「ICEx 3rd Anniversary Concert 2026"ICEx School"」は2023年3月31日に結成されたICExの3周年を記念したワンマンライブ。公演の模様はU-NEXTで独占生中継され、4月5日23:59まで見逃し配信が行われている。本稿では、ICEx史上最大規模となった本公演の模様をレポートする。
8人の転校生、青春の幕開け
照明が落ちた空間に浮かび上がったのは、巨大モニタに映し出された学校の校舎の風景。超特急のハルによるナレーションが“8人の転校生”の到来を告げると、1階の客席扉が開き、スクールバッグを携えた制服姿のメンバーが現れる。会場に集ったおよそ5000人のCOOLer(ICExファンの呼称)は一瞬にして彼らの“クラスメイト”となり、学園ドラマの幕が上がった。
“転校生”であるICExは、他己紹介ソング「We’re ICEx!」で華々しく登場。甘いセリフを交えてそれぞれの個性をアピールしつつ、そのまま教室へと足を踏み入れる。曲中、自身を「龍ちゃん」と呼んで観客を沸かせた山本龍人は、のちのMCで「これを恥ずかしいと感じるのは思春期だからだと思います」とはにかみ、そのフレッシュな振る舞いで、学生としてのリアリティを増幅させた。
1時間目は数学の授業。ここで披露された「インストール」では、横一列に並んだ教室の机にメンバーが着席した状態からスタート。ノートやペンを使ったり、椅子や机の上に立ち上がったり、机を動かしてフォーメーションチェンジをしたりと、学校生活を象徴する小道具を存分に活用したパフォーマンスを展開する。続く2時間目の英語の授業では、「Maniacs」の2番が英語歌詞で歌われ、英語が堪能な筒井俊旭による「りっくん is beautiful」「龍ちゃん is cute」「はくと is kind」「旺ちゃん is sexy」といった、メンバーそれぞれの魅力を英語で形容したコール&レスポンスが教室に響き渡った。
放課後のチャイムを合図に、次は掃除の時間へ。メンバーはバケツやほうき、ちりとりなどの用具を手にし、「ダイ キ ライ」のビートに合わせて軽やかなパフォーマンスを披露する。現役高校生である竹野世梛は、2つの黒板消しをシンバルのように“鳴らし”たり、ほうきをスタンドマイクに見立てて熱唱したりと、等身大のやんちゃな姿を見せた。
放課後カラオケで「超えアバ」「好き滅」
掃除を終え、学校を飛び出したICEx。彼らが向かった先はカラオケボックスだった。デンモクを手にした筒井がセットしたのは、超特急の人気曲「超えてアバンチュール」。思いがけないカバーステージの幕開けに会場のボルテージは急上昇し、その熱気に応えるように、メンバーは先輩へのリスペクトを感じさせるキレのあるダンスを披露する。マイクを握った八神遼介がタカシ、千田波空斗がシューヤのパートを伸びやかに歌い上げる傍らで、リョウガ役の筒井は持ち前の身体能力の高さを生かしてコミカルな振付も全力で踊りきり、決死の変顔もためらうことなくやりとげる。そんな筒井は終盤にはメインステージから勢いよく降りて客席の通路を全力疾走。観客を巻き込んだ怒涛のヘッドバンギングの波を牽引し、圧倒的な存在感で大役をまっとうした。
“超えアバ”の熱狂的なステージを終えたメンバーは、息つく間もなくM!LKの「好きすぎて滅!」を続けてカバーする。阿久根温世が佐野勇斗、八神が山中柔太朗、中村旺太郎が曽野舜太と、それぞれ自身が敬愛する先輩のパートを歌い継ぎつつ、割れんばかりの歓声をかき消すほどの熱量でパフォーマンス。8人はスタンドマイクを相棒に、先輩たちへのリスペクトを体現してみせた。この連続するサプライズ選曲にCOOLerも大いに沸き立ち、楽曲内のメンバー名が登場するコール部分を瞬時にICExメンバーの名前にアレンジして彼らのパフォーマンスに呼応。ICExと、3年の月日をともにしたファンたちの対応力、団結力、絆が、会場にすさまじい一体感を醸成した。
筒井、山本、竹野、八神の年下組による「Give Me!」、志賀、中村、阿久根、千田による「Our Story」のユニットパフォーマンスを経て8人は帰路につくも、帰宅した竹野が、教室にスマートフォンを忘れたことに気付く。そんな竹野の提案から、メンバーは全員で夜の学校に潜入することに。私服姿の彼らは、手にした懐中電灯の光を操りながら「Cyber Groovin’」を投下し、続く「Under Water」で妖しく不穏な空気に身を沈める。「ロボハ」ではクマや恐竜、うさぎ、電車のかわいらしい着ぐるみたちが突如登場し、幻想的な世界観からポップな世界観へと鮮やかにワープ。全員で着ぐるみたちと歌い踊ったあと、竹野は無事に忘れ物を回収し、長い夜は幕を閉じた。
ランウェイも体育大会も競合集う
季節が巡り、文化祭シーズンへと時が流れる。中村、阿久根、筒井、山本は“出し物”として執事喫茶の店員に扮し、胸キュン演出を展開しながら「CANDY」をパフォーマンス。続いて披露した「青と白」では、アコースティックギターを弾き語りする志賀の音色に、千田と八神が伸びやかな歌声を重ねた。デビュー初期に着用していたアイスブルーの衣装を身にまとっての“ミスターコンテスト”では、メンバーが1階の客席間の通路を盛大なランウェイに見立てて堂々たるウォーキングを披露。ランウェイショーの観衆となったCOOLerは、堂々と闊歩するメンバーに熱い視線を送り、強豪ぞろいのコンテストの行方を見守った。
文化祭のあとはスポーツ大会の場面へ移行し、ライバル校・灼熱高校との熱戦が描かれた。8人は赤と青のレーザーが縦横無尽に駆け巡る体育館を模したステージで、「Miracles」や「理想郷」「ALPHA」「ビリミ」のメドレーを通してダンスバトルを展開。中村と山本の対になるようなソロダンスや、筒井のアクロバットをはじめとした攻めのパフォーマンスで攻勢を掛ける場面もあったが、相手の勢いに押されて次第に劣勢に陥ってしまう。「このままじゃ勝てない」と奮起した山本が応援を求めると、COOLerはメンバーの名前を呼んで彼らに力を授ける。「CARNIVAL」でタオルを振り回して場内を鼓舞するICExと、それに呼応するようにペンライトを大きく振るCOOLer。双方の熱意が実を結び、最後は「Da-Da-Da」でボーカル、ラップ、ダンスのスキルを存分に発揮し、見事勝利を収めて本編のクライマックスを飾った。
ライブを通して学校生活を色とりどりに再現し、曲間のMCでも自身の学生時代を振り返るなど、観客を巻き込みながら全編で「学生時代の青春」を体現してみせたICEx。本編ラストには、3月14日にリリースされたばかりの“青春共鳴ソング”「Glory Days」を歌唱しフィナーレを飾る。メンバーカラーのスポットライトにそれぞれが照らされながら、かけがえのない青春のきらめきを映し出したようなみずみずしい歌声を届けた。この曲を歌い終えた彼らは、「帰ろっか!」「明日遅刻するなよー」と口々に声を掛け合い、スクールバッグを背負ってステージから帰路についた。
ICEx、COOLerと過ごす青春の日々
アンコールは、客席のあらゆるエリアからメンバーが飛び出す「BOOM BOOM BOOM」で幕開け。COOLerのすぐそばでにぎやかな掛け合いを交わしたあと、メインステージに戻った8人は、グループ史上最大規模となったこの日のライブへの並々ならぬ思いを振り返った。
MCでは、メンバーがそれぞれの言葉で率直な思いを語っていく。発表当日からこの日が待ち遠しかったと笑顔を見せた八神、「アイドル人生の中で一番大きな会場で、一番大きな思い出ができた」と喜ぶ中村、この日が10代最後のライブであり「ICExに賭けてた」と熱い胸の内を明かした筒井、「ICExを見つけてくれてありがとう」と笑顔で感謝した千田。竹野は「成長するICExをこれからも応援してほしい。絶対に幸せにするのでついてきてほしいです」と頼もしくコメントする。また阿久根は、EBiDANの先輩たちがたどってきたパシフィコ横浜のステージを踏んだ感慨を述べつつ、「ドーム、国立競技場、絶対に行くので」と力強く宣誓した。
「このライブがターニングポイントになる」と語った山本は、ICExの結成とともに高校生になり、今年3月に高校を卒業する自身とグループの歩みを重ね合わせつつ、「この業界にいながら高校生活を送ってると、心のどこかで『自分は1人ぼっちなんじゃないか』と孤独を感じることがあったんです。けど、その気持ちをいつも埋めてくれたのがここにいるICExのメンバーのみんなでした」「メンバーのみんなとCOOLer。みんなと過ごした日々が一番の青春でした」と目を潤ませながら3年間を振り返る。最後に挨拶したのは最年長の志賀。3階席までCOOLerでいっぱいのパシフィコ横浜を一望したのち、「僕の日常の中で、COOLerのみんながいい意味で“当たり前”になってきてる」「今こうやって一緒にライブの時間を共有できてるのも、僕にとって人生で一番幸せです」と、彼らしいひょうひょうとしながらも温かな語り口で述べ、会場を優しい空気に包み込んだ。
ICExは結成記念日を迎える3月31日、「ICEx After School」と題した3周年公演の開催を控える。さらに今回の公演にて、7月1日に2ndアルバム「FRESH!!」のリリース、そして、本作を携えた過去最大規模のツアー「ICEx Fourth Concert Tour 2026 "FRESHest!!"」の実施を発表。ツアーのファイナル公演は、グループ史上最大規模である東京・東京国際フォーラム ホールAにて行われる。
【全文】最後のメンバー挨拶&セトリ
கவி தா🇮🇳 @kavitha129
@natalie_mu ICExワンマンライブレポート🔥
「超えアバ」「好き滅」カバーまで青春全開で駆け抜けたステージ✨
最後の挨拶&セトリも胸熱で、まさに“青春は終わらない”を体現してたね🎤
#ICEx