THE RAMPAGE RIKUの「音楽大陸」 Vol.13(後編) [バックナンバー]
RIKU×古谷大和×中村太郎が「天使について」を語る
それぞれが刺激し合って生まれる9通りの舞台
2022年2月25日 13:00 34
取材・
リーダーっぽさは天性のもの
──この舞台への出演オファーを受けたときの印象を聞かせていただけますか?
RIKU LDHのスタッフから熱烈なオファーを受けたんですけど、「なんで僕なんだろう?」というのが正直な印象でした。
古谷大和 なんでそう思ったの?
RIKU 去年初めて「ETERNAL」という舞台で、お芝居を経験させてもらったけど、共演者の皆さんと比べたらまだ芝居の「し」の字もわからないような状態なんですよ。それなのになんでそんなことを僕に言ってくれるんだろうみたいな。でも「ETERNAL」を観たうえで、熱いオファーをくれたと知って、それならばがんばってみようと思ったんです。ミュージカルへの挑戦はきっと本業の歌手活動にとってプラスになることしかないし、稽古を通して共演者の皆さんと一緒にミュージカルを学べるなんて、表現者としても貴重な機会だと思ったので腹をくくりました。芝居でメシを食っているお二人は、この舞台への出演が決まったときはどんな印象でしたか?
古谷 じゃあまず太郎はどう思ったの?
中村太郎 俺は「古谷大和がいるぞ」って感じで(笑)。僕らはもともと交友があったので。
古谷 ははは。
中村 失礼ながらRIKUさんのことも、THE RAMPAGEさんのことも、お名前を聞いたことがある程度だったんです。僕にとっては畑違いな作品かもと思いながら、共演者を見たら古谷大和がいてびっくり。お笑いコントの舞台かと思った。
古谷 俺はお笑い芸人じゃねえぞ(笑)。
中村 それでよくよく確認したらミュージカル作品だったので、「え、俺がミュージカル!?」っていう感じでしたね。大和くんと一緒にミュージカルをやるとは考えたこともなかったし、俺も歌をやったことがないわけではないけれど、ミュージカル俳優ではないので歌で芝居をすることはこれまであまりなかった。しかも2人きりで上演時間約100分のミュージカルをやるなんて、さすがにおののきましたよ。RIKUくんと同じで「これ、俺でいいのか?」と思いましたね。
古谷 「天使について」は、本当に内容がすごいよね。
中村 うん。RIKUくんは、俺らのことを“そっち側の人”って思ってくれてるかも知れないけれど、舞台役者の中にもいろんなジャンルの人がいて、俺らはミュージカル俳優ではないんです。音楽にもポップス、ヒップホップ、ジャズとかいろいろあるのと同じで。最初は2人芝居の約100分のミュージカル、天使たちの話、そしてキャストしかわからず、台本もない状態でのオファーだったけど、挑戦してみようと思いました。
古谷 俺も歌がメインのお仕事はそんなにしたことがなかったし、2人で20曲以上歌うミュージカルなんて、この先何十年芝居をしていても来ないかもしれない。そんなお仕事がこのタイミングでいただけてめちゃくちゃ幸せでした。超えるハードルが高すぎて見えないとも思ったんですけど、ここで断るのはとてももったいないし、期待を込めてオファーしてくれているのでそれに応えられるようにがんばろうと。実際現場はとても楽しいですし、普段はなかなかご一緒できないような人たちとの稽古は本当に勉強の日々です。最近はずっと作品のことばかりを考えていて、家でお菓子を食べる時間すらないんですよ。毎日どこかでこの作品に携わる何かをしていないと心が落ち着かない。でもそれってとても幸せなことだと思うんです。しっかりと作品と向き合う時間と環境があることは、役者冥利に尽きますね。
RIKU 家でお菓子を食べる暇もないと言っているけど、現場ではお菓子食べてるじゃん。甘いコーヒー牛乳と一緒に(笑)。
古谷 RIKUくんがくれるからでしょ(笑)。普通の稽古だと共演者がお菓子をくれるとかあんまりなくて、自分で買ってきたお菓子を隙間の時間で食べるような感じなんですよ。でも、RIKUくんはお菓子もコーヒーも差し入れしてくれる。
中村 ありがたいよねー。パンもくれるし。
RIKU めちゃくちゃ稽古のスケジュールが詰め込まれている日はゆっくりごはんも食べられないなと思って、お気に入りのパン屋さんのパンを稽古場に差し入れしたんです。
古谷 この現場でみんなが元気でいられるのは、RIKUくんのおかげですね。
──RIKUさんのホスピタリティがすごいんですね。
中村 すごいですよ。リーダーだなって思います。
RIKU えー!
中村 RIKUくんのリーダーっぽさは、天性のものだと思います。周りが勝手にこの人がリーダーなんだろうなって思っちゃうんですよ。それは今回がLDHさんの舞台だからとか、歳上だからとか、そういうことではなく。戦隊モノの赤っぽい感じというか。本人はその自覚がないかもしれないんですけど、自然な行動から「この人はリーダーだ」と思わせるものがあるんです。
絶対にコケられない
──RIKUさんは責任感が強くて、任されたからには絶対にやり遂げるという強い意志がどんなときでもありますよね。今回もそうでしたか?
RIKU LDHでミュージカルの部署が立ち上がって、昨年は「チャミ」っていう作品を上演したんですけど、今回僕が出演する「天使について」がEXILE TRIBEメンバーが参加する初めての作品なんです。HIROさんから「LDHとしてミュージカルに力を入れていきたい」という思いを聞いているので、HIROさんの顔に泥を塗らないためにもがんばりたくて。プライドは捨ててわからないことはわからないと言うようにして、プロからのアドバイスをもらいながら全力で準備をしているところなんです。
古谷 すごいね。
RIKU 共演していただく皆さんの名前を汚せないですから。皆さんのファンの方に「あの作品に出たのは失敗だったね」なんて言わせたくない。LDHやEXILE TRIBEを代表して出させていただいているわけだから、絶対にコケられないんですよ。ここで僕がコケちゃったら、きっと後輩たちの道を閉ざしてしまう。だから言い訳なんてしてらんねえぞって感じで、必死こいてやってます。
中村 大和くんは事務所の後輩のこと考えて芝居をやってます?
古谷 自分のことで精一杯だよ(笑)。そういうことを考えて臨んでくれるRIKUくんがいるだけで、この作品で失敗することはないと思える安心材料になりますよね。ここからどれだけクオリティを上げて、本番でしっかり輝けるかは僕ら次第ですけど、「全然輝けなかったね」みたいなことは断じてないと思います。そういう気持ちでRIKUくんが臨んでくれているだけで、心強いですよ。いてくれて本当によかったです。
これがある意味本当の芝居
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