ヤッホーみんな! 僕、キニナル君。音楽愛する大学生♪ 将来の夢は音楽でごはんを食べていくことだよ。でも、正直わからないことばかり。だからこの連載を通して、僕が気になった音楽にまつわるさまざまな疑問を専門家の人たちに聞きに行くよ。
前回、鈴木竜馬さんが「メジャーの強みはプロモーション力だ」って言ってたけど、今ってSNSを使って誰でも発信できる時代だと思うんだ。実際TikTokから有名になったアーティストもたくさんいるよね。それでもメジャーで活動するメリットってなんだろう……? 気になって夜も眠れなくなったので、2010年に
取材・
フェニックスのように舞い戻る
──バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHIの3度目のメジャーデビュー、おめでとうございます!!(参照:バンもん!再々メジャーデビューシングルにQ-MHz、清竜人が楽曲提供)
ありがとうございます! うれしい~。
──3回もメジャーデビューを経験するって珍しいですよね。
ふふふ。神聖かまってちゃんも入れると4回(笑)。なかなかレアなケースだよね。フェニックスのように「また復活するの? しぶといね」みたいな感じで楽しんでもらえたらなって(笑)。
──1回目は2012年にワーナーミュージック・ジャパン内のunBORDE、次に2016年にポニーキャニオン、そして今回はテイチクエンタテインメント内のインペリアルレコードからメジャーデビューするんですよね。
今回はそれと私たちのプライベートレーベルのNAKAYOSHI RECORDSと、JOYSOUNDさんにも応援いただく三つ巴スタイルで。
──どういう経緯でそうなったんですか?
以前バンもん!がLINDBERGさんの「もっと愛しあいましょ」をカバーしたんだけど、LINDBERGさんが所属されていたというのもあって、カバー音源をテイチクの方が聴いて「一緒にやってみよう」って思ってくださったらしくて。そこにテイチクさんの親会社で、JOYSOUNDを手がけるエクシングさんも加わることになったみたい。まだ具体的なことは決まってないんだけど、老舗音楽レーベルと通信カラオケのJOYSOUNDさんという、強みにしている分野が違うパートナーと手を組むことでいろいろなコラボをやっていきたいと思ってるよ。
メジャーのメリットとデメリット
──バンもん!はこうしてまたメジャーに舞い戻るわけですけど、ずばりメジャーで活動するメリットってなんですか?
具体的な話をすると、アニメ作品のDVDを多く出しているようなメーカーさんから作品を出すならアニメのタイアップが取りやすい。ただ私の話をすると、神聖かまってちゃんのアニメタイアップは原作者さんが私たちのグループを好きでいてくれたことがきっかけだったりもしたよ(笑)。
──「進撃の巨人 The Final Season」のオープニング主題歌「僕の戦争」ですね! 僕、あの曲大好きです!
ありがとう(笑)。全アーティストがタイアップを獲得できるわけじゃないけど、タイアップの取りやすさはメジャーならではなんじゃないかな。あとメジャーに所属していることで作家さんからの信用度が増して、「どこどこのレーベル所属なら安心して楽曲提供できる」っていうのもあると思う。
──要はハクが付くってことですね!
ポニーキャニオン時代は同じレーベルというつながりでGLAYのHISASHIさんに楽曲提供とプロデュースをしていただいたことがあって。インディーでも頼むことはできるけど、初めましての方にお願いする場合はメジャーレーベルにいたほうが受けてくれる可能性は高くなるんじゃないかな。
──逆にメジャーで活動することのデメリットってなんですか?
よくも悪くも、売り出し方のノウハウがメジャーレーベルさんにはある。もちろん担当さんによっても違うけど、そことぶつかることが過去にはあったかな。メンバーもメジャーレーベルの担当さんもお互いバンもん!を売り出そうとがんばってはいるんだけど、その方向性が違って一枚岩になれなかったというか。
──関わる人が増えるからこそ出てくる問題ですね……。
バンもん!はセルフプロデュースでやっているから、どうしても自分たちの我を押し通さないとよさが出ないときがあって。お仕事をご一緒する方にうちらのコンセプトをあまり理解してもらえてないと感じたこともあったし。もんスター(バンもん!ファンの呼称)のことはメンバーが一番よくわかっているという自負があるので、「これはグループにとってプラスにならないんじゃないか」と感じることもあったんだよね。
──難しい……。そこの相性は大事ですね。レーベルごとのカラーもめちゃくちゃありそう。
担当さんとの相性もレーベルのカラーもすごく大事。「任せるところは任せて自分たちは音楽にだけ集中する」というやり方が性に合ってるアーティストもいるとは思うんだけどね。
──あのー、聞きにくいんですけど、テイチクさんとの相性は大丈夫ですか……?
もちろん! 昔はアイドルと言えば10代後半から20代前半の青春期に活動して卒業するケースが多かったけど、今では結婚して出産しても活動されてるアイドルさんもいるでしょ? バンもん!も今のメンバーになって10年が経って、青春期だけじゃなくて“生涯アイドル”として活動したいと思ってるから、そういう意味で老若男女さまざまなアーティストさんが長きにわたって所属しているテイチクさんはピッタリ。メジャーデビューするメリットとデメリットって両方あるけど、今回はメリットしか感じてなくて、「こんなにハッピーでいいのかな」と思ってるところ(笑)。
それでもメジャーを選ぶ理由
──みさこさんはアイドルとバンドの両方で活動してますけど、活動するジャンルでの違いってあります?
基本的にバンドでリリイベをやっている人は少ない。そこはけっこう大きな違いかも。バンドだとメンバーがCD屋さんに挨拶はするけど、直接店頭に立って売る日はあまりないんじゃないかな。逆にアイドルはリリース期間中はほぼ毎日どこかしらでキャンペーンをやっていたりするからね。
──そういうキャンペーンって、インディーとメジャーで何か違いがあるんですか?
内容は一緒でも、規模が違ってくるよ。例えばポニキャン時代はポニキャンさんの持っているスタジオでリリイベをすることもかなり多かったし。あとはラジオ出演とかも、メジャーレーベルさんは関わりのあるラジオ局さんの数が圧倒的に違う。テレビもそうだと思うけど。
──前回、鈴木竜馬さんが「メジャーの強みはプロモーション力だ」っておっしゃっていたんですけど、まさにそういうことですね!
そうだね。ただバンもん!の話をすると、自己プロデュースが得意なメンバーがそろっているので、ラジオに出演したからお客さんがすごい増えたかと言うとそうでもなくて。それよりもSNSで知ってくれる方のほうが多いっていう体感かなあ。
──そうそう、それが気になっていて。今の時代ってSNSを使って自分たちで発信できると思うんですけど、それでもメジャーを選んだ理由ってなんですか?
メジャー時代にメンバーの中でも一番つらい思いを伝えていたもも(大桃子サンライズ)が「もう1回メジャーでやりたい」って言ったのが大きかったかな。「バンもん!がバンもん!らしくいられて、さらに知ってくれる人が多くなるような機会を作れるならぜひメジャーでやりたいけど、それはすごく難しいと思う」っていう話をしている中、テイチクさんとJOYSOUNDさんとお取り組みをする機会をいただいて、露出の仕方とかも相談に乗ってくれそうだし、逆にうちらも全力で応えたいと思って。メジャーレーベルに所属しているほうがバンもん!のことを知ってもらう機会は確実に増えるので、「ももが悲しまないならいいよ」ってメンバーやスタッフさんとも話をして、それで今回のメジャーデビューを決めたよ。
──めちゃくちゃメンバー思い……! SNSを使って自分たちで発信できるけど、メジャーレーベルと組むことによってさらに相乗効果を期待できるってことですね!
うん、そういうこと! 私、10年くらい前にカロリーメイトにプレーン味が出てびっくりしたことがあって。歴史のある商品で既存の味だけで十分やっていけると思うのに「今プレーンを出すの!?」って。テイチクさんも歴史のある企業だけど新しいことにチャレンジする姿勢も持っているので、今後がすごく楽しみ!
メジャーデビューに必要なものは、まさかの……
みさこ(神聖かまってちゃん/バンもん!) @SKCmisako
どうも、メジャーデビュー4回する女です😉☆ #キニナル君 に取材していただいたよ!
あと、最後の方にぬるっとバンもん!新譜から、私たちからもんスターたちへのプレゼントとして歌詞を書いた曲のこととかも一瞬お話ししてます! https://t.co/MciypYcQCe