ハナレグミ、名前のないツアー終幕「目の前とつながるのが一番楽しいぜー！」

ハナレグミのライブハウスツアー「名前のないツアー」が、昨日5月12日に神奈川・Yokohama Bay Hallで終幕した。

ハナレグミは今回のツアーでYOSSY（Key）、伊賀航（B）、菅沼雄太（Dr）というバンドメンバーを率いて全国18公演を実施。ツアーファイナルのステージに登場すると、「どうも！ なんかすごいいっぱいいるなあ」と目の上に手をかざしてニコニコしながら満員の会場を見渡し、「見た感じ、俺と同世代の方が多いと思うんですけど、今日2時間ぐらいのセットになっちゃうと思うんです。両隣、どっちになら倒れてもいいかなって、今のうちに確認しといてください」と観客を気遣って笑いを誘う。

ライブが「大安」でスタートすると、永積崇の煽りに観客は手拍子を送ったりシンガロングをしたりと、序盤から大盛り上がり。そんな客席の様子に永積は「もう休ませないからね（笑）」と笑顔を見せ、続く「旅に出ると」でYOSSY、伊賀航、菅沼雄太と共に息ぴったりの演奏でオーディエンスをさらに惹き付けていった。

4人が躍動感あふれる演奏を見せた「あいまいにあまい愛のまにまに」で、永積はビール250ml、500ml、1L、一升という4つのレベル分けを提示してファンとコール＆レスポンスを行い、会場のテンションをぐんぐんと引き上げる。彼は今回のツアーについて「こんなに多くのライブハウスを回るのは、音楽人生の中で初めて」と話し、「やっぱり目の前とつながるのが一番楽しいぜー！ ヘッドフォンだけじゃつまんないぜー！」と声を上げて会場を和ませた。

ライブ中盤では「うららかSUN」、「Crazy Love」、小沢健二「ラブリー」のカバー、「Peace Tree」が陽気な演奏によりメドレーで届けられる場面も。永積はラップも披露した「Peace Tree」を歌い終わると、打って変わってキーボードの凜とした音に乗せて杏里「オリビアを聴きながら」のカバーをハンドマイクで熱唱した。曲中にはフロア前列にいた1人の観客にマイクを向けて歌唱させたのち、メンバーと同曲をスカのリズムで届けて再度会場を盛り上げる。

沖祐市（東京スカパラダイスオーケストラ）が制作したという新曲（タイトル未定）をエモーショナルに歌い上げた永積は、持参した手紙を朗読して観客の目を釘付けにする。ライブ終盤では彼のリクエストにより、伊賀がウッドベースでウミネコの鳴き声やロシアから来た船の汽笛のモノマネを披露してから「音タイム」の演奏へ。4人は「無印良人」を熱演したのち、「明日天気になれ」でオーディエンスと長尺のコール＆レスポンスを実施し、にぎやかな空気の中ステージを降りた。

アンコールではキーボーディストのYOSSYがドラム、ドラマーの菅沼がアコースティックギターを担当。永積が「YOSSYがドラムを叩くための歌」と案内した新曲（タイトル未定）をオーディエンスの手拍子が響く中、温かな演奏で届ける。野田洋次郎（RADWIMPS）が書き下ろした「おあいこ」の演奏後には、永積のみがステージに残り、ギターを爪弾きながら「光と影」を歌唱した。この日ダブルアンコールも行った4人は「深呼吸」を披露したのち、ステージ前方で肩を組んで一礼。大きな拍手が起こる中、ライブハウスツアー「名前のないツアー」は幕を閉じた。

なおハナレグミは現在、ツアーのバンドメンバーと共に新曲のレコーディングを行っているという。ファンは今後の展開を楽しみにしておこう。

ハナレグミの次回ワンマンツアー（タイトル未定）は11月7日よりスタート。石川・金沢EIGHT HALLを皮切りに、12月6日の東京・東京国際フォーラム ホールAまで、合計8公演が予定されている。ハナレグミのオフィシャルサイトでは5月22日23:00まで、このツアーのチケット抽選先行予約を受付中。各公演のチケット一般発売は8月6日より。