夜の本気ダンス、満員の渋谷クアトロワンマンで「全員を家に持って帰りたい！」

夜の本気ダンスが東名阪ワンマンツアー「夜の本気ダンスのワンマン『G-A-SHOW！』」を1月8日に愛知・池下CLUB UPSET、11日に東京・渋谷CLUB QUATTRO、15日に大阪・梅田CLUB QUATTROで開催した。この記事では東京公演の様子をレポートする。

この日満員のファンがSEにあわせて手拍子を起こすと、まずは“MCモンスター”の異名を持つ鈴鹿秋斗（Dr）がハンドマイクでステージ前方に現れ「元気ですか！ 元気ですか！ あけましておめでとう!!」とハイテンションで叫んだ。定位置についたメンバーは米田貴紀（Vo, G）の「京都のバンド、夜の本気ダンスです！」という挨拶を合図に「WHERE?」で演奏を開始。ダンサブルなサウンドを繰り出しながら、ファンとともに声を上げてヒートアップしていく。「B!tch」では米田が艶やかな歌声を響かせ、オーディエンスを挑発するように熱いギタープレイを見せた。

鈴鹿はこの日が成人の日だということに触れ、「成人式終わってここにいる人たちは、地元のヤンキーが『2次会行こうぜウェイ！』ってなってるのが嫌でライブに来たんでしょう！ 成人式なんて楽しいのはギャル男とギャルだけですよ！」とユーモアたっぷりに話し、「成人おめでとう！」と成人を迎えたファンを祝福した。そして米田が「成人のようなまっさらな気持ちで踊りますか？」と投げかけたのち、4人はキラーチューン「By My Side」を投下。ステージには同曲のミュージックビデオに登場する獣のかぶりものをした集団が現れ、場内をさらに盛り上げた。

「こんなめでたい日に新曲やってもいいですか？ 新曲でも踊れますか!?」という米田の煽りから、バンドは新曲「Oh Yeah」を披露。その後アップチューン「LOVE CONNECTION」「Show down」「Japanese Style」が連投され、場内はさらに熱を帯びていく。米田は渋谷CLUB QUATTROでのワンマンライブについて「本当にありがとうございます！ 去年ドラマチックアラスカとフレデリックとクアトロでライブをしたときは、まさか夜の本気ダンスだけでこれだけのお客さんと踊れるなんて夢にも思ってなかった」と感無量の様子で語り、「僕は本当に普通のしょうもない高校生だったんですよ。『踊れますか？』言うてますけど……（笑）。僕は僕が好きなロックをあなたたちに伝えたいとシンプルに思っているので、よろしくお願いします！」と思いを伝えた。

米田が「ちょっと昔の曲」と説明した「Candy tune」ではステージにオレンジ色の光が差す中、ノスタルジックなアンサンブルが紡がれる。続く「You & I」では町田建人（G）による美しいギターサウンドと、米田と鈴鹿のコーラスワークが重なった。その後「Gavlillo」「Only Nineteen」「You gotta move」が続けて届けられ、さらにフロアをヒートアップさせていく。鈴鹿は「ワンマンって楽しいですね！ 皆さんは楽しいですか？ 某キュウソネコカミとかおらんでも大丈夫ですか？」と投げかけ、客席に笑いを起こした。さらに彼は「ワンマンって本当にうれしすぎて……このまま（お客さん）全員を家に持って帰りたい！」と願望を述べ、米田から「家破裂するわ」と突っ込まれていた。

終盤ではライブアンセム「fuckin' so tired」が投下され、オーディエンスはこの日一番の大歓声を上げる。米田のコール＆レスポンスから、バンドは本編最後の「戦争」を力強く演奏し、フロアを激しく揺らした。アンコールでは米田の「さっき新曲やったけど、もう1曲君たちにプレゼントしてもいいですか？」という言葉から、新曲「Feel so good」を届けられる。そしてラストナンバー「Only Seventeen」ではステージ上からカラフルな風船が飛び出し、ポップなサウンドに乗せてメンバーのコーラスワークが響き渡った。客席から大きな拍手が起こる中、鈴鹿は観客に感謝を表したのち「成人の人はこれからしんどいことがあっても、僕らのライブに来たら元気が出ると思うので遊びに来てください！ それ以外のすでにしんどい人はいつでも来てね！」と呼びかけてファンの笑いを誘った。

なお夜の本気ダンスは3月9日にビクターエンタテインメント内のレーベル・Getting Betterからメジャーデビューアルバム「DANCEABLE」をリリース。アルバムの初回限定盤には昨年9月に大阪・Shangri-Laにて行われた初のワンマンライブ「梅シャン！ONE MAN SHOW！」の映像を収めたDVDが付属する。