舞台とわたしの新しい日常

舞台とわたしの新しい日常 Vol.8 [バックナンバー]

spiの、稽古着披露

「稽古着の理想は、裸に近い状態」

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このコラムでは、公演を控えたアーティストに“とっておきの稽古着”姿を披露してもらう。ウィズコロナの時代、彼らはどのような心持ちで舞台に臨むのか。

第8回にはspiが登場。ラグビーが趣味のspiは、身長186cmのがっしりとした体格で、ミュージカル、ストレートプレイ、2.5次元作品などに多数出演している。突き抜けるような歌声とパワフルなダンスで華やかな存在感を放つ彼は、体温や息遣いの感じられる演技で、ボーカルグループのメンバー、メジャーリーガー、そして“熊”などといったキャラクターを舞台に立ち上げてきた。また2016年には、ブロードウェイでレッスンやオーディションを受けた経験も持つ。「日本の演劇と舞台を世界に持っていく」ことを目標に掲げ、彼の活躍の幅は広がるばかりだ。

11月中旬、「舞台『銀牙 -流れ星 銀-』~牙城決戦編~」を無事に終えたspiは、自身の配信ライブに向けて準備中。お気に入りの稽古着3パターンの写真と共に、コロナ禍で出演した舞台の振り返り、そして来年1月に上演予定の「ミュージカル『刀剣乱舞』 五周年記念 壽 乱舞音曲祭」への意気込みを寄せてくれた。

spi

リラックスムードのふわふわウェアでピース。

リラックスムードのふわふわウェアでピース。

好きなデザインはセクシー、パワフル、クール

稽古着の選び方は3つ。1つ目は、客観的に見て身体のアウトラインがわかりやすいこと。例えば色は、稽古場の背景が白なら黒を選ぶようにしていて、逆もしかりです。あとは遠くから見てもわかるくらい、大きくブランドロゴが書いてあるもの。2つ目は役との共通点。ジャケットや袴など、役の衣装に近い形のものを着ます。3つ目がストレスのなさ。稽古着を着ていても重みを感じない、裸に近い状態を目指しています。愛用しているのは、休養時専用ウェアのVENEX(ベネクス)。靴は足に合ったものを履いています。下着はツルツル系で、綿製のものは冬だけ着ます。好きなデザインはセクシーかキュートかで言えばセクシー(笑)。パワフル、クールなイメージのものが好きです。

ベーシックなデニムシャツに、動きやすいジャージを合わせて。

ベーシックなデニムシャツに、動きやすいジャージを合わせて。

自粛期間中は、YouTubeやSNSで配信をしました。楽しかったです。あの時期を一緒に過ごしてくれた方、この場を借りて恐縮ですが、感謝を伝えさせてください。ありがとうございました。あの期間を一言で言えば“あざ”。他人とのつながりが欠如した、最悪の時期でした。生きていて初めての経験でしたし、まるで牢に入ったかのような気分だった。2度と体験したくありません。俺自身が誰かとつながっていたかったから、配信を続けていました。1人は割と平気なほうだけど、皆さんさすがにあれは本能的な危機を感じませんでしたか? ちなみにゲームのプレイ動画を配信したのは、単純に好きだから(笑)。没入、没頭、最高!

たまにはヒーローさながらのスタイルで稽古場へ。もちろんマスクも忘れずに。

たまにはヒーローさながらのスタイルで稽古場へ。もちろんマスクも忘れずに。

最高の場「刀ミュ」で、もっとすごいやつになりたい

今年はたくさんの舞台が中止になり、2月の「KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-」は途中で突然の千秋楽を迎えました。もしまた公演があるなら、ぜひ参加したい。久しぶりの舞台となった7・8月の「ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』イン コンサート」は、ディスタンスを保っての上演になりました。当時は本当に、先のことがわからない状況でしたから。9月のミュージカル「VIOLET」は“神キャスト”の方々とご一緒して、稽古の時点でかなりの収穫でした。歌に合わせてポーカーをするシーンで、ポーカーの試合で歌詞通りにカードを配るというトリックがあったんですが、上演形態が変更されてお見せできなくなったのはつらかった。すげーがんばって練習したのに!(笑) でもなんとか開催できて良かったし、上演に踏み切った梅田芸術劇場様に感謝しています。何より、共演者の後輩に生バンドのミュージカル初出演の方がいたので、彼の興奮をすぐ側で観られて良かった。彼の表情を動画に収めたりして、青春って感じでした。

袖なしのパーカーは、動きやすさと開放感が抜群。

袖なしのパーカーは、動きやすさと開放感が抜群。

今、感染対策としては、向かい合って食事をしないこと、対面を避けることに気を付けています。あとは鼻呼吸をして、睡眠とビタミン・ミネラルを必ず取り、冷えを避け、運動することですね。年明けには「ミュージカル『刀剣乱舞』 五周年記念 壽 乱舞音曲祭」に出演します。公演に向けて、楽しく毎日を送る、体を鍛える、人生を謳歌する、他人を大切にする、自分を大切にする、うそをつかない、笑う、たくさん寝る……俺にできるのはこれくらい。共演者に会うのが楽しみです。みんなどれくらい成長しているんだろう? 俺もたくさん成長したし、これからもっとすごいやつになりたい。「ミュージカル『刀剣乱舞』」はいつも挑戦の機会を恵んでくれるので、そこに全力でぶち当たることが心から楽しくて。お互いに技術を吸収し合える、最高の場なんです。本気で挑むその背中をファンのみんなに見せて、勇気を与えられたらと思います。

プロフィール

1987年10月30日生まれ、神奈川県出身。幼少期から横須賀米海軍基地内の演劇部に所属し、子役としてミュージカル「ミュージックマン」で初舞台を踏む。以降はミュージカル「RENT」、ミュージカル「ラディアント・ベイビー~キース・ヘリングの生涯~」、舞台「Take Me Out」などのほか、舞台「黒子のバスケ」「ミュージカル『刀剣乱舞』」などの2.5次元作品にも出演している。2020年は舞台「KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-」「ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』イン コンサート」、ミュージカル「VIOLET」「舞台『銀牙 -流れ星 銀-』~牙城決戦編~」に出演。また配信番組「刀剣乱舞 大演練 ~控えの間~」や、テレビ番組「テレビ演劇 サクセス荘2」にも参加。2021年1月には「ミュージカル『刀剣乱舞』 五周年記念 壽 乱舞音曲祭」が控える。なおカバーアルバム「ACOUSTiCS」が発売中だ。

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