アンジュルム川村文乃、卒業公演で“一等星”に 15年泳ぎ続けたアイドル人生は「唯一無二」

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アンジュルムが昨日11月28日に東京・日本武道館で単独コンサート「ANGERME 10th ANNIVERSARY TOUR 2024 AUTUMN『ROOTS』川村文乃 FINAL ☆KIRAKIRA☆」を開催。この公演をもってメンバーの川村文乃がグループおよびハロー!プロジェクトを卒業した。

川村文乃

川村文乃

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アイドルとして15年、ハロプロメンバーとして8年の歴史に幕

「ANGERME 10th ANNIVERSARY TOUR 2024 AUTUMN『ROOTS』川村文乃 FINAL ☆KIRAKIRA☆」の様子。

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2009年に高知県おさかなPR大使に任命され、同年12月に「おさかな天国2010」でCDデビューした川村は、高知県のローカルアイドルグループ・はちきんガールズでの活動を経て、2016年にハロプロ研修生に加入。2017年にアンジュルムのメンバーとなり、2019年からはサブリーダーとしてグループを牽引してきた。

2021年には高知県観光特使に就任し、同年、女性として初めて1級マグロ解体師に認定されるなど、地元の高知県にゆかりのある活動でも知られた川村。華やかなパフォーマンスと明るいキャラクターで多くのファンに支持され、アンジュルムのメンバーとして活躍してきたが、この卒業公演をもって芸能活動を終了することとなった。

「ANGERME 10th ANNIVERSARY TOUR 2024 AUTUMN『ROOTS』川村文乃 FINAL ☆KIRAKIRA☆」の様子。

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また同公演は、スマイレージからアンジュルムにグループ名を改名してから10周年を迎えることを記念したコンサートツアーのファイナルでもあった。川村のラストステージを見届けようと、日本武道館には約1万人のファンが訪れ、コンサートの模様はCSテレ朝チャンネル1と全国47都道府県および台湾の映画館で生中継された。

開演前、会場が川村のメンバーカラーであるライトパープルのペンライトの光に包まれる中、白を基調とした衣装のアンジュルムが登場。10人は「愛のため今日まで進化してきた人間 愛のためすべて退化してきた人間」「アイノケダモノ」「次々続々」と、冒頭からアッパーチューンを届け、会場に一体感を生み出した。

キラキラであふれる武道館、アンジュルムのルーツをたどるメドレー

「ANGERME 10th ANNIVERSARY TOUR 2024 AUTUMN『ROOTS』川村文乃 FINAL ☆KIRAKIRA☆」の様子。

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このライブ最初のMCで川村は、公演名の「川村文乃 FINAL ☆KIRAKIRA☆」になぞらえて「アンジュルムのみんなと、めちゃめちゃキラキラ輝きたい。ここにいる皆さんと忘れられない時間を過ごせたら」と意気込みを語った。

「ANGERME 10th ANNIVERSARY TOUR 2024 AUTUMN『ROOTS』川村文乃 FINAL ☆KIRAKIRA☆」の様子。

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続くブロックでは11月13日にリリースされた35thシングルの収録曲「初恋、花冷え」、川村のデビューシングルより「Uraha=Lover」が披露され、アンジュルムの大人びた一面で観客を魅了。一転して人気ナンバー「カクゴして!」や、ステッキとマイクスタンドを使ったパフォーマンスが見どころの「○○ がんばらなくてもええねんで!!」というハッピーな雰囲気の楽曲でオーディエンスを盛り上げた。

幕間にはメンバーがキラキラとした装飾で飾りつけをしながら、ホームパーティの準備をするVTRが映し出される。10人それぞれが見せる楽しげな表情に、武道館全体がパーティ会場と化したような幸福感に包まれた。

「ANGERME 10th ANNIVERSARY TOUR 2024 AUTUMN『ROOTS』川村文乃 FINAL ☆KIRAKIRA☆」の様子。

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ライブ中盤、歴代のさまざまな衣装に着替えたアンジュルムは、川村を中心に据えて複数のユニットに分かれ、アンジュルムのルーツをたどる楽曲「有頂天LOVE」「泳げないMermaid」「シューティング スター」「SHAKA SHAKA #2 LOVE カラフルライフ編」「エイティーン エモーション」をメドレーで披露。グループの歴史を感じさせる構成でファンを喜ばせる。

にぎやかな空気から一転、卒業メンバーを送り出す曲として歌い継がれる「交差点」では、グループに残るメンバーたちが一人ずつ川村と向き合い、目と目を合わせながら歌唱。一番最初に歌い始めた松本わかなが涙で声をつまらせると、川村もつられて涙を浮かべ、観客の胸を打つ。続くメンバーも川村への思いを噛み締めるようにじっくり歌い上げていった。

全力で泳ぎ続けたアイドル人生、心の中で光り続ける一等星に

川村文乃

川村文乃[拡大]

後半戦は、新曲の「悠々閑々 gonna be alright!!」でスタート。「大器晩成」「臥薪嘗胆」など、キラーチューンが次々繰り出されると、会場のボルテージもさらに高まっていく。鳴り止まない「あやの!」コールを受けてアンコールへ突入すると、ライトパープルの豪華なドレスを身にまとった川村がステージへ。感極まった表情でファンに向けてメッセージを送った。

川村は「アイドルになりたいと夢見た幼いころの私は、15年後、こんなにもたくさんの人に応援してもらえて、愛してもらえて、世界はこんなにもキラキラ輝いていて、愛であふれているものだと感じることができています。私の最初のステージはスーパーのお魚売り場や、公園や駐車場でした。見てくれる人もいなくて、遠くの空に向かって歌うことも多かったです。でもそこで経験したことはとても大切で、川村文乃の根っこの部分を強くしてくれました」と、ハロプロ加入前の活動を回想。

「全力で泳ぎ続けたアイドル人生は唯一無二で、カラフルで、キラキラしちょって、面白くて、がんばってきてよかったなと今は思っています」と胸中を語る川村は、「皆さんからいただいた愛や、みんなと笑った日々、流した涙、キラキラしたもの、それらすべてはどれだけお金を積んでも手に入れることができない大切なものでした。そのすべてを宝箱に詰め込んで、リボンで結び、これからもずっと大切にしていきます」と笑顔を見せる。続けて「私をキラキラしちゅうアイドルにしてくれて、本当にありがとうございました。これからも川村文乃という存在が、皆さんの心の中で光り続ける一等星であったらうれしいなと思っています」と締めくくった。

かわむー! 大好き!

「ANGERME 10th ANNIVERSARY TOUR 2024 AUTUMN『ROOTS』川村文乃 FINAL ☆KIRAKIRA☆」の様子。

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川村は、アンジュルムの元メンバーで初代リーダーを務めた和田彩花の卒業シングルでもある「夢見た 15年」をソロで歌唱。時折、涙を浮かべながらも、最後までファンに笑顔を送り続けた。そして、ステージにはライトパープルのメンバーカラーをあしらった衣装のメンバーが登場。川村と共に爽やかな卒業ソング「友よ」を歌い上げた。

左から上國料萌衣、川村文乃。

左から上國料萌衣、川村文乃。[拡大]

最後の挨拶では、残るメンバー9人が、それぞれ川村への思いをつづった手紙を読み上げる。川村はその言葉を真剣な眼差しで受け止め、一人ひとりと抱擁をかわした。川村は「メンバーのみんなとは、生まれた場所も、育った環境も、年齢も、加入した時期もぜんぜん違うけど、こうしてアンジュルムで出会えて、家族みたいな存在だったから、大好きになれて幸せでした。みんなからもらった言葉に背中を押してもらって、これからも川村文乃はがんばって生きていこうと思います」と決意を新たにした。

「ANGERME 10th ANNIVERSARY TOUR 2024 AUTUMN『ROOTS』川村文乃 FINAL ☆KIRAKIRA☆」の様子。

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「みんなの手紙も衣装の一部にしたくて」と言う川村。リーダーの上國料萌衣はメンバーからの手紙を預かると、小さなポーチに収め、川村の衣装の背中に取り付けた。メンバーと観客が声を合わせて「かわむー! 大好き!」と声をあげると、上國料は川村の背中を優しく押し出し、川村は「ありがとうございます! 以上、アンジュルムの川村文乃でした!」と晴れやかな表情で挨拶。ラストは「スキちゃん」「46億年LOVE」で盛り上げ、川村は15年のアイドル人生に幕を下ろした。

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