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「世界花小栗判官」、尾上菊之助「父から1つでも多く芸を継承していきたい」

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初春歌舞伎公演「通し狂言 世界花小栗判官(せかいのはなおぐりはんがん)」取材会より。

初春歌舞伎公演「通し狂言 世界花小栗判官(せかいのはなおぐりはんがん)」取材会より。

2018年1月3日から27日まで上演される東京・国立劇場の初春歌舞伎公演「通し狂言 世界花小栗判官(せかいのはなおぐりはんがん)」の取材会が、昨日11月22日に行われた。

取材会には尾上菊五郎中村時蔵尾上松緑尾上菊之助、国立劇場理事の大和田文雄が登壇。大和田は本作について「『姫競双葉絵草紙』という原作から『世界花小栗判官』を通し上演いたします。上方では、幕末から明治にかけて、お正月と言えばこの『姫競』を上演したと言われております」と解説した。

盗賊風間八郎役を勤める菊五郎は「風間八郎は足利幕府を倒そうと企む盗賊でございます。まだ台本ができたばかりで、どう面白くなるのかよくわかりません」と記者たちの笑いを誘う。続けて「なかなか派手な狂言なので、喜んでいただけるよう、お正月らしいお芝居にしたいと思っております」と意気込みを語った。

執権細川政元と万屋後家お槙役を勤める時蔵は「17年前の『小栗判官』で小栗判官を勤めさせていただきました。そのとき、細川政元が天王寺屋の(中村)富十郎兄さん、お槙は(澤村)宗十郎兄さんでございました。今回なぜかその2役を私がやることになりまして、私もついにお兄さんたちがやっていたような役をやるようになったんだなと感慨深いところがございます」と述べる。

また役どころについて「ご趣向で細川政元が白拍子(舞女)に化けているというところを作られまして、“白拍子から細川政元に変わる”と、台本には1行か2行で書かれているんですが、やるほうは大変でございます」と笑顔でコメントした。

漁師浪七と横山太郎秀国役の松緑は「漁師浪七という役は、小栗判官のために命をかける役で、お正月から血まみれになるような役でございますが、それも私らしいのではないのかと思います」と会場を沸かせつつ「派手な場面にしていきたいと思いますので、応援をよろしくお願いいたします」と呼びかけた。

小栗判官兼氏役の菊之助は「国立劇場で1年を始めさせていただけること、本当にうれしく思っております。小栗判官は、お駒に好かれるいい男であったり、馬術の名手ということで、曲馬乗りもあり、華やかな舞台にさせていただきたいです。時蔵のお兄さんも小栗判官を勤められておりますので、お話を聞きながら勤めていきたいと思います」と語る。

続けて菊之助は、初春公演について「劇場にもお飾りがあったり、お正月気分を味わっていただく一役を歌舞伎が担っていると思います。国立劇場も華やかにお迎えしますので、ぜひいらしていただきたいです」と呼びかけ、来年の抱負について「父からなるべく教えをいただいて、1つでも多く芸を継承していきたいと思っております」と締めくくった。

※初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

初春歌舞伎公演「通し狂言 世界花小栗判官(せかいのはなおぐりはんがん)」

2018年1月3日(水)~27日(土)
東京都 国立劇場 大劇場

作:近松徳三、奈河篤助
監修:尾上菊五郎
出演:尾上菊五郎、尾上松緑尾上菊之助中村時蔵 ほか

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