THE RAMPAGE RIKUの「音楽大陸」 Vol.1(前編) [バックナンバー]
ストイックなアイドル・小田さくら&加賀楓との邂逅
モーニング娘。'20の2人が目指す完璧なアイドル像
2020年11月13日 11:00 94
BLUE ENCOUNTからもらった歌のヒント、K-POPの魅力
RIKU 加賀さんのルーツも聞かせてください。
加賀 私はバンドがすごく好きで、特に
RIKU なるほど、なるほど。ちなみにダンスのルーツはありますか?
加賀 私はもともとハロプロ研修生として
RIKU K-POPアーティストってすごくスリムなのにパワフルなダンスができてすごいですよね。そして頭もガンガン振るのに髪型が全然崩れない(笑)。
加賀 確かに!
RIKU 僕は絶対こうなるんですよ(分けた前髪を顔の中心に持っていく)。
小田 わかります(笑)。K-POPの方たちは汗もかいていないんじゃないかっていうぐらい本当に涼しい顔して踊っていますよね。
RIKU そうそう。すごいですよね。対談に先駆けて加賀さんがオススメしてくれた
加賀 イントロで「この曲はなんなんだ……?」と思って聴き始めたら最後、もうすごくハマっちゃって。自分の中でのヒットソングになってしまって、1週間ぐらいずっと1曲をリピートしていました。ぜひこの感覚をRIKUさんにも味わってもらいたいなと思ってオススメさせていただきました。
絶対にあきらめない“ミス・ストイック”
RIKU 僕らの共通点は歌って踊るところ、そしてステージで100%以上のものを出そうと全力なところだと思うんですが、最高のパフォーマンスをファンに見せるために努力していることはありますか?
小田 どんな壁にぶつかってもあきらめないことと、成長し続けようとすることですかね。1つ壁にぶつかったらそこから脱するまでやり続ける。例えば歌を歌ってちょっとでも気に入らない箇所があったら何度も何度も歌い直しちゃうんです。これはレコーディングとかでなく、ただなんとなく歌っただけでも。人に指摘されて気付いたんですけど、鼻歌でもそれをしているみたいで。歌うことは楽しいけれど、大好きだからこそ常に自分のベストの形で歌えないと嫌なんですよね。
RIKU 歌への執着がすごいんですね。
小田 私、「モーニング娘。11期メンバー『スッピン歌姫』オーディション」というオーディションでモーニング娘。に入ったんですけど、そのときにアップされた動画のコメントに「歌えるだけの子」って書かれてるのを見つけて。
RIKU え!? そんなこと言うのは誰なんですか? 出てこい!
小田 (笑)。でもそれのおかげでかわいくなろうといろいろ努力をしたし、しゃべり方や身振り手振り、表情も研究したんです。歌えるだけじゃなくてなんでもできるようになりたくて、家に大きな姿見を買ってダンスもいっぱい練習したんですよね。上手じゃなくてもきれいでありたかった。ステージに立つならば、私が今できる最大限のことをきっちりやらないと観ていただく方に失礼だと思ったので、絶対に手は抜かないぞとがんばりました。
RIKU 素晴らしい……! やっぱりすごくストイックですね。ミス・ストイックですよ。
小田 いやいや、全然ですよ。まだまだ怠け者だなと自分では思っています。
RIKU 僕もステージでは一番いい姿を見せなければと思っていますが、自分で好きに歌っているときは多少変でも歌い直したりしないですもん。たまには楽もしてくださいね(笑)。
加賀 私は逆で壁にぶつかったら一度現実逃避するんです。自分を客観視するために。一旦その壁を乗り越えるのはあきらめてほかのことをがんばって、何日か経ってからもう一度壁と向き合うと「あ、あのときにはこう考えていたけれど、今改めて向き合ってみたらこういう見方もあるのか」と思える。そうなれたらその壁を越えられたなと自分で納得しすることができて。実際に乗り越えられたのかはわからないんですけど、視点を変えてみることで自分がその壁に対してやらなきゃいけないことも変わっていくので、一度離れてみるようにしていますね。
RIKU 現実逃避という言葉にしてしまうとネガティブに聞こえてしまうかもしれないけれど、僕もそうやって一度リセットすることはいいなと思っていて。制作でうまくいかないときは家で自由にピアノ弾き語りをしてリセットするようにしています。そうすると「よし、またやってみよう」と気合いが入る。だから加賀さんの気持ちがすごくよくわかります。
突然訪れたスランプをどう乗り切ったのか
小田 私、さっき壁にぶつかってもあきらめないでやり続けるって話しましたけど、去年初めてスランプになったんです。歌うことが好きだし、自分の声も好きだから、これまでずっと自分の歌に不満がなく過ごしてきたんですよ。もちろん人から「もっとこうしたほうがいいよ」と指摘されて練習して改善していったこともあるんですけど、最初からずっと自分の歌が好きだった。でも声の出し方がよくなかったみたいで、ちょっとずつ喉に溜まってきた疲労が爆発して急に高音が思うように出なくなって。そのときにやっていたツアーで同じ曲の同じフレーズで何度も失敗したら、もうそのフレーズに近付くごとに鼓動が速くなって肩が上がって息が荒くなるようになってしまったんです。それで初めてもう歌いたくないと思って。
RIKU そんなことがあったんですね。
小田 はい。でも今の私が最低な状態なのであれば、もう上がるしかないんだから、がんばろうとしてる私って偉いと自分に言い聞かせてなんとか乗り切って。今はもうだいぶ克服して、スランプだった当時は出なかったC♯の音も出せるようになってきましたね。そこから脱出するのに1年近くかかっちゃいました。でもまだ百発百中で自分が出したい声を出せるわけでわけではないので、自分を鼓舞してあきらめずにやっていきたいと思っています。
RIKU 1年もかかったなんて相当つらかったでしょうね。でもそうやってダメだった時期も知ったうえで成長していったほうが絶対いいと僕は思います。
小田 そう、私はずっと負け知らずだったんですよ。自分の中では。いつだって「私の歌って最高!」って思ってた。RIKUさんが言うように、失敗があったからこそ自分の経験をもとに後輩にアドバイスもできるようになったし、つらかったけれど必要だった時期だったのかなと思っています。
RIKU 僕は負け知らずどころか、自分の中ではずっと負け続けてるんですよ。自分の理想に追いつけなくて、地面にのめり込むんじゃないかっていうぐらい落ち込むんです。でもファンの皆さんは自分のそんな姿を観にライブに来るわけじゃないからなんとかがんばる。でも本当の自分とのギャップに葛藤したり、皆さんに嘘をついていることになるんじゃないかと悩んだり、メンタル的に負のスパイラルに飲み込まれるときもありますね。でも今小田さんから聞いた「最低だったら上がるしかないじゃん」っていう考え方はポジティブになれていいなと思いました。その必勝法を使って僕も勝ちにいきたいです!
小田 でもそうやって問題に正面から向き合えることが偉いんですよ。RIKUさんは偉い。
RIKU ありがとうございます。励みになります。
※対談の続きは11月27日(金)公開の「音楽大陸」Vol.1後編でお楽しみいただけます。
モーニング娘。'20
テレビ番組「ASAYAN」でのオーディション企画「シャ乱Qロックヴォーカリストオーディション」に落選した女性5人により、1997年秋に結成されたアイドルグループ。1998年1月にシングル「モーニングコーヒー」でメジャーデビューし、2ndシングル「サマーナイトタウン」以降はメンバーの増減を繰り返していく。同年9月発売の3rdシングル「抱いてHOLD ON ME!」は初のオリコン週間ランキング1位を獲得。同年末には「NHK紅白歌合戦」に初出場を果たす。1999年9月発売の7thシングル「LOVEマシーン」は初のミリオンヒットを記録した。2014年1月にアーティスト名を「モーニング娘。」から「モーニング娘。'14」に改名し、以降は毎年元日にアーティスト名をアップデートしている。2019年6月より譜久村聖、生田衣梨奈、石田亜佑美、佐藤優樹、小田さくら、野中美希、牧野真莉愛、羽賀朱音、加賀楓、横山玲奈、森戸知沙希、北川莉央、岡村ほまれ、山崎愛生の14人で活動中。2020年12月16日に両A面シングル「純情エビデンス / ギューされたいだけなのに」をリリースする。
※山崎愛生の「崎」はたつさきが正式表記。
モーニング娘。’20|ハロー!プロジェクト オフィシャルサイト
RIKU(リク)
1994年8月10日生まれ。
@_riku_r.m.p.g_ldh・Instagram photo and videos
RIKUさんの近況
THE RAMPAGEとしては、11月に入ってから楽曲の制作、LDHコンテンツの番組収録、そして各メンバーそれぞれの個人の仕事もあり、順調に忙しい毎日を過ごさせていただいています。
最近、自宅での食事に力を入れております。
家焼肉、家鍋、先日は手巻き寿司をしました。
あとは鬼滅の刃の映画を3回見まして、毎回号泣して目がパンパンになりました。
キックボクシングもトレーニングの一環として相変わらずやっていて、ミット打ちでの追込みももちろんですが、スパーリングを通して心も鍛えています。
そして最近よく聴いているオススメの1曲は、LiSAさんの「炎」です。
鬼滅の刃に出てくる煉獄というキャラクターのように、強くて逞しい、自分の事よりも周りを大切にできる強い男になりたいと思い奮い立たせてくれる楽曲だったのでオススメです。
この感覚は男目線過ぎる、もっと言うと僕目線過ぎるので、女性目線だとどんな風に受け取るのか気になりますね。
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