スピッツ全国ツアー東京公演「お前らの根性にリスペクトだ」

スピッツが全国ツアー「Spitz JAMBOREE TOUR 2010」の東京公演を6月28日・29日にZepp Tokyoで開催。新曲をふんだんに含むセットリストを披露し、会場を埋めつくしたオーディエンスを大いに盛り上げた。

初日の6月28日は湿度が高く、開演前のフロアでスタートを楽しみに待つ観客の熱気もあいまって場内にもやが立ち込めるほど。そして定刻を5分程過ぎた頃に場内の電気が暗転すると、会場中から大きな歓声が起こり、ライブを待ちこがれたファンの興奮で包まれた。

ステージに現れたメンバーがそれぞれの立ち位置につき、1stアルバムの収録曲「海とピンク」を奏で始めると観客から絶叫が上がる。その後は「君は太陽」「ビギナー」などの最新曲から、「日なたの窓に憧れて」「スパイダー」などの懐かしい名曲まで、多彩なセットリストでオーディエンスを魅了した。

またこの日は久々のスタンディング会場でのライブとあり、序盤はメンバーも少し緊張した面持ち。草野マサムネ（Vo,G）はMCで「ホント久しぶりのスタンディングの会場なので、俺も戸惑ってるんですが」「スタンディングならではのゆるい空気がいいね」とホール会場とは異なる雰囲気を楽しんでいる様子をうかがわせた。

さらにライブが進んだ中盤では「スタンディング、懐かしいような、まだ戸惑いがあるんだけど……こういうときに言う『Are you ready?』とか『OK?』とかってうまく日本語にできないものかと思うんだけど……『いいの？』とか」と、マサムネの口も滑らかに。熱狂するフロアを見て「だいじょうぶ？」と心配しつつ「お前らの根性にリスペクトだ！ 普段使い慣れてない言葉を噛まずに言うのは大変だ（笑）」「今日は思った以上に（会場内が）暑くて気分も高揚してるんで、恥ずかしくないぜ！ TOKYO BAYの向こうまで、PACIFIC OCEANの向こうまで、together、飛ぼうぜ！」と男らしい煽りコメントを発し、オーディエンスの盛り上がりに火を点けた。

この日は全3曲のアンコールを含む、計23曲をハイテンションで演奏。約2時間のライブは興奮のうちに幕を閉じた。スピッツはこの後、7月16日の京都・京都会館第一ホールのツアーファイナルまで全国を巡回。そして「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2010」への出演や、大阪・東京・仙台3都市でのイベント開催を控えている。

なお、ライブで演奏された新曲「ビギナー」はデジタルシングルとして本日7月7日よりレコチョクにて配信開始。そのほかのサイトでは7月14日より配信スタートする。