FABLED NUMBER、27曲で余すことなく魅力届けたツアーファイナル

FABLED NUMBERが6月30日に東京・TSUTAYA O-WESTで全国ツアー「FABLED NUMBER presents 1st full album『ILLUMINATE Tour 2017』」の最終公演を開催した。

これは2月にフルアルバム「ILLUMINATE」でメジャーデビューを果たしたFABLED NUMBERが、同月から行っていたツアー。最終公演はワンマンライブとして行われ、ダブルアンコールまで全27曲、最新作から昔のナンバーまでバンドのこれまでを堪能できるセットリストでライブを展開した。

N'Eita（Vo, G）の「まずは皆さん、一番大きな声を出してもらっていいですか！」という呼びかけからツアーファイナルは「AAO」で朗らかに幕を開け、場内は早速オーディエンスによる合唱で包まれる。「AAO」から「Don't let me go」までの5曲はバンドのハッピーな部分を見せるべくセットリストを組んだとのことで、Eita、N'Taichi（B, Cho）、Chii,pucchi（Key, Perc）、Ikki-Rodriguez（Programing, Sampler）、Mako-Albert（G）、Mr,Donuld Betch（Dr）の6人は自らも楽しそうに演奏しながら、オーディエンスのテンションを引き上げていった。

「フェスだったらハッピーな部分だけを見せることもあるけど、FABLED NUMBERにはいろんな面があるんですよ。今日は余すことなく全部やるんで、お前たちも全力でついてきてください！」とEitaが声を上げると、彼らはその言葉通りエッジィなダンスチューン「World Joke」やメンバーの美しいコーラスワークが響く「オーケストラック」など、タイプの異なるナンバーで観客にアプローチしていく。中盤では「Let You Cry, Let You Fly」や「Dancer In The War」といったアッパーチューンが数多く披露され、クラウドサーファーが出現するなどフロアは大熱狂を見せる。さらにIkkiがサンプラーを用いてEitaいわく“パーティーピーポーな音”でオーディエンスを盛り上げるシーンも。最初はノリノリだったEitaがその後我に返り「それメーカーの人が作ったプリセットやろ。人の力借りて盛り上げるのやめよ」とIkkiにツッコミを入れると、場内に笑いが起こった。

「Move」を皮切りに、「The night lets us dance,dance,dance」や「Two」といったライブアンセムが次々と連投され、フロアの熱気はさらに上昇。また曲間にはスポットライトを浴びたEitaがエモーショナルにギターを弾き語るなど、緩急のあるパフォーマンスでオーディエンスを惹き付けた。本編終盤で彼は「お前らがほかにどんなライブを観に行くかわからんけど、誰よりもお前らに感謝してるのは俺たちやと思う。お前たち引っ張って、もっともっと大きいステージに立って、クソほど面白いことやってやろうと思ってます。これからも一生懸命歌って、心からカッコいいと思うことをみんなと一緒にやっていこうと思います」と感謝と展望を語る。そして6人はより一層熱いパフォーマンスで「The Lights」「YES」を届け、ステージを降りた。

ダブルアンコールではEitaがギターを爪弾く中、Taichiが隣で自由に自身の思いをしゃべり始める和やかなシーンを挟みつつも、改めてスポットライトを浴びたEitaが「キライな君はもういない」を1人でパフォーマンスする。続く「You and I drift to our odd life」からはほかのメンバーも演奏に参加。彼らはラストナンバー「Even if the world is over」で力強く温かなサウンドを披露し、ツアーを締めくくった。