・マーシーの対談の様子。

YOSHIKI、Dr.ビベク・マーシーの対談の様子。

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Dr.ビベク・マーシー、YOSHIKI。

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アメリカ公衆衛生局長官のDr.ビベク・マーシーとの対談テーマは「社会的つながりの促進とメンタルヘルスの支援」。米国のトップドクターであるドクターマーシーは「孤独感と孤立感に起因するメンタルヘルスの支援」を最優先課題として、さまざまな公衆衛生問題に取り組んでいる。近年ではSNSの影響もあり、若者が疎外感や孤独感を感じる状態が増え、世界的な社会問題になっていることにも警鐘を鳴らしている。一方でYOSHIKIは2021年に音楽関係者のメンタルケア支援に10万ドルの寄付を行うなどの活動を行ってきた。今回はYOSHIKIが事前に受けた対談のオファーを快諾し、ドクターマーシーが初来日して対談が実施される運びとなった。

YOSHIKI、Dr.ビベク・マーシーの対談の様子。

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対談ではテーマの通り、メンタルヘルスに関する経験や、若者の問題についての議論が展開された。YOSHIKIは父親が自ら命を絶ってしまったという幼少期の経験などに触れつつ、「他人を助けることが、自分自身の助けにもなる」と支援活動の重要性について語り、それを公言することが支援の輪を広げることにつながるという持論を述べた。またソーシャルメディア、AIとの付き合い方についても話し合いが行われ、YOSHIKIは自身のSNSでの経験を共有。ドクターマーシーは若者がネガティブなニュースから受ける影響について言及し、テクノロジーに触れない時間を増やすことの重要性を強調した。YOSHIKIはSNSにおける明暗の両面を述べており、誹謗中傷がある一方で、応援の声が支えになったことを語った。

YOSHIKI、Dr.ビベク・マーシー。

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Dr.ビベク・マーシー、YOSHIKI。

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また対談の終盤には人間関係や愛についての話題へ。ドクターマーシーが末期患者のエピソードに触れ、「人生の終わりが近い人ほど、お金や物の話ではなく、人間関係の話をします。人生で最も大事なことは愛なのです」と発言すると、YOSHIKIは「Forever Love」をピアノで演奏。ドクターマーシーはその演奏に感銘を受け、YOSHIKIを「ヒーラー」と称賛した。

YOSHIKI、Dr.ビベク・マーシーの対談の様子。

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最後に、ドクターマーシーは「希望について話したい。YOSHIKIに希望を与えるものは?」と質問。YOSHIKIは「とにかくあらゆる瞬間に感謝しています。今この世界に生きているというだけで、すでに恵まれている。何度も言いますが、愛こそが大事だなと感じています。AIの話題が多い中でも、人間のすごさ、愛のすごさを証明していきたい。義務ではないですが、自分の行動がなんらかの影響を与えることができるのなら、可能な限り力を使おうと思います。世界がよりよい場所になれれば」と答え、「不可能はない。なんだって可能だと思う」というYOSHIKIの座右の銘で対談を締めくくった。

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