「人形の家」原作の「NORA」主演に黒木華、内野聖陽主演「リア王」全キャストも決定

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4月から岡田利規が芸術監督(舞台芸術部門)となる東京芸術劇場が、2026年度に上演する“古典”2作を発表した。1作目はヨーロッパで注目を集める若手演出家ティモフェイ・クリャービンが演出を手がける「NORA」、2作目は既報の通り、内野聖陽が主演を務める「リア王 -King Lear-」だ。

黒木華

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勝地涼

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瀧内公美

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ティモフェイ・クリャービンは、2019年に東京芸術劇場 プレイハウスで上演された“全編手話で演じられる「三人姉妹」”を手がけた演出家で、今回はイプセン「人形の家」を、現代のスマートフォン中心の生活に移して描き出す。劇中では、セリフの8割が登場人物たちの手元のスマホによってやり取りされ、その画面が舞台上にあるスクリーンに映し出される。本作のタイトルロールを黒木華が演じ、ノラの夫ヘルメルを勝地涼、ノラの友人クリスティーンを瀧内公美、ノラを追い詰めるクログスタを鈴木浩介が務める。

鈴木浩介

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ティモフェイ・クリャービン

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上演に向けて本作のドラマターグを務めるRoman DOLZHANSKIY(ロマン・ドルジャンスキー)は「劇場文化は否応なく人生とは切り離せない。だが今日、往々にして劇場が『どんな物語』を上演しているかはさほど重要ではない。最も重要なことは『どんな風』に語られているか、私たちはヘンリック・イプセンによって150年前に書かれたストーリー(『人形の家』)を現代ならではのコミュニケーション言語で上演することを決めた。ヴァーチャルリアリティー(仮想現実)上で繰り広げられる生活は実際の生活と裏表一体で、大抵は完全に一致しなければ、全く相反することもない。最も正確に描かれた『その人の人物画』はスマートフォンの画面に現れる」とコメント。黒木は「1879年に書かれた『人形の家』に、現代欠かすことのできないスマホが取り入れられることによって、ノラや他の登場人物達の孤独や葛藤、欲求がより見えてくるのではないかと今からとても楽しみでなりません」と思いを語った。

「リア王 -King Lear-」出演者

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また「リア王 -King Lear-」のキャストも決定。リアの長女を川上友里、次女を内田慈、三女コーディリアと道化の二役を清水くるみが演じ、リアの重臣グロスターに山路和弘、ケントに杉本哲太、グロスターの私生児エドマンドに前田公輝、グロスターの嫡男エドガーに井之脇海がキャスティングされた。さらに長女と次女の夫を和田正人大山真志、従者オズワルドを永島敬三が演じる。

岡田芸術監督は「NORA」に対し、「現在わたしたちの内面・心・魂をなにより映し出しているのは、なんといってもわたしたち自身のスマートフォンの画面。ですから、近代劇の古典中の古典、イプセンの『人形の家』を現代化するために、登場人物たちのスマートフォンを窃視し、画面上のやりとりを見せるという手法を駆使して物語を示していくティモフェイ・クリャービン氏の演出アイデアは、鮮やかであるばかりか、このうえなく真っ当です。古典を、現代を生きる私たちのためのものとして用いる。その最良の例のひとつとなるだろう『NORA』が、みなさまを挑発します」とコメント。「リア王 -King Lear-」に対しては「東京芸術劇場は、徹底的にヴィヴィッドな現代的問いとして機能させる、というコンセプトのもとで〈古典〉を扱っていきます。森新太郎さん演出、内野聖陽さん主演の、希望のなさに打ちひしがれた果てに残る問いをわたしたちに突きつけてくれるようなヒリヒリした『リア王』が生み出されます」と述べた。

「NORA」は7月15日から26日まで東京芸術劇場 プレイハウスにて上演されるほか、宮城・愛知でも上演予定。チケットの一般販売は4月18日に販売開始予定だ。「リア王 -King Lear-」は9月21日から10月4日まで東京芸術劇場 プレイハウスにて上演されるほか、新潟・愛知・兵庫・岡山・福岡公演の実施も予定しており、チケットの一般前売りは7月開始予定。

ロマン・ドルジャンスキー コメント

演劇の基盤は、俳優が戯曲中のせりふをイントネーションや声のボリューム、表情を変えながら交互にやりとりすることだが、今では急激に古めかしいものになってきている。その答えは簡単で世界が変わっている、もとい、人々がコミュニケーションを取る方法がものすごいスピードで変化しているからである。この15年の間にWhatsApp, Instagram, Viber, TikTok、その他様々なメッセージをやりとりするSNSが表れ、そして発展したことが根本的に関連している。コミュニケーションは今では多くのレベルで、しかも全く違うフォーマットで行うことが出来る。

恐らくこのコミュニケーションツールの発展は個々の国で、それぞれのやり方で広がっていることだけれども、世界的な流行であることは明らかだ。SNSはただのコミュニケーションのツールではなく、世の中の雰囲気を作り上げたり、意図的に操作したり、何かを規制したり、または、政治的な立場を表したりするツールでもある。会話の手段が変わり、言語も変わり、使う言葉も変わった。今は電話をしたり直接会ったりせずに、完全にテキスト上でのやりとりばかりをしている。楽で、双方向のコミュニケーションじゃなく、それゆえに安心だと思うからだ。テキストでのやりとりは日々の生活から切り離せない。

劇場文化は否応なく人生とは切り離せない。だが今日、往々にして劇場が「どんな物語」を上演しているかはさほど重要ではない。最も重要なことは「どんな風」に語られているか、私たちはヘンリック・イプセンによって150年前に書かれたストーリー(「人形の家」)を現代ならではのコミュニケーション言語で上演することを決めた。ヴァーチャルリアリティー(仮想現実)上で繰り広げられる生活は実際の生活と裏表一体で、大抵は完全に一致しなければ、全く相反することもない。最も正確に描かれた「その人の人物画」はスマートフォンの画面に現れる。

黒木華 コメント

1879年に書かれた「人形の家」に、現代欠かすことのできないスマホが取り入れられることによって、ノラや他の登場人物達の孤独や葛藤、欲求がより見えてくるのではないかと今からとても楽しみでなりません。

これまでのティモフェイ氏のワークショップを拝見し、これからどのように「NORA」が作り上げられていくのか大変興味深く、面白い作品になるに違いないと感じています。

東京芸術劇場へ観劇によく行きますが、舞台に立つのは2011年の「南へ」以来になるので、久々の広大な空間をしっかりと味わいたいと思います。

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NORA

開催日程・会場

2026年7月15日(水)〜26日(日)予定
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス

スタッフ

原作:ヘンリック・イプセン「人形の家」
演出:ティモフェイ・クリャービン

出演

黒木華 / 勝地涼 / 瀧内公美 / 鈴木浩介

公演・舞台情報

リア王 -King Lear-

開催日程・会場

2026年9月21日(月・祝)〜10月4日(日)予定
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス

スタッフ

作:ウィリアム・シェイクスピア
訳:松岡和子
演出:森新太郎

出演

内野聖陽 / 前田公輝 / 井之脇海 / 清水くるみ / 川上友里 / 内田慈 / 大山真志 / 永島敬三 / 和田正人 / 杉本哲太 / 山路和弘

公演・舞台情報

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🪽〇🚬 @StPetersburg300

「人形の家」原作の「NORA」主演に黒木華、内野聖陽主演「リア王」全キャストも決定(コメントあり) https://t.co/v9i0MivN4g
リア王メンツ面白そう

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