「ピエールフェス2015」“かなり濃いメンツ”迎え大盛況

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凛として時雨のピエール中野(Dr)が主催するライブ&DJイベント「ピエールフェス2015」が、6月7日に東京・TOKYO DOME CITY HALLにて開催された。「ピエールナイト」から「ピエールフェス」にタイトルを一新して行われた今回のイベントには、ピエール中野が所属するカオティック・スピードキング、大森靖子清 竜人25神聖かまってちゃんといったライブアクトのほか、DJとしてthe telephonesの石毛輝と岡本伸明や掟ポルシェが参加するなど個性豊かなアーティストが集結した。

ピエール中野(撮影:西槇太一)

ピエール中野(撮影:西槇太一)

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この日のトップバッターを飾ったのはピエール中野。彼はおもむろにマイクを握り、「4時6分、開演!」とイベントの始まりを声高らかに宣言すると、アイドルソングや邦楽ロックを中心としたおなじみのDJで客席のテンションを一気に引き上げていく。プレイを終えると中野は再びマイクを手にして「今日はかなり濃いメンツがそろってます。ステージも全力でいくから、みんなも全力でかかってこいや!」と観客を煽り、次の出演者である神聖かまってちゃんにバトンをつなげた。

神聖かまってちゃん(撮影:西槇太一)

神聖かまってちゃん(撮影:西槇太一)[拡大]

神聖かまってちゃんは「コンクリートの向こう側へ」で静かにライブをスタートさせたものの、序盤からの子(Vo, G)が早くもハイテンション状態に突入する。その後、バンドはキラーチューン「あるてぃめっとレイザー!」を投下して会場を狂騒の渦に巻き込んでいった。アントニオ猪木の名言「馬鹿になれ!」を観客と連呼したあとに披露した「ロックンロールは鳴り止まないっ」では、の子がステージを所狭しと激しく動き回り足を負傷。最後に彼はトランクス1枚になり「ぺんてる」を歌い上げ、「今日の出演者も客もみんな仲間だ。俺はてめえの人生に加入してやるからな!」と言い残してステージを終えた。

石毛輝と岡本伸明(the telephones)。(撮影:西槇太一)

石毛輝と岡本伸明(the telephones)。(撮影:西槇太一)[拡大]

ここでthe telephonesの石毛輝(Vo, G, Key)と岡本伸明(Key)がDJとして登場。彼らはB2BスタイルによるDJを披露した。ハウス、ヒップホップ、エレクトロニカ、ニューウェイブなど、2人はさまざまな楽曲を交互にスピン。アッパーかつスタイリッシュな楽曲を立て続けにつないでいき、会場をきらびやかな “Disco”空間に早変わりさせた。

清 竜人25(撮影:西槇太一)

清 竜人25(撮影:西槇太一)[拡大]

次のライブアクトは“一夫多妻制”アイドルユニット、清 竜人25。6人の夫人(女性メンバー)がステージ上で横並びでポーズを決める中、竜人はスポットライトを浴びながら威風堂々と登場する。1曲目の「ラブ▽ボクシング」で彼がメンバーとともに切れ味鋭いダンスパフォーマンスを披露すると、どよめきにも似た大きな歓声が巻き起こった。また、この日の会場には清 竜人25のファンも多く来場しており、メンバーカラーのペンライトを振りながら推しの夫人に声援を送っていた。彼らは、「A・B・Cじゃグッと来ない!!」や新曲の「Mr.PLAY BOY...▽」など7曲を披露。華やかなムードを会場に残してステージを後にした。

掟ポルシェ(撮影:西槇太一)

掟ポルシェ(撮影:西槇太一)[拡大]

不穏な奇声が場内に響きわたるとDJブースの下から掟ポルシェが登場。彼はハロプロ楽曲を中心にしたアイドルソングをスピンしつつ、隙あらばフロアに突入するという壮絶なパフォーマンスを展開した。女性ファンを捕まえて、ガムテープで鉄柵に縛りつけたり、自らがくわえたチクワを口移しで食べさせようとしたりと常軌を逸した行動を繰り返す。掟がフロアに降りてアクションを起こすたびに女性ファンは逃げまどい、会場は阿鼻叫喚の様相を呈した。

ピエール中野(撮影:西槇太一)

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続けて行われたのはピエール中野によるドラムソロコーナー。「まずは凛として時雨の曲に乗せてドラムを叩いてみます」と言うと、「Telecastic fake show」の音源にシンクロさせる形で見事なドラムプレイを披露。ドラムセットはステージ前方に設置されており、観客は中野の一挙手一投足を真剣に見つめていた。また彼はPerfumeの「レーザービーム」に乗せて即興でドラムを叩くという試みに挑戦。楽曲の魅力を損なうことのない、ダイナミックかつ歌心あふれるプレイに客席から感嘆の声が上がる。「Perfumeへの歪んだ愛情が伝わってますかね」と満足げに語ったのち、中野はNHK Eテレの子供番組「いないいないばぁっ!」の挿入曲「ぐるぐるどっか~ん!」や童謡「どんぐりころころ」でも同じ試みを行い、過剰なまでにテクニカルなプレイを披露して観客を笑わせた。

カオティック・スピードキング(撮影:西槇太一)

カオティック・スピードキング(撮影:西槇太一)[拡大]

中野のドラムソロコーナーが終わるとステージには井澤惇(B / LITE)とtakuto(G / about tess)が登場して、即興ユニットのカオティック・スピードキングによるライブがスタートした。まずは、3人による「SORA」が演奏され、そのままの流れでゲストを迎えたセッションに突入。まずは元dustboxのドラマー木村令志がメンバーに加わり、ギター、ベース、ツインドラムという編成で轟音アンサンブルを響かせる。途中からはthe telephonesの石毛がサンプラー、岡本がシンセサイザーを持ち込みセッションに参加。2人がイマジネーションに任せてサウンドを重ねていくと、混沌とした音の渦が会場全体を包み込んでいった。

大森靖子(撮影:西槇太一)

大森靖子(撮影:西槇太一)[拡大]

最後のステージを飾ったのは大森靖子。この日のライブはバンド編成で行われた。ふんわりとした白のドレスに身を包んだ彼女は1曲目の「hayatochiri」からMCを挟まず、新曲の「マジックミラー」や、「イミテーションガール」「ミッドナイト清純異性交遊」といった代表曲をテンポよく披露していく。続けて「魔法が使えないなら」をアコースティックギターの弾き語りで歌い上げると、激情ほとばしる彼女の生々しい歌声が会場全体に響きわたった。アンコールで再び登場した大森は「君と映画」を弾き語り、「呪いは水色」をバンドスタイルで演奏。最後にマイクを通さず、地声で「ありがとうございます!」と挨拶してステージを去っていた。

ライブ終演後にはクロージングアクトとして再び中野がDJとして登場。「踊り足りない人は、まだまだ踊っていってください!」と観客を盛り上げて、Perfumeの「チョコレイト・ディスコ」や、はっぱ隊の「YATTA!」をプレイ。最後はXジャンプからの一本締めで5時間にわたるイベントを締めくくった。

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レコメンダー presents 春日組魂2015“ピエールフェス2015”
2015年6月7日 TOKYO DOME CITY HALL セットリスト

神聖かまってちゃん

01. コンクリートの向こう側へ
02. ロボットノ夜
03. フロントメモリー
04. ねこラジ
05. あるてぃめっとレイザー!
06. ロックンロ-ルは鳴り止まないっ
07. ぺんてる

清 竜人25

01. ラブ▽ボクシング
02. 逢いたいYO~♪
03. A・B・Cじゃグッと来ない!!
04. 天上天下唯我独尊
05. Will▽You▽Marry▽Me?
06. Mr.PLAY BOY...▽
07. The▽Birthday▽Surprise

ピエール中野(凛として時雨)~カオティック・スピードキング

01. Telecastic fake show(中野ドラムソロ)
02. レーザービーム(中野ドラムソロ)
03. ぐるぐるどっか~ん!(中野ドラムソロ)
04. どんぐりころころ(中野ドラムソロ)
05. nakano kill you(中野ドラムソロ)
06. SORA(カオティック・スピードキング)
07. ※セッション(カオティック・スピードキング)

大森靖子

01. hayatochiri
02. マジックミラー
03. イミテーションガール
04. ミッドナイト清純異性交遊
05. 魔法が使えないなら
06. 春の公園~焼肉デート
07. 音楽を捨てよ、そして音楽へ
<アンコール>
08. 君と映画
09. 呪いは水色

※記事中の「▽」はそれぞれハートマークが正式表記。

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五月の患者 @Gogatunokanzya_

「ピエールフェス2015」“かなり濃いメンツ”迎え大盛況 - 音楽ナタリー http://t.co/C9WWTNKQw4 この記事は謎な部分が多いので映像が観たいと切実に思います。

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